イースターの連休を使って、ポーランド旅行に出かけてきました。メインイベントは、ヨーロッパに来たからには一度は行かねばならないと思っていたアウシュビッツ収容所への見学です。これは、強烈な印象を残してくれましたが、まだ自分の中で整理できていないので、おいおい書きたいと思います。
今日は、そのアウシュビッツ収容所に行くためのベース滞在地としたポーランド南部の町クラクフをご紹介します。アウシュビッツへの旅程を立てるまで、名前さえ知らなかったところですが、14世紀から16世紀までポーランドの都であり、現在は世界遺産の指定も受けている町でもあります。ポーランドの町としては珍しく、戦災被害を受けていないので、昔の面影をそのまま残していると言われています。
天気が良かったおかげもありますが、期待をはるかに上回る素晴らしいところでした。教会、旧王宮などの観光名所も一級ですし、Cafeでビールやコーヒーを飲みながらまったりするのも良いですし、マーケットを冷やかしたり旧市街の石畳をそぞろ歩きするのも楽しいです。観光地ではありますが、落ち着いて、時間が半倍速で流れるようなゆっくりとした時間を味わえます。
(広場のCafeでまったり中)

中でも、私が感動したのは、街のへそとも言える広場に隣接して立っている聖マリア教会。サイズはそれ程大きなものではありませんが、内部の装飾の美しいこと。今まで数多くの教会を訪れましたが、この内部の美しさは有数です。特に、祭壇にある、聖マリアを描く祭壇が素晴らしい。閉じた姿はその大きさに驚きますが、扉が開き、中からマリア様の彫り物が現れた時の感動はクリスチャンでない私でも宗教的な神聖さを感じます。息を呑む美しさでした。祭壇は毎日正午前に開かれるそうなので、訪問される方は是非その時間帯に行かれることをお奨めします。
(広場から見た教会前景)

(中はさほど広くないですが、装飾、美術品が素晴らしい)

(聖マリアの祭壇・・・閉じた状態)

(12時前になると尼さんが開陳します)

(素晴らしい木造彫刻です)


また、街の南外れにあるヴァルヴァエル城も壮観です。歴代のポーランド王の居城ですが、ここの大聖堂、王宮の美しさも素晴らしい。王宮内にはたくさんの芸術品が展示されていますが、目を惹いたのは巨大なタペストリー。昨年、ラファエロが下絵を作ったローマにあるタペストリー展をロンドン ヴィクトリア&アルバート博物館で見たので、一層、興味がわきました。
(ヴァルヴァエル城外観)

(城内の広場と教会)

(旧王宮の中庭)

(王宮内の部屋の一例)

教会を廻ってとても印象的だったのは、地元の信者さんがとっても多いこと。イースター前ということもあるのかもしれませんが、教会内は信者であふれ返っていました。若い人、家族づれも多いです。信者さんが並んで腰掛けていた長椅子に、私も疲れたので一休みさせてもらっていたら、しばらくして、その椅子は、懺悔の順番を待つための長椅子であることが判明。数十人が懺悔のために座って待っていたのでした。あと5人ほどで自分の順番になるところでした。あぶない、あぶない。
(信者さんがともすろうそくの火)

(つづく)
今日は、そのアウシュビッツ収容所に行くためのベース滞在地としたポーランド南部の町クラクフをご紹介します。アウシュビッツへの旅程を立てるまで、名前さえ知らなかったところですが、14世紀から16世紀までポーランドの都であり、現在は世界遺産の指定も受けている町でもあります。ポーランドの町としては珍しく、戦災被害を受けていないので、昔の面影をそのまま残していると言われています。
天気が良かったおかげもありますが、期待をはるかに上回る素晴らしいところでした。教会、旧王宮などの観光名所も一級ですし、Cafeでビールやコーヒーを飲みながらまったりするのも良いですし、マーケットを冷やかしたり旧市街の石畳をそぞろ歩きするのも楽しいです。観光地ではありますが、落ち着いて、時間が半倍速で流れるようなゆっくりとした時間を味わえます。
(広場のCafeでまったり中)

中でも、私が感動したのは、街のへそとも言える広場に隣接して立っている聖マリア教会。サイズはそれ程大きなものではありませんが、内部の装飾の美しいこと。今まで数多くの教会を訪れましたが、この内部の美しさは有数です。特に、祭壇にある、聖マリアを描く祭壇が素晴らしい。閉じた姿はその大きさに驚きますが、扉が開き、中からマリア様の彫り物が現れた時の感動はクリスチャンでない私でも宗教的な神聖さを感じます。息を呑む美しさでした。祭壇は毎日正午前に開かれるそうなので、訪問される方は是非その時間帯に行かれることをお奨めします。
(広場から見た教会前景)

(中はさほど広くないですが、装飾、美術品が素晴らしい)

(聖マリアの祭壇・・・閉じた状態)

(12時前になると尼さんが開陳します)

(素晴らしい木造彫刻です)


また、街の南外れにあるヴァルヴァエル城も壮観です。歴代のポーランド王の居城ですが、ここの大聖堂、王宮の美しさも素晴らしい。王宮内にはたくさんの芸術品が展示されていますが、目を惹いたのは巨大なタペストリー。昨年、ラファエロが下絵を作ったローマにあるタペストリー展をロンドン ヴィクトリア&アルバート博物館で見たので、一層、興味がわきました。
(ヴァルヴァエル城外観)

(城内の広場と教会)

(旧王宮の中庭)

(王宮内の部屋の一例)

教会を廻ってとても印象的だったのは、地元の信者さんがとっても多いこと。イースター前ということもあるのかもしれませんが、教会内は信者であふれ返っていました。若い人、家族づれも多いです。信者さんが並んで腰掛けていた長椅子に、私も疲れたので一休みさせてもらっていたら、しばらくして、その椅子は、懺悔の順番を待つための長椅子であることが判明。数十人が懺悔のために座って待っていたのでした。あと5人ほどで自分の順番になるところでした。あぶない、あぶない。
(信者さんがともすろうそくの火)

(つづく)
それ以前の聖マリア教会の内装は古いカトリック教会によくあるゴテゴテとしたものでした。
新しい内装はアールヌーヴォーのようでもあり、中世のイスラム建築のようでもあり、という不思議なものですが、都会的な洗練された雰囲気もあります。
ヴィスピァインスキの手がけた作品は当地のほかの教会やその他の公共施設で見られますし、絵画などはクラクフの国立博物館に彼専用の展示室があります。
彼は洗練と素朴の両方のアプローチをまったく別個に用いていろいろな作品を生み出している個性的な芸術家です。
聖マリア教会の内装のような洗練さを追求したものもあれば、農民の娘を妻とし農民演劇などのじつに素朴な作品もみられます。
祭壇は中世のもので、クラクフにやってきてポーランドに帰化した有名なドイツ人彫刻家ストヴォシュ(ドイツ名ストース)が制作したものです。
はじめまして。詳しい説明ありがとうございました。随分、お詳しいのですね。
今回は博物館・美術館系は足を運ばなかったので、ヴィスピァインスキの他の作品は見ることができませんでした。また、チャンスがあれば行ってみたいと思います。