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その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

今季初フェスタサマーミューザ! 都響、指揮 大野和士、北欧プログラム

2023-07-29 11:35:14 | 演奏会・オペラ・バレエ(2012.8~)

私にとって今季初フェスタサマーミューザです。この日は、都響と音楽監督である大野和士の指揮によるニールセン、グリーグ、シベリウスの北欧プログラム。

このフェスタは席ランクによる価格差が小さいのが有難く、今回は頑張ってS席を購入。席に着いたら1階席センタの最後列でしたが、ステージがとっても近い上に、最後列は後ろを壁に囲まれ、大ホールというよりも閉じられた特別空間に居るような感覚で驚きました。

冒頭のニールセンの狂詩曲風序曲『フェロー諸島への幻想旅行』は初めて聴く曲。短い小品ですが、変化があって楽しめました。出だしは、海の情景が浮かぶ音楽で、ステージに近い分、弦楽器の微妙なニュアンスも感じ取れ、嬉しかった。

続いての、グリーグのピアノ協奏曲。有名な曲ですが、実演に接すのは久しぶり。ピアノのソロは久末航さん。初めて聴く人です。曲自体は華やかな曲ですが、久末さんのピアノは派手さなく、丁寧で端正な演奏。席が良いので、ピアノの音の一粒一粒が良く聴こえます。楽曲自体の良さを味あわせてくれました。好感度高いです。

アンコールはリストから。優しく、繊細な演奏で、こうした曲のほうがあっている気もしました。

後半はシベリウス交響曲2番。私自身好きな曲です。大野さんは暗譜で振り、オケも熱く答えていたのですが、今回の演奏はどうも私のスイートスポットから外れていました。出だしから管がチグハグに聴こえます。その後も弦陣の重厚な響きは素晴らしいのですが、全曲通じて終始力が入って、平板に聴こえてしまいました。音がダイレクトに響く1階席がかえって裏目に出たのかもしれません。

それでも、ミューザは音の響きが良いですね。後半は必ずしも好みでは無かったものの、今年の異常な暑さを忘れさせてくれる北欧の香り高い演奏会を楽しました。

 

2023年7月28日(金) 19:00開演
ミューザ川崎シンフォニーホール

指揮:大野和士(東京都交響楽団 音楽監督)
ピアノ:久末 航 *

ニールセン:狂詩曲風序曲『フェロー諸島への幻想旅行』
グリーグ:ピアノ協奏曲 イ短調 Op. 16 *
シベリウス:交響曲第2番 ニ長調 Op. 43

Friday 28 July 2023 Start at 19:00
MUZA Kawasaki Symphony Hall

Kazushi Ono (Tokyo Metropolitan Symphony Orchestra Music Director), Conductor
Wataru Hisasue, Piano *

Nielsen: Rhapsody Overture “A fantasy voyage to the Faeroes”
Grieg: Piano Concerto in a minor, Op. 16 *
Sibelius: Symphony No. 2 in D major, Op. 43


(久しぶりのビックマック@ミューザ川崎1階。滅多に食べないが、たまに食べるととっても美味しい)

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