ブロードウェイからミュージカル「Chicago」が引っ越し公演をするというので出かけました。今回の日本公演では、主人公のドロシー役が、昨年のNHK朝の連ドラ「まっさん」で売ったシャーロット・ケイト・フォックス。彼女の日本凱旋公演とも言えるでしょう。ミュージカルそのものはロンドンで一度見たことがありますが、本場ニューヨークでは19年にわたっての史上2番目のロングランを続けているとか。
会場は初めて訪れる、渋谷駅の旧東急文化会館跡地にできたヒカリエ内の東急シアターオーブ。3層の大型でモダンなシアターです。客層は、作品柄、子供はいませんが、幅広く大人層を集めていて満員。熱気ムンムンです。
公演の方は、ウエストエンドで観たのとそのままでした。シャーロット・ケイト・フォックスは、とってもチャーミングなアメリカンな女性を生き生きと演じてました。他の女性ダンサーたちが、「プレイボーイ誌」(アメリカでは廃刊になったらしいですが)のグラビアに出てもおかしくなさそうな、ぶりぶりでお色気たっぷりの方ばかりなので、正直、背格好では見劣りしていたのは否めませんが、お愛嬌と演技で十二分に補ってます。
ヴェルマ役のアムラ=フェイ・ライトは貫録十分。敏腕弁護士フリンを演じるトム・ヒューイットもクールさがなんとも恰好良い。その他の男女の出演者も流石、本場もんという感じ。このミュージカルは、犯罪、セレブ、セックス、金、弁護士、ジャズといった、ある意味ステレオタイプ的なアメリカンカルチャーのシンボルを総動員した「いかにもアメリカ」を地で行ってます。面白おかしく、かつテンポよく盛り上げてくれ、あっという間に時間が過ぎていきます。
バンドもステージ上のひな壇に上がっての演奏になりますが、見たところ日本人風の演奏者が結構いらっしゃいました。(まあ、アメリカの場合、見た目では何人かわからないので、何とも言えませんが)。ジャズのナンバーもコンサート風に楽しめます。
見終わって、「ああ、面白かったね~」と思わず口にでる、そんな大人のコメディミュージカルでした。
2015年12月23日 18:00開演
《キャスト》
シャーロット・ケイト・フォックス [ロキシー・ハート]
アムラ=フェイ・ライト [ヴェルマ・ケリー]
トム・ヒューイット [ビリー・フリン]
トッド・ブオノパーネ [エイモス・ハート]
ロズ・ライアン [看守ママ・モートン]
D.ラテル [メアリー・サンシャイン]
トーマス・ビーヴァン
[廷吏/書記官/エイモス・ハート代役]
クリストフ・キャバレロ
[スウィング/ダンス・キャプテン]
オロール・ジョリー [ハニャック]
ネイサン・キーン [スウィング]
アンソニー・ラガーディア [アーロン]
ジェニファー・マシー [スウィング]
《渋谷スクランブル交差点を上から見下ろせます》