6月に調布音楽祭でバッハを聞きに行った際に、調布市の主催で年に何回かプロのオーケストラを招いてクラシック音楽のコンサートが開催されていることを知りました。今回の東響は新国立のピットで何回か聴いてますし、飯森さんの指揮は初体験ですがツイッターでフォローさせて頂いているので、こちらで勝手な親近感も持っていました。プログラムもロシア音楽を並べた私好みの選曲で、しかも価格もお手頃(私のB席は1500円)。ということであれば、行かないわけにはいきません。
ただこの日は、自分の心身の集中力がイマイチ。前日の日フィルのワーグナーから受けた衝撃からまだ立ち直らず、しかもオリンピック招致国決定待機での寝不足が重なり、眠りに落ちることはなかったけど、コンサートへの投入度が気持ちとは裏腹に最低レベル。やっぱ、私には連戦は無理だなあ~。飯森さん、独奏の山根さん、オケの皆さん、ごめんなさい。
まだ高校生(!)の山根一樹くんのプロコフィエフのヴァイオリン協奏曲第1番はちょっと硬かったかな。見た目が細身の体格に先入観を持ってしまったのか、音が全体的に細く、しなやかさももう一歩に聴こえてしまいました。私の体調のせいかもしれませんが、プロコフィエフらしい躍動感を感じ取ることができず、ちょっと残念。次回に期待したいと思います。
後半の「展覧会の絵」は奇をてらったところのない王道のスマートな演奏でした。金管楽器が各々持ち味を発揮したスケールの大きな演奏でこの曲の魅力が引き出されていました。アンコールもハチャトリアンの曲(???・・・飯森さんから曲名を紹介して頂きましたが良く聞き取れませんでした)で盛り上がりました。
残念だったのは、聴衆の少なさ。私の2階席はパッと見3割ぐらいしか埋まっていませんでした。おかげで、最奥部のB席から前方移動してお得感がますます高まりましたが、こんな集客ではオケもやる気が出ないのではと心配してしまうぐらいです。「地元で気軽にクラシックの名曲に親しんでいただけるコンサート」(調布市のHPより)という趣旨の企画のようですが、調布の皆さんはこんな素晴らしい機会ですからもっと活用しましょう!残響ほぼ0の市民会館ですが、都心のホールより小さい分良く聞こえますし、楽団員の方々は皆さん真剣勝負で手抜きなしですよ。もったいない・・・
≪グリーンホール内≫
フレッシュ名曲コンサート ロシアの妙なる調べ
公演日 2013年 9月8日(日)
開演 14:00
会場 グリーンホール 大ホール
出演者 飯森範親(指揮)
山根一仁(ヴァイオリン)
東京交響楽団(管弦楽)
【曲目】
♪歌劇『イーゴリ公』より「だったん人の踊り」/ボロディン
♪ヴァイオリン協奏曲第1番二長調/プロコフィエフ
♪組曲「展覧会の絵」/ムソルグスキー(ラヴェル編曲)