この所、天候がほぼ曇りで、気温が上がらないので、何か液体が漏れて修理するケースが多いです。
ウォーターポンプの下部の穴からクーラントが漏れているので、修理でお預かりです。その他の箇所も何カ所か漏れているようなので、まとめて修理です。
ウォーターポンプの下部の穴ですが、穴の奥は、部屋になっていて、エンジンオイル用のオイルシールとクーラント用のメカニカルシールの間に空間を設け、どちらかが漏れても混ざら無いようになっています。4番気筒(右前)のシリンダー横のゴムプラグ部分からクーラント漏れです。ただ、ウォーターポンプのガスケットの部分からオイルが滲んでいるようです。
ラジエターキャップのベース部分からもクーラントが滲んでいるようです。入っていたクーラントの色が赤でしたので車用な気がします。エンジンオイルの混入はないようです。
クーラントを全量抜き、漏れ箇所を修理していきます。最初に、シリンダー横のドレンプラグを4個交換し、サーモスタット周辺のOリングとパイプ類を交換します。丸印のラジエターキャップベースもOリング交換です。
水周りの仕上げとして、ウォーターポンプのオーバーホールです。エンジンオイルが滲んでいたので、怪しいとは思いましたが、ボルトをチェックするとアルミのネジ山が付着しており、クランクケース側のネジ山がありません。2カ所ネジ山がだめでした。
クランクケース側のネジ山がないとウォーターポンプが装着できないので、ヘリサート加工で、2カ所ネジ山を再生しました。幸いボルト穴がクランクケース内に貫通していなかったので、アルミの切子が内部に入らなくて助かりました。
今回の交換部品です。ほとんどゴム部品です。写真の細かいものは、ボルトについてきたネジ山です。ボルト類を締めすぎるとネジ山に負担がかかり、材質の弱い方が先にダメになります。今回は、ボルトが鉄、ケース側がアルミでしたので、ケース側が負けました。
最終チェックと試乗です。特に問題無さそうですので、納車可能です。よろしくお願いいたします。
2019.02.15 作業担当 ヤダ(矢田)