前回マフラー加工のみのパワーチェックを行い、ECUを交換したので、再度、パワーチェックに行ってきました。
今回使用するECUは、アメリカ仕様純正とレース用ECUです。
実際に走行しての印象ですが、国内仕様からアメリカ仕様に変更すると、低回転でのトルクが細くなった印象を受けます。走行中のアクセルレスポンスについては、中回転から、高回転にかけて、変化が見られますが、低回転での特性が変化しているので、中回転については、判断に迷います。高回転は、6500回転以上で明らかに違います。これについては、最大トルク発生回転数から最高出力発生回転数をすぎるあたりまでの、トルクカーブの違いによるものだと思います。国内仕様と違い、最大トルク発生回転から、9000回転付近まで、なだらかに落ちていきます。パワーチェックの際に、レース用ECUに交換して測定しましたが、出力的には、ほぼ同じでしたが、回転リミッターの作動が違い、これは試乗した際にも顕著に感じました。今回の測定結果には出ていませんが、アクセルレスポンスについては、レース用ECUの方がアクセルへの反応がはっきりしていました。まだ、1回しか乗っていませんので、最高速は不明です。
出力についての、検証ですが、単純に計算して、
国内仕様ノーマル
:軸出力(PS) 151 後輪測定出力 130.9
軸トルク(kgm) 15.1 後輪測定トルク 12.8
国内仕様(マフラー加工)
:軸出力(PS) 163 後輪測定出力 141.4
軸トルク(kgm) 16.5 後輪測定トルク 14.0
国内仕様(マフラー加工)(R-ECU交換)
:軸出力(PS) 187 後輪測定出力 162.3
軸トルク(kgm) 17.2 後輪測定トルク 14.6
上記のように予想されますが、回転抵抗の増減や、車体の個体差、測定時の状況によって違いがあると思いますので、参考程度です。また、純粋な、輸出仕様のノーマル出力を測定していないので、断言は出来ませんが、軸出力が200馬力だったとすると、170PS、14.4kgmぐらいは出るような気がします。やはり国内仕様ベースだとチャンバー内のEXUPの径と長さの違いが有るので、最高出力が約5%減、トルクが若干増あたりになってくると思います。
各仕様を、乗り比べた印象ですが、国内仕様ノーマルは、国内の車両規定に適合させて、良く作りこまれていると思います。ただ、輸出仕様と車体が基本的に共通(セッティング別)のため、エンジンより車体が上回っている印象があります。次の段階のマフラー加工仕様は、排気抵抗が低減した為、出力が上がって、吹けも早くなりますが、出力特性は、変化が無い為、高回転で伸びない印象になりますが、低中回転重視であれば、街中で、一番乗りやすい仕様かと思います。次に、ECUをアメリカ仕様に、交換すると、出力特性の変化で、低速トルクが細くなる為、街中を走行する際、緩慢になりますが、高回転では、別物の印象になります。次にR-ECU仕様は、出力特性は、アメリカ仕様に順ずるようですが、アクセルへの反応がよりはっきりしました。高回転については、回転リミッターの利きがあまり感じられず、自然な感じで、シフトアップできました。
今後、国内仕様ベースで、マフラ加工及びR-ECU仕様をスタンダードとし、各部を変更していきたいと思います。
個人的意見ですが、根本的にチャンバー室の構造が違うので、出力重視の場合、ヨーロッパ仕様かアメリカ仕様をベースにした方が、良いかと思います。
R-ECU仕様の騒音と排ガスを測定する時間が無かったので、次に測定したいと思います。今回は、交換のみで、特に補正は行っていませんが、チャンバーにO2センサーがあるため、ECU本体で、若干の補正が行なわれていると思われます。
エキパイ及びサイレンサーについては、ペイントを行なっていますが、目ない部分で一部ペイントをあえて行なわず、温度による焼けの変化をみました。今の所、サイレンサーの入り口付近も焼け色等付いていない為、変更した内部構造により熱ががうまく逃げていると思います。
今後も、できる限り、車検対応の状態で、進めたいと思います。
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