毎日暑いです。しかも途中で雨が少し降って止むので、湿気がすごいです。最近、昼間は暑すぎてバイクに乗りづらいです。旧車のバイクや車は、ここまでの高温は考慮していないと思うので、夏の昼間は、乗らない方が良いと思います。特に空冷バイクは、エンジンのアルミ部分がゆがむことがあるそうです。人間が熱中症になるくらいなので、機械もおかしくなると思います。
車検と整備でお預かりです。2年前に車検を行い、その後、北海道に引っ越されました。北海道で不調が発生し、現地で修理に出すも原因不明。他の店舗に搬送移動し、修理に出し、とりあえず不調ながら移動走行できたので、フェリーと自走にて車検でご来店です。到着するも明らかに調子がおかしいので、各部点検と整備に入りました。
最初に、エンジンオイル、オイルフィルター、ギアオイル交換からです。
いきなり問題発生で、エンジンオイルのドレンボルトが緩く閉まっておらず、ガスケットがアルミ製で、しかもシールテープ(配管等接続部の漏れ止め剤)が巻いてあり、オイルパンのネジ山をダメにしたのかと思いました。オイルを抜いてからネジ山を確認すると問題無さそうなので安心しました。オイルフィルターは、2年前のまま、ギアオイル関係も2年前のままでしたので、通常に交換しました。外装を外していきますが、とても酷い整備状態で、ショップでお金を取った仕事ではなかったです。
エアクリーナーは、以前からのK&N製でしたので洗浄です。ダイヤフラムも、回転や作動不良は無いので平気そうです。
スパークプラグは、純正のNGK製DPR8EA-9でしたが、4番気筒は、プラグキャップが抜けており失火、3番気筒は、低回転で失火していたようで、2.5気筒状態でした。NGK製JR8Cの新品に交換しました。JR8Cを使っても性能的には上がりませんが、構造的に失火防止になるので、安心感は上がります。一般公道だと使う頻度の少ない最高出力より、アイドリングから中回転付近の安定性を重視しています。
故障個所(点火のみしなかったようなので、点火系の配線の接触不良もしくは断線)が発見できなかったようで、別の中古のメインハーネスが、適当につけられており、配線がめちゃくちゃで、しかも色々は部分が固定されておらず、とても酷い状態でした。各ボルトやナット類が違ったり、無かったりしており、イグナイターは、置いてあるだけの状態で、とにかく酷かったです。オーナーが新品のメインハーネスをお持込でしたので、一旦、全ての配線系を外し、メインハーネスと各電装類、後付け配線系統を全て最初からやり直しです。かなり大変でした。
電装系を2年前の状態に戻してから、各部整備です。クーラントは、エンジンオイル混入や漏れ等は無さそうなので、全量交換のみです。
クーラント全量抜き中です。また、ドレンボルトに問題があり、アルミ製ガスケットで閉まっておらず、シールテープ装着です。ネジ山を確認してから、通常作業しました。
バッテリーは、新品交換しました。エンジン始動前と始動後(ヘッドライト消灯)の電圧です。
車体系は、北海道で触られていなかったので、通常作業です。前後ブレーキキャリパーは、点検清掃です。
リアは、ブレーキパッドも交換です。
フルードは、フロント&リアブレーキ、クラッチの3か所とも交換です。
車検は多摩陸事です。今回交換した部品類です。
写真を忘れましたが、フロントフォークオイルも交換しましたので、ダストシールとトップキャップOリングも交換です。後は、劣化したグロメット、リンクカバー交換とグリスアップ(シフトペダルの角度も変でした。) です。
最終チェックと試乗です。無時2年前の状態に戻し、キャブレターも点検調整&同調し、排ガスもクリアし、車検を通しました。時間があまりなかったので、100%とはいきませんが、ほぼ元通りに戻ったと思います。無事、北海道に帰宅したとの連絡があり、安心しました。今回は、元通りに戻すのがとても大変でした。
2024.07.19 作業担当 ヤダ(矢田)
記事を読んで、矢田さんの知識、技術力や経験の深みなど、余人をもって代え難い存在であると改めて感じました。
東京はまだまだ厳しい暑さが続くと思います。
どうかご自愛くださいますようお願い申し上げます。