しばらくなかったのですが、最近、事故についてのご連絡を頂いています。同じような案件で、直線道路を走行中、わき道から飛び出してきた車に接触または、側面に衝突されたケースです。公道を走行する以上、危険は常にあり、動線が交わる場所で事故が起きやすいです。自分の場合も、何回か事故にあっていますが、相手がバイク同士か車です。最近は、バイクや車に乗ると、他人は一切信用せず、相手方に非が有っても当たったら負けと思って走っています。正面衝突した際は、人生終わったかと思いましたし、一時停止無視の車の側面に当たった際は、20m以上飛んで、あばら骨にヒビが入った件、ミニバンの運転席付近に当たった際は、肩の骨を骨折しました。事故になった場合は、バイク側の損傷や怪我が激しいので、みなさん、気を付けて走行してください。
コンディションレベルチェックパックと他作業でお預かりです。外装を外し点検から始めます。ステムベアリングの締め付けですが、緩くてもきつくてもダメです。
トップブリッジが鋳物なので、正確ではないですが、一応、インナーチューブの上端は、合わせた方が良いです。また、エア圧も0でしたので、規定値の0.4にしました。
ヤマハ製のブレンボキャリパーです。キャリパーボルトが純正では無いですが、面圧を掛ける意味とボルトのセンターを出すという意味で、純正のフランジボルトの穴の部分にネジ山がないタイプの方が良いと思います。全ネジの場合は、フォーク側の穴との隙間が大きいので、締め付け方によってパッドとローターの位置が変わります。
バッテリーは、秋月電子扱いですが、周辺の装着状況が良くなので修正します。リアフェンダーの取付けがずれていたので修正です。ステーを所定の穴に差しこまないと割れます。
クーラントは、エンジンオイル混入や現時点での漏れ等は無いですが、ウォーターポンプの下側の穴から滲んだ跡があります。
穴からクーラントが滲んだ跡があります。
エンジン始動前と始動後のエンジンオイルの油面です。
パイロットスクリューの圧入栓を抜きました。調整後は、ゴムキャップを装着します。
エアクリーナーは、K&N製でした。ダイヤフラムは、4個とも回転していたので、負圧用の穴の位置を合わせました。どれか分解したら、4個とも交換してください。
ダイヤフラム点検中です。スパークプラグは、デンソー製イリジウムでしたが、燃焼温度が低そうでしたので、今回は、キャブレター調整もあるので、NGK製JR8Cに交換しました。ちなみに写真はないですが、プラグコードとキャップは、NGK製で点火時期に影響があることと、防水性は無いです。また、プラグコードが太いので、コイル側の差し込み具合も難しいです。
Vブーストジョイントのゴムが切れています。キャブレターを外すついでがあたので、4個とも交換しました。切れた原因は、バンドの締めすぎです。
アースコードを外したのですが、アルミ製のインシュレーターのボルトの位置が違いました。前後シリンダーヘッドで、前後逆ですが、2番(左前)と3番(右後)はボルトが1本色が違い短いです。構造上、バルブ部のリフターの穴に貫通しているため、当たら無い様に短くなっており、オイルが出ないように液状ガスケットを塗って締め付けるようになっています。(写真のボルト位置が反対です)
各フルードは、交換時期は不明です。ガソリンタンクは、錆びは見られないようです。
フロントフォークのダストシールがヒビ割れています。
フォークオイルはまだ漏れていませんが右側のクリップが錆びています。
バッテリーは、電圧と容量の点検のみです。
エンジン始動前と始動後(ヘッドライト消灯時)の電圧です。充電系は、平気そうです。
今回、外した部品類です。ボルト類は、純正に戻しました。
最終チェックと試乗です。特に壊れている部分は無いようですが、リアホイールがセンターではない(右オフセット7mm)ので、ハンドルの力を抜くと左に曲がります。また、右コーナーが曲がりにくいです。エンジンの状態は問題無さそうです。納車可能ですので、よろしくお願いいたします。
2020.09.11 作業担当 ヤダ(矢田)