天候が安定しませんが、時々晴れるので、その時を狙って試乗したりしています。
コンディションレベルチェックパックA(点検、増し締め、キャブ調整)でお預かりです。点検から始めますので、外装を外します。見たことが無い補強キットが付いていますが、単品製作っぽいです。ETC本体の装着ため、クーラントのリザーブタンクが変更されています。
ゲルバッテリーが装着されていますが、電圧、容量とも平気そうです。エンジン始動前と始動後(ヘッドライト消灯時)の電圧です。充電系は平気そうです。
タイヤ及び空気圧のチェックを行いますが、リアタイヤはキャップがありませんでした。また、イニシャルアジャスターが装着されており、キャップが変更されていました。タイヤ等の回転物でエアバルブのキャップがないと高速回転した際の遠心力でバルブが動き、エア漏れしないという補償はないので、キャップはあった方が良いです。ただ、社外品のバルブキャップで内部のシール部分が良くないものは、逆に内部のゴム部分によってバルブを押してしまったり、密閉が良くなかったりするものもあるので、要注意です。
エアクリーナーは、リプレイスタイプで、ダイヤフラムも回転がなく平気そうです。スパークプラグは、NGK製JR8Cですが、若干、焼けがばらけています。
フルードは、劣化があまり見られないので、平気そうです。
クーラントは、エンジンオイルの混入や漏れ、目だった劣化はないようですが、交換時期は不明です。各部増し締めチェックですが、気になったのは、ステムベアリングで、ハンドルを右に切った際のゴロツキがありました。リアのブレーキホースがガソリンタンクの下側を通っているので、スイングアームが上がるとはさみそうです。スイングアームがアルミ製の社外品に交換されており、ホイールも社外品で、オフセットがあるので、緩和策としてピボットのボルトを左右とも調整式が装着されています。左側は、位置調整(スイングアームとフレームのクリアランス)が難しことと、スイングアームを左に寄せるとドライブシャフトに角度がつきすぎることがありお勧めはしておりません。一応右側の再調整は行いました。
増し締めを行い、キャブレターの調整と同調を行いました。同調については、ズレがあったので、修正しました。特に壊れているところはないようですが、部品の組み合わせ等もあり、難しい部分もありました。ステアリングダンパーが装着されており、リンク部分があるのですが、角度と位置がいまひとつで、ロッドが水平でなかったり、ハンドル切れ角が左右で違ったりしています。また、ダンピングの掛けすぎは、振れ対策にはなりますが、動きが鈍く、ステアリングが自由に動かないので、高速道路以外は、ハンドリングが重いです。純正部品を社外部品に交換する際は、メリット、デメリットがあるので、なかなか難しいです。点検と調整は終わっていますので、22日(日曜日)の納車は可能ですので、よろしくお願いいたします。
2017.10.20 作業担当 ヤダ(矢田)