さそりのらびりんす~たわごと~

慢性膵炎持ちのあゆが気ままに書く、たわごと日記です。

ごあいさつ

ようこそ、いらっしゃいました。あゆと申します。
2005年に慢性膵炎を発症いたしました。
闘病記録に日々のあれこれ、趣味のこと。
たわごとに寝言、なんでもありの内容となっております。
時折現れる、さそりの毒にはご注意を。(^_-)-☆

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2016診療報酬改定

2016年04月09日 19時30分53秒 | 医療・健康
この4月に2年に1度の診療報酬の改定がありました。
診療報酬本体は0.49%のプラス改定。
本体は医科0.56%、歯科0.61%、調剤0.17%のプラス改定。
薬価は0.11%のマイナス改定となっています。

昨日の診察代が3月までに比べると50円ほど安くなっていました。
おそらくミラクリッドの価格が下がったためでしょう。

今回の診療報酬改定で一番のキモになっているのは、
7対1入院基本料における算定要件の厳格化です。

病院の病棟に

日勤帯は患者さま7人に対し看護師1人、
夜勤帯は患者さま17人に対し看護師1人。

などと貼りだしてあるのを見かけたことがあるでしょう。

患者数に対する看護師の割合で
入院の基本料金が決まるようになっているのです。
そして、一番金額の高い「入院基本料1」を算定するためには、
看護師の数以外に入院患者のうち重症者が15%以上いること、
という要件がありました。

入院基本料1は基幹病院等(病床500以上)を対象にしていたにもかかわらず、
実際には200床以下の病院でも算定しているところが多くありました。
このため、本来の急性期病院だけを対象にするという意図で、
15%が25%に引き上げられる
ことになったのです。

なんだなんだと前書きはありますが。
膨れあがる一方の社会保障費を抑えるための手段、
であることは明白です。

ちなみに、昨年改定された難病助成も上記に同じでしょうね。

25%に改定されるにあたり、重症度認定も改定されました。
以下、厚労省に載っていた資料です。
画像をクリックで大きくなります。


A項目にモニタリング及び処置、
B項目には患者の状況、
そして、今回追加のM項目にあるのが、手術等の医学状況です。

A得点が2点以上かつB得点が3点以上の患者。
または、A得点が3点以上の患者。
または、M得点が1点以上の患者。

これが重症者の規定となります。

素人考えだと、がん患者さんであれば、
重症者に該当する気がします。
しかし、歩くことができ、判断力もある状態ならば、
抗がん剤治療をしているだけでは該当せず
プラスして輸血、シリンジポンプ、点滴ルート3本以上、
・・・等が必要になってくるのだとか。
がんが末期になり、治療ができない状態になれば、
動けない状態でも重症者にはなりません。

また、術後患者さんでも、重症者に該当するのは、
開頭・開胸の手術は7日間
開腹・骨の観血的手術は5日間
胸腔鏡・腹腔鏡の手術は3日間
全身麻酔・脊椎麻酔の手術(前記の手術を除く)は2日間。
そして、救命等に係る内科的治療は2日間。
となってます。

25%が重症者というのは大変な割合らしく、
常に四人部屋の一人が重症者でなければならないということです。
こんな状況は過去の入院を思いだしてもまずありません。
しかし、これを達成しないと大幅な収入減となってしまいますので、
どこの病院も必死で達成しようとしてくるでしょう。

その場合、対処策として一番考えられるのは、
軽症の患者は入院させない、ということです。
(おそらく、これが厚労省の目的。)

今後は私が入院するような状況は、
幸か不幸かなくなっていきそうです。
抗がん剤も初回投与から外来で、
いう方向になっていくでしょう。
そして、治療が終わったら、とっとと退院。
寝てるだけなら、家で寝ててくださいね、という。
念のために入院というのも減ることでしょう。
そして、これが大事でしょうが、
大病院での看取りはなくなっていくでしょう。
いよいよになったら、他の病院に行って、
と言われるのかしら。。。

・・・・・・・・・。
ほんと、世知辛い世の中ですね。

とりあえず、私が入院セットを片付けたのは正しい(?)対応だったようです。


なお、入院基本料1を算定するには、
退院した患者の75%が「自宅等に退院するもの」であること、
というものもあります。
つまり、急性期病院を退院したら転院するのではなく、
家に帰るように指導しろ、というものです。
これも入院を短くさせようとする厚労省の意向がわかります。

他に気になったものを二つご紹介。
4月からは大病院に紹介状なしで初診をうけると
最低5000円取られるようになりました。
大病院を受診する際には、必ず紹介状を書いていただきましょう。

そして、薬剤総合評価管理調整料を新設。
内服薬(6種類以上)を2種類以上減らす取り組みに報酬がつきます。
月一回250点の算定。
これはDr.も事務からうるさく言われることでしょう。
これまでは6剤ルールだったのが、
4剤ルールになっていくということですね。

私の場合4剤にするのであれば、
フオイパン、リパクレオン、ネキシウム、トラムセットですかね。
優先順位の問題でビソルボンは後回しにするしかないです。
さて、いつ、主治医から持ち出されることやら。

厚労省に対抗するには、
患者自身が知恵を持つ必要があると思います。
そして、優秀なかかりつけ医を探すことも必要ですね。