マジョルカピンク

水曜どうでしょう。大泉洋。大谷翔平。大好き

ウイキッド

2016-09-04 01:30:30 | 日記
劇団四季のミュージカル「ウイキッド」を見てまいりました。
四季の作品は大好きで、これまでも「CATS」に始まり「コーラスライン」「オペラ座の怪人」「クレイジー・フォー・ユー」などなど見てまいりましたが、この作品が今まで見た中で最高かも!
名作「オズの魔法使い」のサイドストーリーというか裏話なのですが、元の作品以上に物語が魅力的で示唆に富んでいます。
オズの魔法使いでドロシーたちが退治する「悪い魔女」とはどんな魔女だったのか、本当に「悪い」魔女だったのかという勧善懲悪の世界に疑問を投げかける野心的な作品。舞台は魔法の国、軸になるのは悪い魔女エルファバと良い魔女グリンダの愛と友情の物語。ファンタジックでロマンチックな世界観の中でさりげなく掲示されるのは差別や憎しみ、弾圧・迫害・圧制・偶像崇拝・プロパガンタなど驚くほど政治的かつ社会的なメッセージなんですよね。その辺のバランスが上手いなあと感心しました。また、醜く人と違う緑の肌で生まれ悲しい生い立ちを持ちながら気高く強く生きるエルファバには多くの観客が共感すると思いますし、女性なら2人の強い友情と絆に胸を打たれるはず。私も途中何度も泣いてしまいました。
描かれているのは魔法の世界であり、言葉を奪われるヤギの教師やら翼の生えた猿など、悪魔をモチーフにしたキーワードが登場したりかなり意味深というか、キリスト教に対するシンボリックな何かを表現しているのかなとか、テーマが複雑で深遠だと感じました。ブロードウェイで上演されたオリジナルはかなり物議を醸したのではないでしょうか?
物語に込められたポリティカルな主張はともかく、表面的な物語だけをなぞっても素晴らしい作品で、舞台セット、照明、ダンス、音楽なにもかも素晴らしく、特に今回感動したのはキャストの歌唱力ですね。本当に本当に感嘆いたしました。
カーテンコールが何度もあり、私も何度もスタオベ。機会があればもう一度見てみたい。予想をはるかに超える傑作でした。素晴らしい舞台をありがとう。



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