マジョルカピンク

水曜どうでしょう。大泉洋。大谷翔平。大好き

武士の家計簿

2011-01-16 19:09:31 | 映画
お正月映画のシーズンも終盤に入りまして、そろそろ上映が終わる作品もチラホラ。
公開7週目のこの作品も、もうじき終わりそうなので本日見てまいりました。

堺雅人作品にハズレなし(と私は思います)。
元々評判が良かったのですが、これは納得。いい作品です。
もっとこう、コミカルでほのぼのしたお話を想像していたのですがさにあらず。
下級武士の悲哀や現代に通じる清貧の精神など、見どころ多し。見栄を捨て、算盤と書の腕ひとつで傾いた武家の財政を建て直し、家名を守った直之の有り様は大変立派。火の車の財政を抱えるわが国のお役人・政治家の方々にも見てもらいたいものだ。お金がないのなら支出を控え、節約に努め、売れるものは売り払い、あとは地道に働けばいいんだよね。勉強になります。
時代が幕末から明治へと移る激動の時代前夜ということもあり、現代に通じるものもあるなかなか見ごたえのある作品でした。また3代にわたる親子の普遍的な愛情の物語でもあり、堅物な父と父のようには生きたくないと思いながらも結局父から仕込まれた算盤の腕が身を立てることになるというお話には、涙いたしました。派手さはなくともお正月にふさわしい内容、作品であったと思います。上映終了間近にもかかわらず、結構お客さん入ってました。口コミで広がっているんだろうなと思います。
地味な企画でも、タイムリーな内容と作品自体の良さで、興行って成功するんだなっていういい見本だと思います。
また堺さん、仲間さん、松坂さんと大河ドラマで当たり役をやった人たちが主要キャストで出てたのも大きいかと。年輩の人には抜群の知名度がありますから。映画なんか普段見ないうちの母親でさえ見たいと言ってましたから。