goo

■ 大江戸東山温泉 (営業停止中) 〔 Pick Up温泉 〕


昨年(2006年)12月31日をもって営業を停止してしまった温泉施設です。

<大江戸東山温泉>(営業停止中) (目黒区、かつての営業データ:10:00~22:00(23:00)第1・3火休、お楽しみの湯 1260円(10-12/20-23 980円)(土日休1500円(10-12/20-23 1000円))、長生きの湯 630円(20-22 420円)、03-3712-0356)

目黒池尻の商店街にある日帰り温泉施設。昨年11月突如として泉質が変化(一遊さんレポやませみさんの解説)し、大がかりな設備面の対応が必要となったため12/31をもって営業を停止します。(再開の可否及び、時期等は今のところ未定)
ここは未湯だったので駆け込みで入湯してきました。



東急田園都市線「池尻大橋」駅からいかにも世田谷らしい商店街を歩くこと2分、商店街のなかにあらわれます。4層のビルながら、白壁になまこ壁、瓦屋根などを設え、温泉施設らしい雰囲気を出しています。玄関前には温泉スタンドもあります。
入口はふたつにわかれ、右手が安価な「長生きの湯」(地下)、左手が高料金の「お楽しみの湯」(3.4階)で、ふだんなら迷うことなく前者を選びますが(^^;)、じっくりいきたかったので、奮発して「お楽しみの湯」にしました。なお、「お楽しみの湯」はタオル・バスタオルレンタル付です。
3階と4階は旬毎の男女交替制でこの日(というか営業停止まで)の男湯は4階でした。
2階には食事処や休憩所、マッサージなどがあります。



脱衣所はプールタイプの細長ロッカーで狭くてチープですが、浴場はそこそこ広くて閉塞感はありません。浴場は2層でメイン階右手に平湯&歩行浴槽(石造20人以上)、左手に渦巻湯、寝湯×2、打たせ湯×2がならび、その奥に水風呂、サウナ、ミストサウナがあります。壁面にはお約束の「駿河湾からみた5月頃の富士山の絵」が描かれています。
カラン13、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。かすかに色づいたカランの水は井水では?。平日15時でなんと独占!~5人。もうすぐ営業停止というのにえらく空いていました。



サウナのよこの内部階段を登ると露天。壁に囲まれているものの、青空が眺められ、上から風が吹き落ちてきます。露天も石造12人以上のゆったりとしたもの。

平湯&歩行浴槽は石の湯口から50L/min以上も投入、槽内注排湯は不明ですが、お湯はけっこう熱めなのでどこかに高温湯の注入はあると思います。オーバーフローはありますが、投入量ほどではないので、これもどこかに槽内排湯があるかと。
露天も石の湯口から50L/min以上の投入で、槽内注排湯は上に同じ。ただ、ここはぬるめなので高温湯の注入はないかも?

いずれも循環のようですが、湯づかいはすこぶるよくて、循環を感じさせるものはほとんどありませんでした。



お湯は透明度2cm以下の強烈な黒湯。湯口のお湯からしてコーヒー色に色づいているのは圧巻。そのまっ黒な湯面に白い泡が盛大にただよう様はインパクトがあり、好き嫌いのわかれるところでしょう。この異様な黒さは腐食質じつに284.0mg/kgで、フミンが大活躍しているためと思われ、白タオルは確実に色づくと思います。



弱重曹味で塩味はほとんど感じられず。泉質変化後の分析データの成分総計は6.133g/kgなので、もっと塩味が感じられてもいいハズですが、おそらく重曹泉の混入比率がますます高まっているのではないかと・・・。黒湯によくある甘い感じの有機肥料臭がはっきりと香り、カルキ臭は全く感じられませんでした。
黒湯らしいヌメリやツルすべは意外に弱く、なんとなく肌に引っかかるような湯ざわりがあります。東京の黒湯というよりは、むしろ先週入った茨城鉾田の「ほっとパーク鉾田」(ここも、重曹泉系の黒湯と化石海水系の強食塩泉の2本出ている)の露天の黒湯に似ているような気がしました。(ただし、鉾田は強カルキ湯になっていて(泣)、東山のほうが数段いい)
おだやかに温まり、浴後は肌がややパサつく感じもありましたが、温もりと爽快感が適度に残るなかなかのものです。

あと印象に残ったのはつぎの2槽。
水風呂:うすく茶色に色づいた水は絶妙な温度で、無味無臭ながら肌に染み入るような浴感があり、何度も入りました。
寝湯:ジャグジー付で、白い泡が盛大に盛り上がり、ほとんどバスバブル入り泡風呂状態。温泉臭もここが一番強かったように思いました。



それにしても、これだけのお湯が楽しめる施設が営業停止してしまうとはなんとも残念。
泉質変化後に再分析をかけているし、パンフや館内掲示をみると、泉質変化を逆手にとって、「自然の恵み天然ブレンド温泉」をキャッチにアピールしていこうという姿勢が汲み取れるだけに、刀折れ矢尽きた状況なのかな・・・?
営業停止まであと4日、未湯の方はぜひどうぞ。

Na-塩化物・炭酸水素塩温泉 31.2℃、pH=8.2、湧出量測定不能、成分総計=6.133g/kg、Na^+=1803mg/kg (90.85mval%)、Fe^2+=1.2、Cl^-=2086 (67.69)、Br^-=8.6、I^-=3.8、HCO_3^-=1661 (31.31)、CO_3^2-=17.7、陽イオン計=1970 (86.33mval)、陰イオン計=3784 (86.93mval)、メタけい酸=88.7、メタほう酸=7.2、腐食質=284.0 <H18.4.4分析> (源泉名:大江戸東山温泉)

〔 2006年12月27日レポ 〕
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 〔 温泉地巡り... ■ 牧の原温泉 ... »