目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

定員オーバーの北横岳

2021-08-16 | 山行~八ヶ岳とその周辺

北横岳南峰 標高 2472m 北峰 2480m 長野県

2021年7月23日(金・祝) くもり時々晴れ |

メンバー 山の神と私

コースタイム 9:45北八ヶ岳ロープウェイ駐車場--10:20山頂駅10:28--11:36北横岳南峰(昼食)12:03--12:08北峰12:11--七ツ池--12:35北横岳ヒュッテ12:40--13:21ロープウェイ山頂駅13:30--13:37山麓駅

9:15頃前泊したベルクコットをチェックアウト。30分ほどで北八ヶ岳ロープウェイの駐車場に到着した。何度か来ているはずなのにビーナスラインから曲がるところに見覚えがなかった。最近来ていなかったからということもあるけれど、来ていたのは冬場が多かったためかもしれない。また2012年4月を境にいつの間にかピラタスという名称もなくなっていたことを知った。

ロープウェイ乗り場に並ぶと、連休で混んでいるかと思いきやすぐに改札となり、それほどでもないのかと最初は思った。しかし、すぐに乗れると思ったのはつかの間で、その次の便までお預けとわかり結局20分も待つことになった。


坪庭入口から縞枯山を望む

山頂駅では、三々五々乗客は展望テラス、坪庭、縦走路へと分かれて出発していく。

山の神と私はまずは坪庭組で、入口のところでお茶を一口飲んでから、やおらスタートした。この日は天候が今イチかもしれないと懸念していたのだが、青空も覗き、まずまずだった。


左:山の神と坪庭の木道を進む 右:北横岳への分岐

観光客のためにスニーカーでも歩けるようにした坪庭の遊歩道は、よく整備されていて歩きやすい。すぐに北横岳への分岐に出た。


左:雨池峠への分岐 右:北横岳ヒュッテ

その分岐に北横岳ルートは登山者向けであると注意が出ていたものの、そんなことはまったく意に介さず、装備らしい装備もなく軽装で登っている人を見かけた。登山道をふさいで、私は山頂まで行く、私たちはここで引き返すと相談しているご婦人がたもいたし、学校登山で来ている女子高生1学年分もいた。大勢で休日に登山するということがほかの登山者にどれだけ迷惑をかけているか、想像力の乏しい学校の先生には参る。

山でのルールやマナーを知らない人も多くいた。登りと下りですれ違う際には(原則は)下る人が道を譲り、安全確保のために山側によけるというものがあるが、なぜか我が物顔で下ってくる御仁がいるばかりか、谷側によける人が続出。待つ人も通過する人もお互いに安全でありたいものだ。

論外なのは、おしゃべりしながら歩いてまったく後ろを気にしない人。自分たちの後ろに長蛇の列ができているのに道を譲ろうとしない。明らかに後続の登山者が視界に入っているのに、話に夢中で気づいていないのか、あるいは確信犯で完全無視なのかはわからない。人を思いやる心を持とうよといいたい。


樹林帯を抜けると一気に開けた場所に出る。山頂はすぐそこ

登山者やハイカーだらけの道を歩くこと1時間10分。いや、厳密には待っている時間も含めてか。樹林帯を抜けてパッと開け、北横岳南峰のピークに達した。


左:北横岳南峰 右:南峰から北峰を遠望する

最初はそれなりの景色が目の前にあったのに黒っぽい雲が流れてきて、たちまち視界を閉ざしてしまった。それでもまだ指呼の間である北峰のピークに大勢の登山者が見えていて、あそこで昼メシにするには窮屈すぎるよなと山の神と相談。まだ人が少なめの南峰で昼メシにありつくことにした。


左:北横岳北峰 右:北峰は大勢の登山者でにぎわう

昼食後、北峰に移動。ものの5分もかからないくらい近い。北峰の標高が8メートルほど高いためか、こちらを主峰として登ってくる人が多く、自然と北峰に人が集まってくる。とりわけて広い山頂ではないので、3密状態だ。写真を撮って早々に退散する。


左:七ッ池の巨大な標示 右:北横岳ヒュッテから下るとまず現れる七ッ池の入口

下山を始めると、まだまだ登ってくる人は多くここでもそこでもすれ違いまくる。ロープウェイで容易に高所まで来られて展望もあり、池もあり、しかも短時間で歩けるというお手軽さで八ヶ岳屈指の人気コースなのだ。

北横岳ヒュッテまで下れば、そこから七ッ池への道がついている。行ってみると登山者が1人だけで静かだった。壊れかけた木道が荒れた感じを出していたけれども、奥に進むほど秘境っぽい感じの場所になる。水面が鏡と化して、風景を映し込み、ちょっとした絵画のような趣で目を奪われる。 


水面は鏡面のようになり周囲の景色を映し込んでいた。紅葉の時期もまた来たい


入道雲を飲み込んだアート作品のようだ

景色を堪能していると、続々と登山者がやってきて騒がしくなり、興を削がれてしまった。北横岳ヒュッテに戻り、小休止。山の神はヒュッテのブランコに乗ってご満悦だった(冒頭の写真)。

休憩後坪庭へ下り、歩いていない残りの坪庭コースをめぐって、ロープウェイ山頂駅には13:21に戻った。ベンチでお茶を飲んでいるとちょうど改札が始まり、ラッキーとばかりに13:30発のロープウェイに乗り込んだ。ここでのんびりしていて混雑で待たされるのはごめんだった。ロープウェイが下り始めると、シカが何頭も草を食んでいるのを見下ろせた。この辺りでも増えすぎているのだろう。

山麓駅に到着して、コケモモとバニラのミックスソフトクリームを食べる。さっぱりしてほんのり甘くておいしい。食べ終わって、さあ出発かなというときに、登山道でおしゃべりに夢中で渋滞を引き起こしていた妙齢のご婦人グループがやってきた。われわれと同じようにソフトクリームを買ってここで食べようという腹積もりのようだ。私がその存在に気づいたとき、向こうに立っていたその1人と目が合った。山の神がテーブル席を立つと、当のご婦人グループはもうワープしてきたのかというほど素早く移動してきて、テーブルをアルコールティッシュで拭き始めた。まだ私がテーブルに広げていた地図や手帳などを仕舞っているところなのに早すぎる。ありがとうねといいつつ、早くも座る態勢に入っていた。体よく追い出され、すごすごと山の神の後を追った。


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