目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

大幽(おおゆう)の洞窟

2011-02-10 | 山行~スノーシュー

大幽の洞窟 標高 約1,300m 群馬県

2011年2月6日(日) うす曇り時折日差し 

メンバー 山の神と私

コースタイム 9:15宝台樹スキー場第2駐車場9:45--(車道)--10:00登山口10:13--(10:45大幽遊歩道・武尊山分岐)--10:56沢沿い樹林帯で休憩11:06--11:30大幽の洞窟11:44--12:05サワグルミ古木より下った沢出合い(昼食)12:50--13:40第2駐車場

今回は登山というよりは、スノーハイキング。山頂を目指すのではなく、目的が洞窟の氷筍を見るといういつもと一味違う山行となった。

久々の遠出で5:00前に起き、ぼんやりした頭のまま関越を走行。クルマの渋滞が始まりかけているなか、駒寄パーキングエリアのトイレに向かう。個室が2つしかなくて、待ち人の列ができていた。しかたなく、最後尾に並んだのだが、だいぶ長いこと待たされた。切羽詰って駆け込んでいたら、アウトだろうよ。

試練を乗り越え、無事水上ICにたどりつく。みなかみの温泉街を抜け、宝川温泉・湯の小屋温泉方面へ右折。温泉手前で宝台樹スキー場側へと右折する。この辺りは通好みの温泉があるから、リピーターも多いのだろうね。

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左:登山口の駐車スペース 右:大幽遊歩道の案内板

われわれは宝台樹スキー場の駐車場に車を置いた。平日は無料だが、休日は¥1,000とられてしまう。9:45スキーヤー、ボーダーの群れに混じって出発。スキー場のリフトと平行している、雪のない無味乾燥な車道を歩く。左へカーブすると、そのあたりからうっすら雪が路面を覆いはじめる。しばらくいくと、凍結している路肩に車列が。こんなところに路駐して山に行ったのかとちょっとあきれる。路面がすべりやすいから、狭いところだと、ぶつけられたり、こすられたりするかもね。

10:00登山口である、除雪してある車道の終点に到着。車道は続いているのだが、除雪はここまで。ここには狭いながらも駐車スペースがあった(左上写真)。もしかしたら回転場所なのかもしれないが。

この登山口には、スノーシューツアーの面々が集合していた。そういえば、途中でわれわれを追い抜いていったマイクロバスがいたっけ。彼らより先に早く出発せねばと思うものの、写真とって、お茶飲んで、スノーシューはいて何てしているうちに、彼らは先に出発してしまった。でもこのツアーのスタッフは、われわれのような一般登山者に気を使っているようで、大勢ですいませんねといった類のことを低姿勢でのたまっていた。まあみんな団体にはイイ顔しないからねえ。

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左:大幽洞窟・武尊山分岐 右:休憩した落葉松の樹林帯

落葉松林に入ってすぐ、その団体がスタッフの説明で立ち止まった。われわれは横をすり抜け、そこから延々と続く落葉松林の道を先行する。トレースはばっちりで、迷いようがない。ばっちりすぎて、雪が硬すぎるくらいだ。そのうち前方から声が聞こえたかと思うと、ボーダーが滑走してきた。つぎにスキーヤー。背中のザックにスノーシューをくくりつけている人もいる。山スキーヤー、山ボーダーがここいらにはいるんだね。みな楽しそうに滑ってくる。

ボーダー、スキーヤーをやり過ごすと、あっという間に大幽洞窟と武尊山の分岐にたどりついた。当初の計画では、ここで休憩だったのだが、おそらくここで、ツアー客は休憩になるだろうからと、先へと足を伸ばすことにした。

001img_4531 ヒールリフターをあげると、名称どおりかかとが上がる

分岐から沢沿いの道をあがり、適当な場所で休憩。厚着していたせいか、久々に雪山で汗をかいてしまった。消耗した分、小腹が空いて行動食用に買っておいたスコーンを食べる。ちょっとしたエネルギー補給になる。11:06体が冷えないうちに、腰を上げる。それなりの傾斜が続き、シューのヒールリフターをあげる。これでだいぶ歩きやすくなる。

年配のご婦人が2人、奇声を発しながら下山してきた。何だろうと前方を見ると、お尻にビニールを敷いて、きゃあきゃあ叫びながら滑っているのだ。ハハハ、楽しそうだ。その後ろから旦那さんがスノーブーツで颯爽と歩いてくる。昨日もここに来たが、今日はスノーシューをはいてないから、早く歩けていいよ。スノーシューはいらない。たしかに足元は人が多いせいで、圧雪されており、スノーシューは装着しなくても十分歩けるし、むしろないほうが、歩きやすいだろう。後からやって来るスノーシューツアーの人たちにも、同じことを言ってあげると面白いのになと山の神につぶやく。

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左:サワグルミの古木 右:洞窟内部から外を撮る

えっこれがっていう感じで、ショボさを露呈してるサワグルミの古木前を通過。ここから急斜面になる。ヒールリフターが威力を発揮する。高度をいっきにかせいでいくと、それは突然現れた。岩壁に巨大な氷柱(つらら)が垂れ下がっている。近づいていくと、狭い洞窟の入り口がぽっかりと口を開けていた。ここだ、ここだと中に入ると、奥へは立ち入らないようにとなっていた。

洞窟前にザックが1つ置かれていたのだが、その持ち主は中にいた。地元の人で、この洞窟の発見者であると自ら名乗っていた。今日はあなたたちはラッキーだよ。寒いときにしかできない結晶が天井にできているからね、といわれる。たしかに驚くほど立派な結晶が天井一面にびっしりと付着していた。そして真打登場。にょきにょきと地面から生えた氷筍。天井からの水滴でこれからも頭はどんどん太っていくらしい。天然の芸術作品にしばし見惚れる。いや~最高のごほうび。

003img_4537 氷筍

002img_4536 天井の結晶

11:44洞窟から下り始めると、ツアー客たちが列をなして登ってきた。彼らは急斜面を迂回して登ってくるが、われわは直滑降、いっきにグリセードして、サワグルミの古木のところまで下りた。ツアースタッフが一人そこに残っていて、食事の支度をしていた。雪のテーブルがつくってあり、あごをしゃくって大きなスコップを示し、これを使うと簡単なんだよと。われわれも作りたいけど、そのためにスコップを持ってくるのはなあ。

 

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左:コンビニ昼食。新製品のミルクシーフードヌードルは今イチだった

若者のグループが登ってくる。山ガールも登ってくる。にぎにぎした雪山の一瞬のはなやぎだ。それもつかの間、すれ違ってしまえば、静寂が訪れる。沢出合いから強引に丘にあがり昼食にする。雪洞を掘った跡が近くにあって、もしかして昨晩ここでビバークしたのか?などと想像をめぐらすが、登山口まで目と鼻の先のこんな場所ではありえないか。

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左:バリエーションルートへ 右:天然ドライフラワーと化したノリウツギ

武尊山への分岐からは登山道を離れる。ふかふかの雪を求めて、左へ左へと歩を進める。すると、左手に沢が見えてきた。その沢沿いに下っていく。夏場はやぶっぽくて、おそらく積雪期にしか歩けないコースだろう。雪の上にはポツリポツリとドライフラワーと化した天然オブジェが落ちていた。

やがて登山口が見える。すぐに車道には戻らず、林の中を突っ切っていく。スキー場のレストランへと抜け、そこから車道へ入った。駐車場には13:40に到着。帰途は最近お決まりコースになりつつある喫茶店探訪。水上のラ・コンシェルジュに入ってみた。ケーキセットは¥800でちょっと高めか。ケーキも器もデコラティブで、味も見た目と相関関係があるような……
15:00すぎ店を出て、関越に乗る。ときどき渋滞したが、比較的順調に流れていた。

 


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