目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

高ボッチスノーシュー

2012-02-04 | 山行~スノーシュー

001img_5695_2 高ボッチ山 標高 1664.9m 長野県

2012年1月28日(土) 小雪少しだけ晴れ |

メンバー 山の神と私

コースタイム 9:05アスティかたおか駐車場--登山口9:35--10:35林道渡って急登取り付き10:50--11:30高圧線下の道標11:40--12:45草競馬場の飼葉桶建屋(昼食)13:20--13:55高ボッチ山山頂14:00--14:50高圧線下の道標15:00--15:45駐車場

コンビニで買出しをし、6:00近くに中央道に上がる。渋滞はしていないが、交通量は多めだ。談合坂SAでモタモタしていると、渋滞にはまる恐れありで、双葉SAまで足を伸ばし、そこで朝食とした。

塩尻ICで高速を下り、登山口のあるJA共済の宿アスティかたおかを目指す。アスティのHPにあった「交通アクセス」の案内に従い車を走らせる。最後、山側に右折し細い道を通り、坂を上っていくと、目的のアスティが現れた。車はこの宿入り口の駐車場(従業員用?)に置き、アスティの建屋、向かって左手にある登山口へ移動した。このときの気温は-5℃しかなく、だいぶ冷えこんでいる。

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左:アスティかたおかの駐車場。奥に見えているのがアスティの建物 右:高ボッチ登山口

登山口からは雪の上に踏み跡(トレース)がついていた。ただし、今日のものではなさそうで、くっきりとした踏み後ではない。昨日誰か登ったのだろう。

しばらく登っていくと、なだらかな場所に出て、快適な落葉松林になった。下枝が打ち払われたせいか、あるいは自然に落ちるのか、幹はまっすぐ天頂めがけてすらりと伸びている。空からは小雪。そして時折、樹上を風が吹き抜けると、葉に着いていた雪が空中に投げ出され、ふわふわと羽毛のように降下してくる。だが、後ろを振り返ると、下界は完全に青空になっていた。

002img_5672 快適な落葉松林を抜けていく

林道を横断して急な上りに入り、息があがってくる。寒い割には汗が出て、くたびれモードで休憩にした。バームクーヘンを胃に入れると、ちょっと元気が出てきた。食べている間じゅう、樹上では、樹から樹へと飛び交いながらさえずっている、冬でも元気な鳥さんたちの宴が繰り広げられていた。

休憩後、登山道についたトレースを何の気なしにたどっていったのだが、いつのまにかトレースは夏道の登山道からはずれていた。いきなり一人だけの踏み跡になり、強引に急斜面を登っていた。辺りを見回すと、遠くに目印のテープが見えた。あっちだと山の神。ラッセルしながらテープのほうへと進む。思いのほか雪は多く、予定の時間をどんどん超過していく。

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左:高ボッチ牧場に入る 右:トレースはかすかで森の中へと続いている

高圧線直下の道標の前で再び休憩をとる。テルモスに入れてきたアールグレイの香りが鼻腔をくすぐり、疲労も半減する。乾燥しているせいか、やたらとのどが渇き、紅茶がひどくうまく感じる。

相変わらず小雪が舞うなか、しばらく森の中を歩くと、高ボッチ牧場に出た。雪原の始まりだ。雪原には点々と踏み跡が2列になってついていた。少しでも楽しようと、その踏み跡の上を歩いていく。雪は深く、だんだん足取りは重くなる。

吹きさらしになる場所は、トレースもほとんど掻き消えていたが、見通しがいいため、道を見失うことはなかった。こんなところで吹雪かれ、ホワイトアウトになったら大変だ。

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左:草競馬場の建物と電波塔(復路で撮影) 右:牧場を出て、高ボッチへまっしぐらの山の神

草競馬場には12:45に到着した。予定からおよそ1時間遅れか。風がしびれるほど冷たく、グローブをはずし手をむき出しにしていると、たちまちかじかんで、感覚が麻痺していくほどだ。飼葉桶を風よけにして、昼食にする。寒すぎるせいで、お湯の沸きも遅い。

昼食をテキパキととって、遅れを取り戻すために爆走を始める。牧場を出ると、すぐ目の前は高ボッチ高原となる。つつじの季節に一度訪れていた場所だが、つつじは今や雪の下。遊歩道の両脇にある柵も頭が少し出ているだけで雪に埋もれ、景色は一変している。それよりも、ここに着いたら、登山者が大勢いると思い込んでいたのだが、なんと誰もいない。高ボッチで山の神とふたりボッチだった。でもそれは、高ボッチ高原をわれわれが独り占めできたということでもある。

軍体調にバリバリ歩いて、13:55高ボッチ山山頂に到着した(冒頭の写真)。風に押し流されていく雲の塊が視界を次々に横切っていき、周囲の山々が見え隠れしていた。遠くに真っ白な浅間山が見えた。

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諏訪湖。左奥にうっすらと富士山の輪郭が見える

風の強い山頂には長居することなく、すぐに下山開始だ。すでに16:00下山ペースになっている。当初は雪が多くても15:00すぎには下りられると思っていたのだが、甘すぎる見通しだった。

下山を始めると、ガスがいっきに取れ、わずかにしか見えなかった諏訪湖、そして待望の富士山が見え感激する。青空も広がり、ひととき時間を忘れて、シャッターを切りまくった。

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高ボッチ牧場の大雪原

再び牧場の大雪原地帯に入る。山の神と私が歩いてつけたトレースは、すでにパウダースノーで埋もれ始まっていた。他にトレースはない。ホント今日は誰も歩いていないのだ。メジャーな山域と思っていたので、こんなこともあるのかと、ちょっと驚きだ。

駐車場へは、一度の休憩をはさんで、だいぶヨレながら15:45に到着した。

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左:薬師平茜宿 右:茜宿の部屋から北アルプスを望む

本日のお宿は、薬師平茜宿。北アルプスの展望と温泉が売りだ。登山口に使ったアスティかたおかとは目と鼻の先。チェックインとともに、さっそくゆったりと湯に浸かってくつろいだのは言うまでもない。

翌日は、高ボッチにてこずった疲労感もあって、予定していた入笠山は急遽取りやめた。なぜか昨日の登山口より寒い-8℃のなか宿をチェックアウトし、松本市内へ移動する。縄手通り界隈をゆるりと散策し、昼ごろ塩尻の五一わいんへ。そこで山の神が試飲してセレクトしたワインを購入し、近所のこじゃれたイタメシ屋「アルセーバ」でパスタランチをいただいた。市街地から離れていて狭い道沿いにあるのだが、ジモティで大にぎわいだった。

帰りの中央高速は渋滞なしという近年まれにみる僥倖。というか、不況と休日料金¥1,000の廃止のおかげなのだろう。

参考
つつじの高ボッチ高原(鉢伏山&古銭を拾った二ツ山)
http://blog.goo.ne.jp/aim1122/d/20110608 


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