標高1636m 新潟県
2009年9月21日(月)~9月22日(火) 21日 晴れ 22日 雨
メンバー 山の神と私
コースタイム 9月21日 奥胎内ヒュッテ前6:00--(登山バス)--6:10足の松登山口6:20--7:10姫子の峰7:17--8:00滝見場8:05--8:45ヒドノ峰上部8:55--9:50西ノ峰10:00--(10:07大石山)--10:48鉾立峰(昼食)11:20--11:50杁差岳&杁差小屋12:20--12:50鉾立峰13:00--13:42大石山13:50--14:30頼母木小屋(泊)
9月22日 頼母木小屋5:45--6:15大石山6:20--7:27休憩7:35--8:13姫子の峰8:20--(9:05足の松登山口)--9:55奥胎内ヒュッテ手前駐車場
前泊は奥胎内ヒュッテ。宿で用意してくれた朝食のお弁当は昼食用にして、朝はカップめんとパン。荷物を抱えてロビーにおりていくと、もう団体が続々と集結。われわれも宿の代金は晩のうちに済ませており、出発するばかり。車をヒュッテから移動して、一般観光客、登山者用の駐車場へ。だいぶ車はとまっている。5:45バス乗り場に行くと、人が多くて、早々に第1便目が出発。そのバスには乗れず、待つことに。2便目は、そのバスが行って帰っての出発となる。6:00頃発。¥300。
6:20頃足の松登山口から登山道に入る。平坦な道はすぐに終わり、急な登りが始まる。前のバスに乗っていた年配の方々に追いつき、追い越す。どうやらほとんどが地元の人で、大石山ピストンのようだ。杁差ピストン日帰りの猛者にも途中で会う。
ぶなの続く、足の松尾根を登る。7:10姫子の峰で休憩。追い越した人たちが追いついてきて休憩もそこそこにすぐに出発。
滝見場には8:00到着。水分補給してすぐに出発。どんどん山に分け入っていくと、見えるものは、谷や稜線や滝で、飯豊山塊のふろころの深さ、山深さを感じる。マタギ気分だ。
がんがん稜線を登っていくと、疲労もがんがんたまってくる。これぞ飯豊。甘くない。さっきまで広がっていた雲はさあ~っととれ、晴れ間が広がってくる。ヒドノ峰上部の見晴らしのいいところで休憩8:45
連続した急登で、疲れもピーク。でも、どんどん見晴らしはよくなっていく。あっちもこっちも紅葉が始まっており、いい感じだ。1525mの西ノ峰で休憩9:50。大石山を越えていくと、今度は大パノラマが待っている。
なぜか大石山に荷物がデポされていた。ここからサブザックで杁差ピストンなんだろうか。飯豊のお山に来る人は健脚揃いだから、不思議ではないか!
日差しをさえぎるものがなく、暑い。鉾立までの上りをふうふう言いながら登る。
鉾立峰には10:48到着。腹が減っては戦はできぬ、ということで早くも昼食。宿でつくってもらった朝飯用おにぎりを食べる。おかずは揚げ物が多くて、ランチにはうってつけだった。でも逆に朝だったら、これは食えないんじゃないだろうか。11:20出発。下って、また上り。風が吹いて涼しい。
11:50�琢差岳山頂に着くと、先着様が大勢いてにぎわっていた。3連休だから、縦走してきた人もいるのだろう。山頂からの眺望はもう最高。紅葉をはじめた山が視界いっぱいに広がり、気分は爽快。今回はとりやめた二王子岳も見える。
長者原方面
泊まるつもりでいた杁差小屋は、すでにこの時点で20人くらいはいた。これはもう大混雑必至だ。シャレた概観で、見晴らしも抜群だが、ちょっとシンドそうだ。山の神と相談し、明日の行程も短くなるので、頼母木(「たもぎ」or人によっては「たもんぎ」)小屋を宿泊地に決める。
12:20に善(?)は急げと、頼母木小屋へ向けて驀進。鉾立では、追い越してきた年配の方々や、これから山頂を目指す人たちが後から後からやってくる。この人たちは皆杁差小屋泊まりなんだろうか?
13:42大石山着。まだまだ杁差を目指す人が大勢やってくる。杁差小屋は恐ろしいことになりそうだ。14:30ヨレながら頼母木小屋に到着。テントが数張。もしやと小屋の中をのぞくと、空いていた。来てよかった。その後、到着してくる人も数人ほどで、フツーに寝るスペースを確保でき、比較的快適に過ごせた。仄聞するに、前日は御西小屋、本山小屋はダダ混みで土間にも寝ていたそうだ。この小屋もたいそうな人数だったらしい。ついてる! さらにラッキーなことに、この小屋は水が豊富で使いたい放題だった。 小屋は2階もあり、2階の住人はプライベートを大事にしていたようだが、われわれのいた1階は、日が暮れてくると、皆飲み始めた。夕方、ラジオでなかなかの音量で「キューティハニー」を聞いていたおじちゃんは、地元の山岳会の人で、飯豊を端から端まで縦走するという。地元の人だけあって、一般人が入れないゲートのキーを持っていて、奥さんがそこを開けて、車で下山口に迎えにくると。ほかにも宇都宮ハイキングクラブの人や、小名浜の人、北茨城の人たちがいて、「そうだっぺよ」「だっぺ」が飛び交い、なつかしいなまりが耳にここちよかった!?(私は茨城出身) 山の神は地方出身じゃないから、この感覚はわかるまい。宇都宮の方には胡麻焼酎「紅乙女」をいただき、酔いしれておりました。ゴマの香りがいい。
この小屋でおもしろかったのは人間だけではなく、トイレも。バイオ式で、用を済ませたら、自転車よろしくペダルをこいで、かき回さなければならない。ちょっとした運動。後ろで待っている人がいると、全速力でペダルをこがねばねえ。
9月22日 居酒屋と化していた1階の住人たちは一種の連帯感が生まれていて、「気をつけて」を言い合って、それぞれの下山コースへ向けて出発していった。われわれは5:45小屋を後にする。山の神と下山していくと、昨晩隣にいた宇都宮の方と大石山で会い、ほとんど下まで同行することになった。なぜか彼ら2人パーティは、別行動で、1人は杁差経由で下山、1人はそのままわれわれと下山した。ここで薄暗くなってきた空からついに雨がポツポツ降り始めた。
8:13姫子の峰で休憩していると、でかいニホンザルが登山道をのっしのっしと歩いてくる。人間をまったく恐れていないようだ。私も気づいて振り返ると、悠然と引き返していった。
足の松登山口間近で雨が強くなる。あともう少しで駐車場だというのに。バスは13:00までないので、林道をひたすら歩く。途中から工事車両が行きかっており、落ち着かない。胎内ヒュッテには9:55に到着した。
下山後は、村上市内で有名な石田屋旅館のハラコ丼を食べ、道の駅神林で時間をつぶして、雲母(きら)温泉のかくれ里 清流荘へ。この宿で供されたご飯は、彼の地関川で収穫されたコシヒカリで格別においしい。最高です。この米の味が忘れがたく、最新の炊飯ジャーを買ってしまったが、足元にもおよばなかった。部屋は、われわれは奮発して離れに泊まったが、本館2階からの眺めも捨てがたいそうだ。