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目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

カッコソウの鳴神山

2014-06-16 | 山行~上州

001img_7548 標高 980m 群馬県

2014年5月18日(日) 晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 8:00もちまる橋駐車スペース8:10--大滝登山口--9:03水場上部9:12--9:45鳴神山(桐生岳)昼食10:25--仁田岳--椚田(くぬぎだ)峠--カッコソウ群落--コツナギ橋--11:33駐車スペース

絶滅危惧種のカッコソウの群落があることで有名な、鳴神山。前の週にNHKの首都圏ニュースで放送になり、これを見た人ですごい人出になるのではと危惧したものの、予定どおり鳴神山へ向かうことにした。

“鳴神山”というちょっとかっこいい響きの山名の由来は、私の勝手な想像だが、山頂直下に雷神岳神社の社殿があることから、雷神がおわす山ということなのだろうか。登山口に鳥居があることから、山全体がご神体のようだ。

さて、山行記録に入ろう。ここのところ予定から10分遅れの出発が当たり前になっていたが、予定どおり家を5:00に出発した。上里SAで朝食をとり、初めて北関東道に入る。この道が東北道につながっていると思うと、なにか不思議な気分になってくる。太田桐生ICで下りて、桐生バイパス。途中にあったセブンイレブンで買出しをし、桐生の市街地を抜けて、ひたすら道なりに進む。梅田南小前で左折し、県道沢入・桐生線に入った。道幅が狭くなって少し行くと、鳥居が目印の大滝登山口がある。どうぞ駐車してくださいといわんばかりにスペースがあるのだが、無断駐車は禁止になっている。駐車スペースは、この少し先の路肩に3,4台くらい、私が停めたもちまる橋のあたりに2,3台、あとはコツナギ橋付近に数台分がある。

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左:もちまる橋の駐車スペース 右:大滝登山口

8:10もちまる橋に車を置いて、山の神と出発。大滝登山口まで車道を歩いて引き返す。鳥居をくぐると、右手には樹徳高校の施設がある。すぐに登山道になるのだが、それを抜けると荒れ気味の林道になる。まもなく大滝が現れる。名前の割には、こぢんまりとしていて、興をそがれる。傍らには祠があって道中の無事を祈った。

004img_7510 さほど大きくはないのだが、大滝

このあと山頂まで、延々直登といった感じで、アキレス腱を酷使する。途中、お父さんと小さいお子さん2人の家族連れを追い越した。お姉ちゃんはすでにバテ気味で、引き返したいそぶりがありあり。子どもにとってはキツいコースだろうね。

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左:イトトンボが多数飛んでいた 右:水場

水場を過ぎたあたりから、宇宙からの使者のような鳴き声(ミミズク・フクロウ系?)が聞こえてきた。それは不気味な機械音のようにも聞こえ、時折森のなかに響きわたる。そうこうするうちに、新緑のきれいなところに出た。この辺りで休憩にしようと、山の神に声をかけ、腰をおろした。ふと気づくと、いつの間にか怪異な機械音は聞こえなくなっていた。代わって野鳥の気持ちのいいさえずりが聞こえてくる。

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左:雷神岳神社 右:鳴神山山頂。赤シャツは山の神

新緑の休憩ポイントからも、しばらく急な上りが続き、うんざりしてくる。そろそろカッコソウかとじれてきた頃、はるか上のほうに看板らしきものが見えた。あれがカッコソウの群落の保護囲いか? 近づいていくと、大当たり。でも、花が少ない。ちょっと落胆して、さらに登っていくと雷神岳神社に着いた(左上)。

神社を越え、鳴神山(桐生岳)山頂には9:45に到着した。すでに数人が山頂からの展望を楽しんでいた。ぐるり360度の大パノラマはすごいの一言に尽きる。八ヶ岳、富士山、浅間山から榛名山系、日光連山……。見ていて一向に飽きない。

そのうち山頂から人も去り始め、ゆったりとしてきたところで昼食にすることにした。まだ早いけど、この先食べるところがないかもねと山の神と話していると、近くにいた年配夫婦もガサゴソと食事の準備を始めた。

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鳴神山山頂から。左奥に浅間山。中央付近は榛名山系

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鳴神山山頂から。中央のずんぐりした山は男体山、その右に女峰山

上り時に追い越した家族連れが山頂に到着するのをしおに、下山を開始した。時計を見ると、まだ10:25だった。稜線はツツジが盛りで、華やいでいた。そのツツジのトンネルを団体さんが続々とこちらに向かってやってくる。

仁田岳にはすぐに到着した。まさに鳴神山とは指呼の間、目と鼻の先だった。小さな祠が2つあるだけの地味な山頂で、登山者がそこにいなければ、気づかずに危うく通りすぎてしまうところだった。

そこからしばらく進むと、第一展望台。赤城山が目の前にでんと座っている。赤城山は、この方角から見ると、こんなにも大きく立派なのだ。関越を走りながらの赤城山しか見ていなかった私にとって、この美しい山容は新鮮かつ驚きだった。

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第一展望台より。でっかい赤城山

椚田(くぬぎだ)峠は通過。ここからいきなり地味な杉林に入るが、峠直下にカッコソウの群落があった。おおと思わず声が出るほど、花を咲かせていた。先週のNHKはここを撮ったのだろう。登山者もここに集中している。カメラを携えた人ばかりで、思い思いにアングルを決めて、シャッターを切っていた。

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左:鳴神山と仁田岳の間で咲き乱れていたツツジ 右:椚田峠直下のカッコソウの群落

014img_7550 015img_7551 左:ヤマブキソウ 右:ヒイラギソウ

沢沿いにどんどん下っていくと、ヤマブキソウやヒイラギソウ、そして名を知らぬ花々が咲き乱れていた。鳴神山は、田中澄江さんの「花の百名山」で紹介されているが、まさにその称号どおりだった。

登山道の終点は、コツナギ橋。ここから車道歩きになる。庚申塔や石仏群を越えると、愛車が待っていた。

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武尊山~裏見の滝コース

2013-09-16 | 山行~上州

000p8241553標高 2158m 群馬県

2003年8月24日(日) 晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 6:50裏見の滝駐車場7:00--7:35林道分岐7:40--7:55剣ヶ峰分岐--8:10休憩8:15--8:55手小屋沢避難小屋分岐9:05--9:55休憩10:05--鎖場・はしご--10:55武尊山山頂(昼食)11:45--13:00手小屋沢避難小屋分岐13:10--14:20駐車場

8月23日(土)15:15家を出発。交通量の多い道を移動し、関越に上がる。順調に進んだのもつかの間、渋川伊香保・赤城間で通行止めの標示がでていた。さらに渋川伊香保から下の道が渋滞中と出ている。それなら本庄児玉ICで下りてしまえと早々に一般道に行ってしまったのだが、思いのほか距離が残っていた。前橋市街の渋滞を避け、三国街道にいったん出て、再び17号に戻る。昭和ICから高速に再びあがり、水上ICで下りた。

出発が遅かったせいもあるが、通行止めは痛かった。テント泊を予定していたが、とっぷりと日もくれてしまい、キャンプ場を目指す気もとうに失せていた。たまたま見つけた水上の旅館案内所で、安く泊まれるところを探してもらったら、案内所の隣に「旅館高原」があった。素泊まりで当時¥5,000。温泉つきだった。湯船に浸かって、やれやれと、くつろいだ。

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左:裏見の滝近くの駐車スペース 右:見上げると青空が広がる

翌朝あらかじめ用意しておいた朝食を部屋でとり、5:50宿を出た。せっかく早く出たものの、道を間違って時間をロスしてしまった。裏見の滝の駐車場には、6:50到着。トイレに寄って7:10出発する。7:35林道分岐に7台分くらいの駐車スペースがあった(上の写真)。下がぬかるんでいるが、時間短縮したいなら、ここに停めるのも手かもしれない。ちなみに裏見の滝の駐車場はきれいに舗装されている。

003p8241536 手小屋沢避難小屋分岐

剣ヶ峰分岐を通過し、樹林帯のなかで小休止をとった後は、かなりの急登の連続になる。

8:55手小屋沢避難小屋分岐到着。ウィダーでエネルギー補給をする。再び歩き始めると、下山者2組とすれ違う。こんな時間でもう下山なのか。避難小屋にでも泊まったのだろうか。それともヘッドランプで暗いうちから登っていたとか。

10:05休憩ののち、鎖場、はしご地帯に入る。山の神は、極端に鎖場を嫌うが、ここの鎖は、なんのその、それほど恐ろしい感じはない(冒頭に鎖場を下る山の神の写真)。ここを通過すると、眺めのいい尾根に出る。

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2点とも:武尊山山頂。登山者でにぎわっていた

10:55武尊山山頂に到着する。天気がいい8月の日曜、当然ながら登山者は多い。15,6人という大人数でやってきて騒いでいるグループもいる。展望はすばらしく、360度見渡す限りの大パノラマだ。遠くにはうっすらと富士山の姿も拝めた。

展望を楽しみながら、山頂ごはんにする。山の神とレジャーシートを広げて、のんびりモードだ。

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日光白根山

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燧ケ岳

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至仏山。左手に笠ヶ岳

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鋭く尖って見える剣ヶ峰。奥に赤城山

下山開始は、11:45。下っていくと、気温が急上昇しているような気がしてくる。実際にそうなのだろうけど。13:00手小屋沢避難小屋分岐まで戻り、休憩。14:20裏見の滝駐車場まで戻った。滝見物の観光客が大勢いて驚かされる。

帰途は道の駅水紀行館でお茶とナスを買う。そこからまっすぐ関越に向かい、昨日のような通行止めはないよなと山の神と談笑しながら、車をとばした。さすがに2度目はなかった。しかし、少しだけ渋滞し、家に到着したのは、19:30になっていた。

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武尊(ほたか)山~武尊牧場コース

2012-09-16 | 山行~上州

000img_6054標高 2158.3m 群馬県

2012年8月26日(日) 晴れ

メンバー 私だけの単独行

コースタイム 6:18武尊牧場スキー場臨時駐車場--武尊牧場登山口6:34--7:29武尊牧場キャンプ場分岐より入った東屋7:36--(三合平)--8:35武尊避難小屋8:40--(小湿原上部で小休止)--10:00分岐--10:30武尊山山頂(昼食)11:05--12:25避難小屋手前12:33--13:25映画ロケ地の看板前13:30--13:55リフト乗り場14:05--(リフト)--14:30頃 武尊牧場スキー場臨時駐車場

山の神は、嵐が司会をする日テレの「24時間テレビ」を見るためにお留守番となった。そこまでして見たいとは思わなんだ。

朝方5時間に設定していたタイマーが切れて冷房が止まり、暑くて目が覚めた。まだ3時くらいだった。もう一眠りと思ったが、目が冴えてしまって、そのまま出発することにした。時計を見ると3:30。今までの出発時間でもっとも早い。おかげで道路はガラガラで、快適に走れた。関越を移動し、一度赤城高原SAで軽く休憩をとっただけで、沼田ICを降りる。川場スキー場方向へいったん曲がり、ひたすら直進。山道を抜けていくと集落が出てきて、いつぞやに寄った日帰り温泉施花咲の湯が出てくる。その先の武尊牧場スキー場の案内板を見て、左折した。

途中コンビにで買出しをしたが、最終コンビには、川場スキー場手前のセブンイレブンなので、気をつけたい。

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左:武尊牧場スキー場の臨時駐車場 右:スキー場上部にあったヤナギランの群落

どんづまりに武尊牧場スキー場はあった。この牧場は、春と秋には牛が放牧され、草を食んでいるようだが、夏場は暑すぎるせいか牛はいない。

トイレに寄って、6:34牧場横の登山道を歩き始める。すぐに車道にあがり、単調な舗装路をずっと歩くことになる。「牧場内歩行禁止」と看板が出ていて、牛の脱走よけの有刺鉄線が、まるで人の立ち入りを拒むために設けられているように錯覚する。

車道歩きにうんざりしてスキー場の深奥部までいくと、キャンプ場になっていた。テントが1、2張りあって、子どもが走り回っていたが、東俣駐車場への道は、一般車両通行止めになっている。どうやってキャンプ道具を持って上がってきたのか不思議だ。キャンパーだけ特別に通行許可が出るのだろうか。

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左:東屋付近(三合平) 右:武尊山への分岐

7:29キャンプ場から左に折れ進んでいくと、白樺の森の中に東屋がある。どうぞ休んでくださいと手招きされたように、そこへ吸い寄せられて休憩する。サクサクと進んできたようなつもりでいたが、時計をみるとそうでもない。もってきたお茶を飲んで、つかの間の休憩をとる。

白樺の道を抜けていくと、そのまま東俣駐車場へ通じるが、途中武尊山への分岐が左手に出てきた。そこから木道をしばらく歩くと、気持ちのいいブナ林だ。カラスが大量に棲みついている恐ろしい箇所があったが、トレッキングコース(トレール4Kmと書かれていた)が新たにつくられていて、人が食べ物を落としたり、捨てたりした影響なんだろう。ほとんど逃げないカラスもいて、かなり人馴れしているようにも見受けられた。

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左:武尊避難小屋 右:セビオス岳近辺の小湿原

そのうち薄暗いオオシラビソの森になり、笹地帯を何度か通過する。8:35避難小屋に到着。小屋の横に置かれていた丸太を輪切りにした即席椅子に腰掛けて休憩。

ここから先には、さらに笹が元気よく繁茂して藪状になっているところも出てくる。高度をかせいでいくと、パッと開けて小ぶりな湿原が現れた。そして、樹木がない分展望がよくなる。近所の燧ヶ岳や至仏山、笠ヶ岳がよく見える。

002img_6038 燧ヶ岳

003img_6039 笠ヶ岳と至仏山

樹木がほとんどなくなり、強い日差しに悩まされていると、今度は鎖場が登場する。ほとんど垂直みたいなところに鎖が垂れ下がっているが、距離は大してないので、普通の体力があればまず上れないことはない。ただお子さんはどうなんだろう。復路で小さいお子さんを連れていた家族連れが上ってきたので、この先に鎖場がありますけど、だいじょうぶですかと思わず声をかけてしまった。だいじょうぶですといって、そのまま彼らは突き進んでいったが、鎖場をそのまま強引に進んだのだろうか。

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左:中ノ岳の岩峰 右:鎖場

中ノ岳を回りこんで前武尊からの稜線に出る。そこからほどなくして、菩薩界の水が出てくる。ちょろちょろと申し訳程度に水がしたたり落ちている。手のひらにためてちょっと口に含んでみると、なかなかおいしい水だった。

この稜線はよく踏まれているようだ。次から次へと登山者とすれ違う。牧場からの道では、年配の方一人にしか会わなかったのだが。

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左:菩薩界の水 右:三ツ池のひとつ(冒頭の赤とんぼもこのあたりで撮影)

いったん三ツ池のあたりで下り、よどんで汚い三ツ目の池を一顧だにせず上っていくと、お不動様がいて、すぐそこに山頂が見えている。

10:30武尊山山頂に到着。大勢の登山者でにぎわっていた。メシを食べようと思っても、スペースなし状態だ。しかし写真を撮っていると、タイミングよく2人組がちょうど立ち上がって下山していった。そのスペースをいち早く確保して、メシにした。

上っている途中から川場側からガスが上がってきていたのだが、この時点で山の半分はガスにすっぽり覆われてしまい視界ゼロになってしまった。

09img_6058_6 005img_6059_3 2点とも山頂

三ノ池近辺で山の神から「今どこ?」というメールが届いた。家に残してきた計画書は、1時間後ろにずれているし、しかもバリバリ飛ばして歩いていたから、予定よりもだいぶ早い。山頂到着直後に山の神にメールを送る。「早いねえ」と返信が着た。そりゃそうだ。

10img_6064_3早いついでに、昼メシも早々に済ませて、下山準備。帰りの関越の渋滞予測は、気が萎える長い距離と時間になっていたから、少しでも早く下りておこうと、道を急いだ。

しかし、復路は疲労がだいぶ蓄積していて、クタクタになっていた。とにかく距離を長く感じていて、心の中でまだかまだかとつぶやいていた。

鎖場の上と下で3,4パーティとすれ違う。人気のないコースと思いきや、意外に歩いている人がいる。

リフト乗り場にたどりついて、ひとまず休憩する。とにかくのどが渇いて、自販機でコーラを買う。囲いの中の飼いうさぎを見ながら、日陰でくつろぐ。もう歩くつもりはないから、ここでもう今日の行程は実質終了だ。さすがにここからの車道歩きは、もういやだ。リフトは片道で¥800もとられたが、ゆったりと20分ほどの空中散歩を楽しんで本日の登山を締めくくった。

終点で売店に入り、ソフトクリーム¥300を食べる。今から思えば、ここでのんびりし過ぎたんだろう。関越に乗ったのは15:30頃だったが、家に着いたのは、19:30頃になり、せっかく早い下山も無に帰した。山の神は、「24時間テレビ」のフィナーレを見ていた。

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平標(たいらっぴょう)山

2012-09-09 | 山行~上州

平標山 標高 1983.7m 松手山 1613.6m 新潟・群馬県

2012年8月19日(日) 晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 7:50火打峠平標山登山口駐車場8:05--(5分休憩)--9:08鉄塔先のシナノキ9:15--9:45松手山9:53--10:40最終上り取り付き(看板あり)10:45--11:05平標山山頂(昼食)11:48--12:20頃 平標山ノ家12:33--13:10平元新道登山口(林道出合)13:15--14:10火打峠駐車場

4:30頃家を出発。関越では渋滞にはまることもなく順調に進む。途中雨がパラつくが、天気予報はまあまあだから、じきに回復するだろうと安穏と車を走らせていた。平標山のもっともポピュラーな登山口である火打峠の駐車場には、7:50に到着。すでにもう何台も駐車していて、出足の早さに驚かされる。最近は暑さのせいか、なるべく早く出発しようとする人が増えているようだ。人によっては夜中に来て、仮眠をとって早朝出発とかね。

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左:火打峠平標山登山口駐車場。右手にも駐車スペースがある 右:駐車場にある立派なトイレ

トイレに寄って、8:05出発。右上写真のトイレの左手に登山口がある。ここから松手山コースにも、上信越自然歩道コースにもつながる。昨日までは、後者のコースをたどって、ぐるりと一周と思っていたのだが、山の神が展望とお花の道を上るほうがいいと言い出して、逆コースをたどることにした。

松手山コースは、かなりの急登の連続になるから、下りに使おうと思っていたのだが、まあ上信越自然歩道は、面白みのない林道歩きが長いから、下山に使ったほうがいいかと妥協する。むしろ展望とお花の道というハイライトを、先にもってきたほうがいいかと思い直す。

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平標山は、高山植物の宝庫

車道から、登山道に入っていくと、すぐさま急な上りが始まった。少しモワっとした空気が気になる、日差しがない道を上がっていく。その日陰の地べたには、見たことのない花(上左端)や、たまに見かけるが名前のわからない花が咲いていた。残念ながら、家にある植物図鑑を眺めてみても、該当するものは見つけられなかった。

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左:1411m付近。鉄塔が目の前にある 右:鉄塔先で枝を伸ばすシナノキ

バテ気味の単独行山ガールを追い越して、鉄塔付近に上がってくると、パッと開けていて、振り返ると苗場スキー場の筍山が見える。強烈な日差しを避けて、鉄塔先の樹林帯に逃げ込んで休憩とした。「シナノキ」のプレートがつけられた大きな樹木の下で、涼みながらお茶を飲む。

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松手山から平標山を望む

絶え間ない急な上りに辟易しながらも、松手山近辺で、平標のおだやかな山容と草原のライトグリーンが目に飛び込んできた。思わず声が出る。おお!

平標は3回目だが、やはりこの景色は何度見ても、気分を爽快にしてくれる。松手山山頂で、休憩をとる。なぜかもう登山者が続々と下ってくる。トレールランをやっているのか、走っている人までいる。

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気持ちのいい緑の稜線

9:53松手山をあとにする。稜線上はいつの間にか風の通り道になっていて、風速も増しているようだ。

お花畑を堪能しながら、高度を上げていく。登山道に沿って咲き誇るシャジンの放列には驚く。こんなに連なって咲いているのは、すごい! そのうち一輪だけハクサンフウロを見つけ、貴重な花だと写真をパチリと。そこからちょっと上ると、もっと咲いていた。これで見納めだろうとパチリ。さらに上がると、もうたくさん咲いていてお花畑になっていた。あせってシャッターを切っていたが、こんなに咲いているとはね。山の神にもういいでしょといわれ、しばし花を愛でているおばちゃんパーティを横目に先を急ぐ。

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左:シャジンのお出迎え。登山道に沿って盛大に咲き誇る 右:ハクサンフウロ

10:40遠くからも目印になる看板「高山植物や昆虫を自然の姿で残そう」のところで、頂上直前の休憩をとる。

腰をあげて上り始めると、ガスの中に入ってしまった。視界をさえぎられているうちに、上のほうから人の声が聞こえてきて、あれっ、もう平標の山頂かという感じで、11:05登山者でにぎわう山頂に到着した。駐車場にあった車の台数を考えると、まあこのくらい人がいてもおかしくはない。明らかに15人以上はいた。

06img_6005 山頂の周囲はガスで覆われていた

山頂は1,2度ガスがはれ、周囲の山を一望にできたが、瞬時にしてまたガスが流れてきて何も見えなくなってしまった。残念。でも途中の景色で十分満足していたから、このガスもなんのそのか。

あとから来たパーティの年配者の話が隣から聞こえてきたのだが、この山頂あたりは、30年か40年前くらいまでは、ジメジメしていて、湿地だったらしい。今はまったくその面影はないのだが。たしかに下山路にとる平標山ノ家への道は、湿原の端につけられた木道になっているから、以前は山頂まで湿原だったと思えなくもない。ただここの湿原は、だいぶ乾燥化が進んでいるように見える。

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左:平標山から山ノ家に下る木道 右:平標山ノ家

11:48下山開始。延々と続く木道の先に平標山ノ家がポツンと小さく見えている。ときおり、よどんだ生暖かい空気が不快感を催させる。12:20頃山ノ家に到着。以前訪れたときには、かなり老朽化していたのだが、建て直して新しくなっていた。ここに一泊して、縦走するのも楽しそうだ。

腰をおろして休憩していると、地元の方らしきおばちゃんが来て、表に「平標山1984m」と印字され、もみじがパッキングされたブックマーカー(しおり)をどうぞと差し出した。裏には「みどりは友だち国有林」「ポイ捨て禁止 山火事注意」「中越森林管理署」と印字されている。これを一つひとつ作って、山に持ってきて配布する、たいへんな労力だよね。自然と頭が下がる。

12:33山ノ家をあとにし、平元新道を下る。しだいに気温が上がり不快指数も上昇。じっとりと汗が吹き出してくる。なるべく早く下りるだけだ。年配者グループ2パーティを追い越して、岩魚沢林道出合いに出る。お地蔵様が安置されいるところで、しばし休憩する。

林道を下っていくと、別荘地手前から新たに登山道がつけられていた。別荘地を歩かせないようにしたのだろう。林道を歩き続けるよりは、そのほうがいいが、何か感じ悪い。

駐車場には、14:10到着。家路につく人たちが大勢いてザックを片付け、靴を履き替えている。駐車場代は¥500。朝はいなかった管理人さんが手ぐすね引いて待っている。自販機で買ったジュースを山の神とぐびぐびと飲んで、体から失われた水分を多少なりとも取り戻してから、出発となった。

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荒船山(経塚山)

2012-07-24 | 山行~上州

 

標高 1423m 群馬・長野県

2012年7月16日(月・祝) くもりのち晴れ 

メンバー 山の神と私

コースタイム 8:00内山峠駐車場8:10--9:05一杯水9:15--(艫岩展望台)--10:05経塚山山頂10:20--10:50艫岩(ともいわ)展望台(昼食)11:30--鋏岩修験道場跡--12:45内山峠

荒船山を訪れるのは今回で2回目となる(山の神は初めてだが)。前回は相沢から登ったのだが、今回は最短コースの内山峠からピストンで登ることにした。じつは前日の15日に登る予定だったのだが、朝起きてみると、あいにくの天気。明日にしようと、山の神と再びベッドにもぐりこんだのであった。

さて出発は、16日5:00頃。関越の上里SAで朝食をとり、上信越道下仁田ICで下りる。昼ごはんを途中のセブンイレブンで買出しをし、国道254号をひたすら長野県側へ向けて走る。荒船の湯を通り過ぎてしばらくすると、上の写真のようなすごい岩肌が見えてきた。艫岩だ。山名にふさわしい、巨船のごとき山容が車道から目に飛び込んでくる。相沢から登ったときには、この岩肌は見られなかったから、まるで別の山のように思えてくる。見る角度や向きで、山の形や印象は本当に変わるのだ。

内山トンネルに入る手前で、右に折れていく。おや何か横切っていくものが! よく見るとキツネだった。この辺りは山深いからちょっと大き目の動物が棲息しているんだね。そのまま林道を上がっていくと、牧場との分岐に出た。左折すると、すぐに内山峠の駐車場が出てくる。スペースは2箇所あって、20台強は停められそうだ。8:00の到着時に、すでに7,8台は停まっていて、われわれが停めた直後にも2台たて続けにやってきた。皆早いお越しだ。

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左:内山峠駐車場 右2点:一杯水にて

内山峠で身支度をしていると、山の神が到着したばかりのお隣の奥様と何やら話をしている。そのうちにもらったよといって、ユーカリの虫除けパッチを差し出すではないか。山の神はどうやら、おねだりしていたようなのだ。最近、山の神と虫除け対策について話していたから、たまたまお隣さんの虫除けパッチが目に留まったのだろう。いただいた虫除けは効果バッチリで、いつもは汗をかくと、たちまちハエやアブが寄ってきて、耳や帽子にたかられたものだが、今回は虫ゼロ。すばらしい効果だった。

曇り空の下、気温上昇も抑えられ、快適に緑濃い広葉樹林帯を行く。直射日光が注がないせいだろう、ヒグラシやセミや野鳥のさえずりがすごい。かまびすしい中ながら気持ちよく前進する。

9:05一杯水到着。山の神と私よりも一足先に内山峠を出発した単独行のおじさんが水を汲んでいた。われわれを見つけると、写真を撮ってあげましょうかとありがたい申し出。さっそく1枚撮ってもらった(右上)。その後このおじさんとは何度も会うことになる。 

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左:笹原が続く 右:艫岩(ともいわ)展望台

一杯水から急な上りを行くと、笹原が出てくる。最近各地で、増えすぎた鹿の駆除が話題になっているが、ここはそんな問題などまるでないというように、青々とした笹がきれいに辺り一帯を覆いつくしている。笹原を進んでいくと、ほどなくして艫岩展望台に到着した。遠くに浅間山が見える。あいにく山頂には雲がたなびいていて、その雄姿は隠されていた。

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艫岩展望台からの浅間山

ここから経塚山(荒船山)へは、ほとんど横移動に近い。まずまず快適な森歩きになる。しかし星尾峠への分岐を越えると、いっきに急登に変わる。10分ほどで上りきると、そこが山頂だ。展望はほとんどなく、つまらない山頂だ。誰もいなくて、ひっそりとしていた。しばし休憩し、下山開始となる。

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左:経塚山山頂の祠 中:国体記念の碑 右:山頂の標示

艫岩展望台に引き返し始めると、日差しが出てきて、木漏れ日のさわやかな森歩きとなる。10:50艫岩展望台に戻った。大勢の登山者が展望を楽しんでいるが、相変わらず、浅間の山頂には雲が付いている。先ほどはかろうじて見えていた北アルプス方面は、完全に雲に閉ざされていた。展望台の端っこの木陰にザックを下ろして、昼食にする。

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左:復路は日が差してきて、木漏れ日の道となる(経塚山~艫岩展望台) 右:鋏岩修験道場跡

11:30展望台を後にする。途中、往路では通過した鋏岩修験道場跡で5分ほど水分補給のため休憩し、内山峠の駐車場には12:45に到着した。駐車場は、もう30℃を越えていた。どうりで暑いはずだ。展望台から下るほど気温が上昇するのを肌に感じていたのだが、30℃を超えているとは。8:00時点で23℃くらいだったから、もう7℃も上昇したことになる。標高1000mの内山峠でこれだから、下界はすさまじく暑いのだろうと覚悟して移動することになる。

国道254号を再び走り、道の駅しもにたに立ち寄る。車から降りた瞬間に山の神が、あぢ~と叫ぶ。36℃もある。売店をのぞくと、よく冷えてうまそうなソフトクリームを買っている人がいる。すぐに真似て、小銭を出して購入。外で食べ始めると、食べる端から瞬く間に溶けていく。液体となってポタポタ垂れる。全速力で食べて、人心地ついた頃、高速へ向かう。

ICをあがると事故渋滞17Kmの標示が出ていた。3連休だから普段運転をしない人たちが車を走らせていたせいだろう。この手合いが、だいたいにおいてスピードを出しすぎて事故るのだ。そのうち停まったり走ったりとまるで中央道のようになり、平時より2時間くらい余計にかかって高速を下りた。暑さのせいもあり、もうぐったりだった。

今回の荒船山は、1400mという標高からして暑そうだったから、登山者は敬遠して少ないだろうと踏んでいたのだが、案に相違して人は多かった。200名山に数えられていることや、アクセスの便利さ、山容の派手さが人気の因なのだろう。とにかく追い越した人たち、すれ違った人たちは多かった。小さいお子さん連れの人や、年配の夫婦、どう見ても不倫山行にしか見えないカップル、山ガール2人組、20代前半の5,6人のパーティ等、年代層も幅広く、驚くほど人気の山なのであった。

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