いわき鹿島の極楽蜻蛉庵

いわき市鹿島町の歴史と情報。
それに周辺の話題。
時折、プライベートも少々。

いわき市鹿島町を歩こう70

2015-09-23 06:58:27 | Weblog
                                            分類 : 歴
 いわき市鹿島町を歩こう    70
   専称寺観音堂の子安観音         所在地 : いわき市常磐松久須根町

 子安観音は像高約1メートル30センチほどあるが、台座と尊像の石質が全く異なっています。
 台石が松久須根石で、尊像は荒川石を使用しているのがその理由だが、口伝によると元々は松久須根石で彫像した地蔵尊だったが、明治初年のころに村の若者たちが、地蔵尊を肩に担ぐ力比べをしていたそうです。
 何人かがそれを競っている内に、ある1人が肩近くまで持ち上げたが重さに耐え兼ねて落としてしまったために地蔵の首が割れてしまいました。


                    《ご難に遭った後の子安観音さま》

 かなりの重量があるので所詮、肩へ担い上げることなど無理だったのですが、昔の若者は腕自慢や力自慢を競い合ったようです。
 その後、ご難にあった地蔵の所在が分からずじまいでいましたが、境内の土中に埋まっていたことが判明し掘り出されました。
 首から折れた頭の部分が見つからないと言われていましたが、現在では写真のように全身体が揃って、新しい台座で安らかな顔を拝むことが出来ました。


                  《子安観音は、この専称寺観音堂の一角にある》

▲あくまでも推測の範囲内から脱しないが、口伝の「明治初年の頃」というのが気掛かりで、この頃の時代背景から考察すると、廃仏毀釈によって全国で仏像・仏具の破壊運動が起こった時でもあるので、もしかすると、このお地蔵さんも首が落とされてしまったのではないのかとも思えたのですが、これは単なる下種(げす)の考えなのでしょうか?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする