いわき鹿島の極楽蜻蛉庵

いわき市鹿島町の歴史と情報。
それに周辺の話題。
時折、プライベートも少々。

十七番礼所高照山の祭典

2009-08-18 07:34:21 | Weblog
             祭典の儀式を終え、下山してくる住職と寺社世話人たち》       

            磐城三十三観音十七番礼所高照観音  いわき市鹿島町走熊

    世の中は 麓(ふもと)にありや 東泉寺
    日は高寺(たかでら)に 水はしりくま 《御詠歌》

 8月17日(旧暦6/27)は高照観音の祭典日で、昨日のことでした。
 高照山上り口付近に、白地に黒文字で「奉納 高照山十一面観世音 願主 新妻一行 新妻重喜」と書かれた大きな幟(のぼり)が二本上がります。

 願主は共に故人ですが、この新妻家は代々高照山に縁が深く、書物には「遠祖は不明なるも世々高照公の別当たるに見れば云々・・・」と明記してあります。
 文明5年(1473)に建立され、新妻家は以来「別当」として今日まで531年(平成21年現在)以上の関連性を維持していることになります。
 別当⇒寺務を任され、寺を支配する者。検校(社寺の事務)を総督する次の人。

 高照山(たかでらやま)は鹿島町では最も高い山で海抜126mあり、昼なお薄暗い場所があります=写真。
 普通の日でも各地から来られる方たちの姿が見受けられますが、磐城三十三ケ所観音霊場の一つにも数えられていますので、時折バスツアーを組んでの参詣もあります。
 観音堂までの道程は一部、足元が悪く急斜面の所がありますので、往復の所要時間は50分と考えると良いでしょう。

 高照観音を祀る観音堂では毎年、盆の17日は祭典が行われ小名浜住吉の遍照院から住職を招き、寺世話人が獅子頭や太鼓などを持ち同行し奉納します。
 かつては、走熊地区の人たちも大勢登っていき、青年団が本堂前で、じゃんがらや親子三匹の獅子舞や棒術を奉納されましたが現在では形式的な儀式となってしまいました。
 毎年、この日は高照山を昇り降りをする「じゃんがら」の鉦や太鼓の威勢のいい音が、山から民家へ鳴り響いたことが懐かしく思われます。

 高照山の関連ブログは2009・3・31付を御覧下さい。 

 
     本日の催し  8月18日(火)    五黄 先負  旧暦6/28

            ◆第二回伝承郷企画展『写真で綴るむかしのいわき展』
                               於・いわき市暮らしの伝承郷(観覧料が必要)

            ◆鹿島美藤会  13:00~   於・鹿島公民館
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