これから休憩がてら楽しむのは、プラメナ・ニキタソヴァたちによるカルロ・ズッカーリのヴァイオリン・ソナタ(PAN CLASSICS PC 10268)です。ズッカーリは1703年(解説書では1704年)生まれのイタリアの作曲家、ヴァイオリン奏者。アルバムに収録されているのは、1747年にミラノで出版された「ヴァイオリンとバッソ(通奏低音)あるいはチェンバロのためのソナタ 作品1」からの8曲です。この作品1のうち10曲がかつてはバッハ作(BWV Anh. 184)とされていました。世代でいえばバッハの息子たちと同世代にあたるわけですが、作品1のソナタからは前古典派というより、バロック様式をより意識させられます。ニキタソヴァは1975年、ブルガリア生まれのヴァイオリン奏者。ザンクトガレン・バッハ財団のオーケスラに長らく参加(ほとんどはリーダー)しており、カンタータでの艶やかな独奏を視聴することができます。アルバムでは、チェロのマヤ・アムラインとチェンバロのイェルク・アンドレアス・ベッティヒャーと共演。録音は2011年におこなわれています。