聖霊降臨節第1日にきくのは、ヘルムート・リリングたちによる「人もしわれを愛せば、わが言を守らん」(Hänssler CLASSIC CD 92.019)です。この対話形式のカンタータ(BWV59)は1724年5月18日(あるいは1723年5月16日)に初演されており、二重唱(ソプラノとバス)、レチタティーヴォ(ソプラノ)、コラール、アリア(バス)の4曲からなっています。聖霊降臨節第1日としてはひかえめな編成。また、めずらしい構成のカンタータです。バスのパート譜の末尾に、「Chorale seque」とあるので、コラールがバスのアリアに続いて歌われて可能性があるようですが、くわしいことは不明です(『バッハ事典』によれば、「第1、2、4、3曲の順で、説教後に演奏された」)。リリングたちの録音は1976年および1977年。管弦楽と合唱はいつものように、シュトゥットガルト・バッハ・コレギウムとシュトゥットガルト・ゲヒンゲン・カントライ。独唱はアーリーン・オジェーとニクラウス・テュラーです。