デラシネ(deracine)

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4・28プロレスリングNOAH後楽園ホール大会観戦記。

2013-04-29 23:34:20 | プロレス
昨日はNOAH後楽園ホール大会、グローバルタッグリーグ(GTL)決勝。行ってきました。
この連休と被るあたりの大会は行けたり行けなかったりしてます。
GTL決勝は、去年、一昨年は見れていないはず。
今年はただの3連休の2日目ですから、余裕で行けました。
ちなみに30日、1日は仕事で、2日から休暇を取って帰省します。

後楽園ホールは満員と言っていい入り。
主催者は「超満員」の発表でしたが、一部は空席もあり、そこまでじゃない。
とはいえ、後楽園をほとんど観にいってる自分からすれば、
久々によく入った後楽園を観た気分です。

そして会場の盛り上がりもよく、試合の内容もよく、素晴らしい大会となりました。
とりわけ、昨年末に5人欠場したことを考えると、後楽園を満員にできたのは良かったと言えます。

私の席は南側の最後列。それでも十分よく見えるのですが、
この日の夜は大日本プロレスの後楽園も観にいき、そこがリングサイド西側8列目だったので、
やっぱり近いほうが迫力は違う・・・
いつか、リングサイド近いところで観たいと思います。
ここまでNOAH好きながらファンクラブには入ってないので(笑)一列目とかは無理でしょうが・・・

さて、試合を振り返りますが、
まず第1~5試合がGTLの公式戦でした。

最初に杉浦&小峠vs大日本の石川&佐々木。
小峠のアタマの包帯は痛々しい限り。しかし気合いは小峠からビンビンに伝わります。
杉浦は1発の重さで大日本コンビを圧倒、石川がややつかまる場面が多かったか。
しかし佐々木は打ち負けず、アルゼンチンコースターを小峠に決めるなど活躍。
石川もいいものがあるんですがやや気後れしていたような…
小峠も追い詰められるものの一瞬のウラカンラナで3カウント。踏みとどまりました。

第2試合ではGHCタッグ王者、矢野飯塚vs「TMDK」マイキー&シェイン。
この試合はTMDKに期待するNOAHファンの声援が圧倒的。倒せばGHCタッグ挑戦も開けてくるだけに。
しかし矢野飯塚組はやりたい放題の序盤戦。特にマイキーが集中砲火を浴びます。
矢野は本当に崇コーナーの作り方が早くなった。そんなラフプレーに苦しみますが、
中盤からシェインがいつもの驚愕ムーヴで反撃。さらにナマでは初めて見る、
背面飛び(陸上の走り高跳びでやるやつ)でのトップロープ超えプランチャ!!
場内が大きく沸きます。すごい技、すごい男です、シェイン・ヘイスト。
しかし矢野飯塚は椅子を巧に使い、反撃を断つと飯塚のアイアンフィンガー・フロム・ヘル。
これで万事休すかと思われたがマイキーがかわして誤爆!
すかざすシェインが場外へ矢野を吹っ飛ばすと、合体技のサンダーバレー!!3カウントでGHCタッグ王者から勝利です。

これで矢野飯塚組も4点止まりで事実上の脱落。
TMDKも決勝戦進出はならなかったものの、この活躍で5月12日の「方舟新章」でGHCタッグ初挑戦!!
NOAHファンから絶大な支持を受けるTMDKがついにベルトまであと一歩となります。
しかしこの試合始終押していたのは矢野組。さらにタイトルマッチはそう簡単にいかないでしょう。
TMDKの底力が試されます。大事な大会でタッグベルト奪回を任された彼ら、どういう試合をするでしょうか。
あと、シェインが入場時タオル(と腰)を回して入場するのを真似て、タオルやハンカチを振り回す人がチラホラ。
これ、流行ってほしい。NOAHは専用グッズを売ってほしい。腰は振らないけど、タオルは振りたい!


第3試合では再び杉浦&小峠が登場、健介&勝彦と対戦。
この時点で4点チームが4チーム。てことは勝ったほうが優勝決定戦です。
さて、杉浦小峠は2試合目というハンデを感じさせない動きを見せました。
というか、健介&勝彦も優勝したい思いが観客にも伝わっており、場内は悪い意味ではなく複雑な空気に。
ただこの両軍の戦いに酔いしれました。健介と杉浦の攻防はいつも熱い!!
さらに勝彦の蹴り、小峠は頭の傷も省みず頭突きを出し、場内が熱狂します。
攻防に一切の緩みがなく、とにかく厳しい攻めを両軍が続け、最後こそ、中嶋が粘る小峠を蹴り、PK、ジャーマンで仕留めますが、
技うんぬんではなく、ひたすら戦う4人の姿に感激しました。
試合後には場内が大・小峠コール。志願して丸藤の代役になり、今日2試合戦い抜いた小峠への労いの喝采。
会場がいい雰囲気になりました。こういう「気持ち」をファンは応援したくなりますよね。


第4試合からはAブロック2試合。
まず彰俊&本間vsマイバッハ&裕二郎。しかし微妙に盛り上がらず。
前の試合が凄かった、この後はKENTAだ、ってのもあったでしょうが…
というか、特にマイバッハ&裕二郎はかたや所属、かたや敵軍(矢野飯塚と同軍って意味)。
ファンの応援も微妙になります。彰俊本間もそうそう試合がうまいほうでもない…
さすまたはさすまたドライブで1度使われますが(本間が餌食)、攻防にそれと言って見るべき点もなく、
マイバッハもいささか振り切れていない模様。最後は誤爆から丸め込んで本間勝利。
予想通りと言うかなんと言うか、マイバッハ組、脱落です。
裕二郎はシングルでNOAH勢との対戦が見たい。是非上がってください。


第5試合でKENTA&高山vs森嶋&ヨネ。これで勝ったほうが優勝決定戦へ。
KENTA以外は大きくてもっさりした動きが多い3人なので、下手すりゃ凡戦もあるぞ…と思いましたが、
それがまったくの杞憂でした。というか、非常に面白かった!!
特にKENTAはいつも通りの動きの良さでしたが、ヨネが想像以上の活躍!!(本人には失礼ながら)
高山もKENTAをアシスト、バックドロップで窮地に陥ったKENTAを救出、森嶋をジャーマンで投げきる。
森嶋は幾度となく、KENTA勝利を期待する場内にため息を出させるラリアットを炸裂させる。
4人が存分にいいところを出し合った試合、盛り上がります。
終盤ヨネがKENTAにキン肉バスターを決めたあたりではKENTA危うし、となりますが、
そこはKENTA。森嶋のバックドロップ狙いをgameoverに切り返す。
この日、2度ほど回避した森嶋がこらえると、いつか見たように、回転して位置を変えて絞めるKENTA。
森嶋からはタップアウトもギブアップの声もなかったものの、レフェリーが試合を止め終了。KENTA組が優勝戦へ。
最後は席が遠いほうにはどんだけ絞まっているかわかりにくく、やや微妙な感じもあったものの、
初日負けたKENTAが約束どおり優勝戦進出を果たし、場内が一気に安堵します。
でも森嶋ヨネもよく戦いました。GHCタッグ戦線、NOAHの軸として頑張ってほしい。


さて休憩。
以前より私は、NOAHで「一日二試合はあまり良い試合にならない」と書いてきましたが、
この日は全く違いましたね。小峠もそうだったし、優勝決定戦も1試合目を上回る内容…

それと、この日も練習生2人は相変わらずいました。早いデビューを期待していますが、じっくり育ててほしい…
また、最近はグッズを全然買わない自分ですが、この日はグッズ、欲しくなりましたね。それだけいい大会でした。


休憩明けはリーグ戦出場がなかったメンバーなどが登場。
第6試合は公式戦が先にあったとはいえ熊野が第6試合の登場、しかもガイジン相手の6人タッグ、
今までとは違うシチュエーションも増えてきましたね。
欠場の小川の代わりには雅央が登場、Jr王者石森はいつもの通り南側からダンスで登場。
面白かったですね。ガイジン組はジェイク・ダーデン、ジョナ・ロック、カイル・セバスチャンと、キャラが立った3人。
カイルは最初よりかなり自分を出せてました。雅央ワールド、石森のさすがのムーヴもありましたが、
熊野の奮闘が光りました。技も身体もまだまだだけど、うまくなっていってます。ジョナのバックフィリップの前に負けたけど。
ガイジン組はカイルは今後、見たいですね。ジェイクは背は高いけど、特に…入場時練習生を場外で投げるのはやめて(笑)


第7試合ではリーグ戦がこの日唯一組まれなかったエディ&ボビーに、GHCジュニアタッグ王者組玄藩&SUWA。
玄藩の相手をおちょくるマイクに対しエディが「ニホンゴ、ワカリマセン!」と応じて試合開始。
エディとボビーはROHでも主力だけど、NOAHでもベルト巻いてほしいなあ。試合内容が常に高レベルで安定。
ジュニアタッグ王者のSUWA&玄藩組を内容、結果とも食ってしまいます。
SUWAも復帰してかなり調子いいようです。ジョン・ウーは不発。エディのダイハードが炸裂してセミが終了しました。


さあ、いよいよ優勝決定戦。
KENTAがGHC王者としての責任を果たして優勝か、NOAHに上がり続けて苦節数年、ついに健介師弟コンビが優勝か?
で、この試合、実に強い印象を残したのが中嶋勝彦でした。とにかく蹴りが凄まじく切れ、
勿論KENTAもそれを真っ向から受けるため音がバシバシホール内に響きます。
試合はさながらKENTAと勝彦の一騎打ちの様相を呈してきました。健介、高山の同い年ベテランは一歩引いた戦い。

私は、これを待っていたんです。
KENTAと中嶋はGHCジュニアのベルトを巡り、何度も好勝負を展開した関係。
KENTAの欠場や中嶋の欠場、KENTAのヘビー進出などで対戦機会は減っていましたが、
向き合えばきっと激しい試合をするだろうと思っていました。

中嶋の蹴り、KENTAの蹴りが交錯し、場内は炎上していきます。中嶋のドラゴンスクリューも何度か出ました。
KENTAはトップロープからのブレーンバスターにフットスタンプと、立体的な攻めで応戦。
高山は足が動かないながらも踏ん張り、健介はスタミナ十分、ラリアットでKENTAをなぎ倒します。
そういえば健介はNOAHのリングであまり出さない監獄ロックを出してたな…
KENTAは足に集中砲火を受け、さらに中嶋のトラースキック、ツイスター、ジャーマンにあわや3カウント。
しかし最終盤で張り手合戦になると、これはもうKENTA。中嶋は熱くなりすぎたか…蹴りでいけてれば…
最後は側頭部へのキック3連発から、もう動かない中嶋にgo2sleep。KENTA組優勝でした。

とにかく激しい試合でした。それが中嶋の蹴りと受けるKENTAで成りたち、
ベテラン2人がうまくサポートするという、よく噛み合った試合。場内熱狂で3カウントでした。
KENTAと中嶋は絶対GHC懸けてシングルでやるべき。そうしてほしいと、今日のお客さんは思ったはずです。


表彰式が終わると、KENTAがマイク。
5月12日の後楽園ホール「方舟新章」でGHC選手権をやりたい旨を改めてアピール。
相手には杉浦貴を指名。杉浦は「失礼します」と実に礼儀正しく入り、「よろしくお願いします」と受諾。
こういう紳士的な態度もいいですね。やってやる、覚悟しろ、過激な言葉もプロレスには必要だけど、
お互いにリスペクトしあう態度がそこにありました。本来なら丸藤…いや、それはいいでしょう。
NOAHで今、一番内容が保証できるカードが決まりました。

そしてKENTAはインタビュー、マイク。
詳細はNOAH公式でどうぞ→4月28日(日)後楽園ホール試合後コメント

ただ、印象的だったのが、「5月12日に新しいスタートを切る」と再三言ったことと、
「一部ではNOAHは終わったとか言ってるみたいだけど、俺達は全然終わってないから」という言葉。

NOAHは終わっていない。

いや、いくらファンや選手がそう言っても「いや、終わってるだろwww」と言う人はいるでしょう。
実際、地方では観客の動員に苦労している。首都圏でも同じ。後楽園もかつての入りは難しい。所属選手も減った。
それでも、団体が続いている限りは「終わって」なんかいない。
終わったと思う人には思わせておけばいいし、実は、改めてKENTAが言う必要あるかな?なんて思ったりもした。

先々の日程まで出ている。今日わかったが大阪プロレスの原田が入団する予定もある。
練習生もいる。ガイジンも次々呼んでいる。そりゃあ台所は苦しいだろうけど、
客観的に見ても「終わった団体」とは思えない。(「終わった団体にしたい」人はいると思うけど。)
だから、敢えてKENTAが言う必要はないと思ってしまった。

それでもKENTAは気持ちを率直に言った。自分を、団体を鼓舞しているんだな、と思った。
5月11日の小橋引退試合の翌日の12時。武道館へ来た客を引っ張ろうとする姿勢は、
良い意味でなりふり構わない団体の姿勢だと思います。
ファンとしては果てまでも応援する、それ以外にありません。


それはさておき、この日は進行、内容、雰囲気、結末、すべてにおいていい大会でした。
またこういう大会を続けていってほしいですね。

さて、次回はいよいよ小橋建太引退記念試合、5月11日日本武道館です。

以下、写真です。画質はケータイのため悪いです。しかも最後列からなのでズームにするとどうしても画質が…すみません。

TMDK入場。この2人にもNOAHの未来を託したい。


勝ってアピールのTMDK。マイキーが何度もベルト巻くポーズをしてました。


この日2試合目の杉浦小峠が力尽きたとき。小峠はなかなか立ち上がれず。でもその頑張りに感動の場内。


小峠を讃える杉浦。丸藤が通路から観戦していました。復帰はいつかな…


KENTA入場。光って顔がアレなので後ろのスクリーンでどうぞ。


セミから1枚。SUWAさんはもう少し身体が絞れるといいな。


優勝決定戦でのコール。KENTAのポーズ。


表彰式。参加チームと関係者。矢野飯塚、マイバッハ裕二郎はいませんね。


出場チームだけで撮影。殊勲賞は健介&中嶋、敢闘賞はTMDK!!、技能賞に杉浦&小峠で大きな拍手。


KENTAのマイク。晴れ晴れとした表情が印象的でした。


以上です。


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