OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

グラスの破れにロックはコブシ

2022-05-27 19:22:34 | 歌謡曲

破れたグラス c/w 恋のカラフル・ロック / 井手せつ子 (日本コロムビア)

本日の掲載盤は井手せつ子の諸作の中でも、ちょいと存在が曖昧な1枚だと思うんですが、サイケおやじが、そ~思ってしまうのは、私有盤も含めて、このシングル盤に関しては「見本盤」しか見たことがありませんし、レコードカタログ番号から類推すれば、世に出たのは昭和43(1968)年だったのでしょうか……?

もしかしたら、正規盤が発売された直後に何らかの事情により、それらが回収され、別な楽曲がカップリングされたシングル盤が発売されたんじゃ~なかろうか……?

なぁ~んて、実に身勝手な当て推量をしてしまうんですが、それはそれとして、とにかく入手してある掲載盤には、これぞっ!

井手せつ子ならではのクセの強い歌いっぷりが存分に楽しめるシングル曲が両面に、きっちりと収められているんですねぇ~~♪

制作クレジットは2曲が共に作詞:白鳥朝詠&作曲:市川昭介、そして編曲:河村利夫とされていますが、曲調は相当に異なっておりまして、まずはA面「破れたグラス」はミディアムテンポの泣き節演歌なんですが、そこは井手せつ子ならではの大袈裟なアクセントを用いた節回しが強烈!

原曲の譜割は不明ですが、こんなイントネーションで歌ってしまう井手せつ子は、やはり独特のウネリ歌唱がジャストミートの個性を発揮していますよ (^^)

女の強がりを綴った歌詞の世界が、ここまでの情念で表現されてしまえば、リスナーはストレートに聴き惚れるのが至福かもしれません (^^)

そしてB面「恋のカラフル・ロック」は曲タイトルからして、これはGS歌謡!?

と思い込んでいたら、実際はズンドコビートを用いたミディアムアップのリズム演歌であり、だからこそ、井手せつ子の歌唱の面白さ、その魅力が楽しめてしまうのだとしたら、完全に十人十色の好き嫌いが…… (^^;

楽曲は一応、ロッキンソウルな体裁で作られていますし、ジージー鳴りまくりのファズギターがあったりはするんですが、ブラスセクションやリズム隊のグルーヴが古い感じですし、やっぱり井手せつ子のコブシ回しがキツ過ぎて、ど~しても演歌チックなフィーリングから抜け出せないなぁ……、とサイケおやじは思ってしまうんですが、いかがなものでしょう。

しかし、それでも、このシングル盤はジャケ写デザイン共々に愛着が持てる1枚ですし、歌謡曲愛好の諸氏には必ずや共感していただける魅力があると思っております。

ということで、このシングル盤に関して冒頭に述べた諸々は、今後も調べていく所存ですし、サイケおやじにとっては、とにかく邂逅したら、ゲットするのは必然の領域にあるのが、井手せつ子のレコードであります。

う~ん、それにしても「グラス」が「破れる」ってのは、意味深ですねぇ~~ (^^;

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