■明日を生きよう / Raspberries (Capitol / 東芝)
ラスべりーズはバッドフィンガーやパイロットと同じく、ビートルズの遺伝子を強く感じせるロックバンドですが、アメリカで結成されたということもあるんでしょうか、今日では所謂パワーポップの筆頭格として再評価されているようです。
しかしリアルタイムではアイドルバンドとしての売り出し方が強かったイメージゆえに、イマイチのブレイクで終わってしまったのが現実でした。
ただし残されたシングルヒット曲は広くポップスファンの心にアピールしたのも、また確かな事実で、本日ご紹介のシングル曲「明日を生きよう / I Wanna Be With You」は永遠に忘れられないものでしょう。
ラズベリーズは1972年春にデビューした4人組で、メンバーはエリック・カルメン(vo,g,key,b,ds)、ウォーリー・ブライソン(g,vo)、デイヴ・スモーリー(g,b,vo)、ジム・ボンファンティ(ds,vo) というのが初期の顔ぶれでしたが、もちろん後にはポップス職人とまで崇められるエリック・カルメンが中心人物という受け取られ方が一般的でしょう。しかし、他のメンバーの実力とキャリアも侮れません。
実際、ラズベリーズが聞かせてくれていたメロディアスで力強いサウンドプロデュースの妙は、誰かひとりの力によるものでは決してないでしょう。
そして同年秋から翌年春にかけてのロングセラーとなった、グループの代表曲「明日を生きよう」こそ、それがしっかりと表現されたがゆえの大ヒット!
ほとんどポール・マッカートニー&ウイングス調の曲メロとダイナミックなコーラス&演奏の楽しさは、ついついサビの「アウォナ・ビ・ウィズ・ユ~~♪」と一緒に歌ってしまうこと、請け合いです。
ちなみに当時のサイケおやじは、口ではハードなものが好きだとか言っていながら、実はメロディ優先主義が忘れ難く、何かの拍子に「明日を生きよう」をついつい口ずさんで本性を暴露されることが度々でした。
つまり、それほど覚えやすくて、ある意味では「しつっこい」魅力が満載の歌と演奏なのです。
しかし、そこが裏目に出たというか、4枚ほど作られたオリジナルアルバムを聴くと、そこには幾つかのシングルヒットに反逆するかのような、他のパワー優先のロック主義が表出していて、その落差と違和感が……。
結局ラスべりーズはメンバーチェンジを経た後、1975年に解散するわけですが、その頃になると、そんな悲しい出来事さえも話題にならない哀しさでした。
もちろん、しばらく後にはエリック・カルメンがソロシンガーとして大成功するわけですが、個人的には、やはり何かが物足りません。
それだからこそ、この「明日を生きよう」が決して忘れられないのでした。
コメント、ありがとうございます。
もちろん、私は「Go all the way」も大好きですよ♪ このあたりの曲調は日本のビートルズ後追いバンドやシンガーソングライターにも、おおいにパクられていますよね。アイドルポップス歌謡にも、応用されたのが、ラズベリーズの本領だったと思います。
ファッションに関しては、その時々の流行が大きく広まるか否か? ヒット曲の動向にも関係するのかもしれませんね。
そういえばラズベリーズとラスカルズの残党が、なんかバンドを組んでいたような……。
T.Rexのように頻繁に流れていたわけではありませんので、正直いって曲は聞いたことあっても、ラズベリーズと言う名前は知りませんでした。
私の場合I wanna be with youよりさらにイントロがロック色が強いGo all the wayの方が印象に残ってますが、
最近ラズベリーズのルーツのバンドThe Choirを調べてみたんですが、エリックカルメンはこのバンドには参加してなかったみたいですが、
67年と言う時代背景もあり、ドラムがGS風と言うかGSが影響を受けてたドラミングと言った方がいいんでしょうが、It's cold outsideはかなりポップな雰囲気でした。
衣装も可愛い雰囲気でGSに例えると立川直樹氏がいたガリバーズの様な襟が馬鹿でかいドレスシャツですが、
アメリカではヤングラスカルズがこんな恰好してたんじゃないでしょうか?
It's cold outside - The coir
http://www.youtube.com/watch?v=ZRIPN2SOahM