■Bad Time / Grand Funk Railroad (Capitol / 東芝)
多分、寝返りをうった時だと思いますが、何か則頭部に激痛が走って目が覚めたのが今朝未明!?
ど~やら本当に久々に遺伝の神経痛が襲ってきたらしく、これが半端ではないズキズキ感で、例え自分の手であっても、その部分にちょいとでも触れたらガッキ~~ンッていう痛みがっ!!
いゃ~、その度にイテテテテテテテェ~~って声を出さずにはいれませんよ……、全く情けないかぎりですが。
そこでとりあえず馴染みの医者から薬を出してもらったわけですが、なんか本日は良くないことがありそうな予感に満たされ、思わず掲載の懐メロックを出してしまいました。
演じているグランド・ファンク・レイルロード=GFRはサイケおやじの世代にとっては爆音ロックトリオの代表格であって、デビューから忽ちの大ブレイク期はレコードよりもライプでウケていたバンドでした。
ところが、それゆえ煮詰まるのも早く、1972年晩秋に出したアルバム「不死鳥」からはキーボードを入れる新展開に踏み込み、翌年にはトッド・ラングレンにプロデュースを以来した人気アルバム「アメリカン・バンド」で見事な復活を遂げたわけですが、以降はハードロックを標榜しつつも、何故かポップス路線を真っしぐら!?
それはキャロル・キングの代表作にしてオールディズの人気曲「The Loco-Motion」のカパーであったり、アコースティックなウエストコーストロック風のオリジナルがあったりで、まあ、このあたりは後に言うところのパワーポップの先駆けと評価もされるわけですが、賛否両論があったのは確かです。
しかしサイケおやじは、このあたりのGFRが大好きで、本日ご紹介の「Bad Time」にしてもメンバーのオリジナルでありながら、丸っきりどっかで聞いた事があるような人懐っこいメロディや泣き節強調のキメ、さらには絶妙に軽やかな演奏&コーラスが琴線に触れるんですよねぇ~♪
ちなみにヒットしたのは1975年春で、前年に出したアルバム「ハードロック野郎」からのシングルカットながら、この曲によってGFRが我国の新しい洋楽ファンに知られたという現実もありましたし、バンド名も実は1973年頃からグランド・ファンクと短縮されていた事を付け加えておきます。
それはプロデューサーがスリー・ドック・ナイトやラズベリーズをブレイクさせたジミー・イエナーという売れセン名匠であったことも大きいのでしょう、前述のアルバム「ハードロック野郎」からはもう一丁、元祖フィリーソウルの隠れ名曲「Some Kind Of Wonderful」を上手く焼き直したカパーが最初にシングルカットされ、これもヒットしていたんですから、後は推して知るべしって事でしょうか。
当時のメンバーはマーク・ファーナー(g,vo)、グレイグ・フロスト(key)、メル・サッチャー(b)、ドン・ブリューワー(ds,vo) という4人組ながら、実際のレコーディングには助っ人の参加もあったようですし、こうしたポップ路線には絶対不可欠の状況が大きな代償に繋がった事も、また事実だと思います。
それは以降のGFRがほとんどヒットを出せない壁に突き当たり、結果的にレコード契約も打ち切られ、2年後には解散を余儀なくされるという厳しさですからねぇ……。
如何にファンの要求が我儘であるか、つまりはGFRはグランド・ファンクになっても、基本的にやってほしいのはグランド・ファンク・レイルロードという、ハードロックの暴走列車であって、それは掲載したシングル盤ジャケ写のイメージや印刷されたバンド名の旧態依然で明らかじゃないでしょうか?
これは決して日本だけの現象ではなかったと思います。
ただし、それでも「Bad Time」は胸キュン失恋ソングの決定版であり、サイケおやじも学生時代に入れてもらっていたバンドでは率先してコピーしていた名曲名演♪♪~♪ 間奏のギターソロの短くも歌いまくったフレーズ展開は、およそGFRの一般的イメージとは完全に異なる世界でしょうねぇ~♪
ということで、本日も書いていることが自己矛盾してしまったんですが、それもこれも則頭部の神経痛に苦しんだ末の……。皆様のご寛容にお縋りしたい気持でありますが、「Bad Time」が所謂「良い曲」であることに変わりはありません。
これも再評価を望みたい、20世紀ロックのひとつですねっ!