OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

あの頃の江美早苗

2012-11-03 15:26:58 | 歌謡曲

涙でかざりたい / 江美早苗 (フィリップス)

江美早苗は西野バレエ団では金井克子由美かおる奈美悦子原田糸子が揃って活躍していた頃、妹分としてテレビでは「レ・ガールズ」や「フラワーアクション009ノ1」でキュートな魅力を発散させていましたが、どちらかと言えばセクシーさよりも、溌剌とした明るさが印象的でしょうか。

ですから享年36歳、別れた夫に復縁を迫られ、ストーカー被害の末に刺殺されるという非業の最期は、尚更に消せる記憶ではありません。

また件の男との結婚諸々があって、芸能界の表舞台から遠ざかった時期には、作詞家の「中里綴」、同じく「神田恵美」として、南沙織や大勢のアイドル歌手、あるいはニューミュージック系シンガーのヒット曲作りに貢献していた仕事も有名だと思います。

そして忘れてはならないのが、本人自らが歌ったレコードの数々でしょう。

特に本日ご紹介の「涙でかざりたい」は、昭和43(1968)年春に発売されたデビューシングルのA面曲として、作詞:橋本淳&作編曲:筒美京平の黄金コンビが十八番の手腕を発揮していますから、とにかく全篇泣き節のメロディがイントロのエレキギターから既に全開♪♪~♪

所謂GS歌謡の名曲のひとつとして、せつせつと歌う江美早苗の節回しが胸に迫ってきますよ♪♪~♪

もちろん筒美京平のアレンジは、ビートの効いたリズムの調子良さと厚みのあるオーケストラの使い方が得意技として確立された証拠物件だと思います。

ということで、些か観念的ではありますが、悲劇は避けられないからこそ、悲劇なのかもしれません。

そして彼女の歌を聴いたり、溌剌としていた映像に接する時、サイケおやじは事さらにそうした気分に陥ります。

しかし同時に、だからこそ人生の輝いた時間は大切だし、矢鱈に多い不幸を感じる日常においても、現在の幸せを見つける努力はしなければならないと思っています。

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