OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

あの頃の風景、そして和みの音楽

2023-08-19 16:23:12 | Soundtrack

さみしいナ… / 石立鉄男 c/w 水もれ甲介 / シンガーズ・スリー (CBSソニー)

今では……、ほとんど見る機会も無くなった街の風景のひとつに映画やテレビドラマの街頭ロケがあり、当然ながら実在の街角で撮影しているわけですから、リアルタイムの風景、さらには雑踏であれば、普通に歩いている市井の人々が自然に映り込んでいるなんてことは日常茶飯事でありました。

もちろん、現在では、そ~した映像は簡単に録画出来てしまう事から、そんなこんなの映画やテレビドラマでのロケシーンでは、なるべく人通りの少ない場所が選ばれ、一般人が映ってしまうなんてことは極力ありませんので、逆に言えば、殊更昭和の時代に制作されていた映画やテレビドラマは、貴重な映像の宝庫として、楽しめるわけですよねぇ~~ (^^)

さて、そこで本日掲載したのは、そ~ゆ~テレビドラマのひとつとして、昭和49(1974)年秋から放映されていた「水もれ甲介(日本テレビ)」の挿入歌とテーマ曲を収録したシングル盤なんですが、それはそれとして、まず件のテレビドラマの舞台となっていたのが豊島区雑司ヶ谷という、当時は下町とオフィス街が絶妙にリンクしていた、そのワームホール的な地域として、その頃から妙に人懐っこい雰囲気が有りましたですねぇ~ (^^)

そして、実はサイケおやじの友人が、その雑司ヶ谷に住んでいたもんですから、なにやら近くでテレビドラマの撮影をやっているから……、みたいな話を聞き込んで、ならばと現地へ赴いてみれば、そこには当時人気が高かった清純派女優の村地弘美、岸ユキ等々の女優陣、また主演の石立鉄男が参加していたわけで、それこそが件の「水もれ甲介」として放映されたテレビドラマだったわけです。

ちなみに学生時代のサイケおやじは、バンド活動と並行して、一応は所謂「映研」にも入れてもらっていたので、そんなこんなの撮影風景は勉強になるというよりも、興味の対象だったんですよ。

しかしながら、それでもサイケおやじは、件のテレビドラマ本篇には、それほど毎回接しておらず、ところがっ!

―― そこで使われていたテーマ曲のオシャレな雰囲気の良さには惹きつけられるものがありましたんで、レコード屋を探索してみたら、そこで発見したのが本日の掲載盤であり、サイケおやじが好きになっていたテーマ曲「水もれ甲介」はB面扱いながら、しっかりと収録されていたんですから、即ゲェェェッ~~トッ!

それはミディアムテンポのオシャレ系ソフトロック歌謡であり、歌っているのがシンガーズ・スリーですから、ハートウォームにしてクールなハーモニーコーラスが歌心に満ちているという仕上がりは絶品 (^^♪

そこで制作クレジットを確認してみれば、作編曲は大野雄二♪♪~♪

う~ん、このメロディラインのソフトな胸キュンフィーリングとホーンやストリングスの用い方、加えてアコースティックギターやエレピの隠し味もニクイばかりですから、白井章生が綴ったフワフワしつつもホロ苦さが滲む歌詞の世界のジンワリ感が実に素敵ですよねぇ~~♪

いゃ~~、何度聴いても、決して飽きるなんてこたぁ~~、ありませんよ、今でも (^^♪

しかし、一方のA面に収録された石立鉄男が歌う劇中挿入歌「さみしいナ」は同じ制作スタッフが手掛けていながら、これは……、ネクラ気味な歌謡フォークであり、しかも石立鉄男の生硬な節回しには尚更に気が重くなってしまうというか……、まあ、そんなところも当時の雰囲気にはジャストミートしていたと思えば、サイケおやじの感性には合ってはいませんが、これはこれで成功作なんでしょう。

既に述べたとおり、サイケおやじはテレビドラマ本篇は全て鑑賞したわけではないので、楽曲としての一方通行的な感想ではありますが、ちょいと前にCSで放送されていた「水もれ甲介」を眺めていたら、冒頭に述べた豊島区雑司ヶ谷の懐かしい風景がたっぷりと拝めましたので、安らいでしまいました (^^)

またドラマそのものも、最近のテレビドラマなんかとは比較にならないほどの充実度と申しましょうか、劇中の映像や登場人物の演技、物語展開の妙、感傷と余韻の程好い調和等々、あらためて最初から鑑賞したくなるほどで、なるほど、これは名作という世評に偽り無しというところでしょうか。

ということで、最近は昭和40 ~ 50年代に制作放映されていたテレビドラマが前述したとおり、CS等々で接する事も可能になり、そこでは若かりし日の出演者、中には既に鬼籍に入られた名優の姿と共に、すっかり現在では様変わりしてしまった風景に胸が熱くなったりするのは、例によって、サイケおやじの大袈裟かもしれませんが、共感していただければ、幸いでございます <(_ _)>

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする