OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

帰らざる青春の歌

2023-05-25 18:58:12 | 歌謡曲

帰らざる日のために / いずみたくシンガーズ (ワーナーパイオニア)

すっかり今では死滅したテレビ番組のジャンルとして、所謂「青春学園ドラマ」が大きな人気と影響力を持っていたのが「昭和」という時代でありました。

そして必然として、そこでの主題歌や挿入歌が大ヒットするという流れは決して忘れられるものではなく、いずみたくシンガーズが歌った本日掲載のシングル盤A面曲「帰らざる日のために」も、昭和49(1974)年に放映されていた中村雅俊主演による「われら青春!(日本テレビ)」のテーマ曲として、ドラマ共々にヒットしていましたですねぇ~~♪

というか、正直、サイケおやじは件のドラマには、ほとんど接していなかったくせに、この楽曲「帰らざる日のために」は、すっかり刷り込まれているほどですからねぇ~~ (^^;

流石は作詞:山川啓介&作曲:いずみたく、そして編曲:森岡賢一郎という職人ソングライターの手際は万全と思うばかりのキャッチー&熱血なソフトロック歌謡と思うばかりです。

ちなみに歌っている「いずみたくシンガーズ」は、もちろん作曲家のいずみたくが組織していたボーカルグループで、このシングル盤のジャケ写スリーブには男女混成の7人しか登場しておりませんが、もっと本来は大所帯だったと記憶していますし、ここでのレコーディングも含めて、様々に残してくれた音源を聴く限りでも、それは充分になっとく出来る編成だったと思います。

ですから、構成メンバーも流動的だったのでしょうか、サイケおやじは勉強不足で、参加していた顔ぶれの名前も顔も全く一致させる事は叶いませんが、いずみたくが、こ~したボーカルグループを率いての作品を発表していたのは、例えばアメリカではレイ・コニフやマイク・カーブという作編曲家&プロデューサーが、其々にレイ・コニフ・シンガーズやマイク・カーブ・コングリゲイションと名乗るボーカル&コーラス主体のグループを編成し、イージーリスニング~ソフトロック系のヒット曲を出していた実績に則ったものかもしれません。

そして、だとすれば、いずみたくシンガーズには、相当の実力者が参集していたのは間違いの無いところと思っています。

あぁ~~、それにしても、いずみたくは同系学園ドラマの主題歌として青い三角定規がメガヒットさせた「太陽がくれた季節」でも実証済みの青春ソフトロックを作らせたら、最高のソングライターかもしれませんねぇ~~♪

特に胸キュンなフックが効いたメロディラインとリズム&ビートの使い方は素晴らしく、加えて森岡賢一郎のアレンジがアップテンポの16ビートを入れ込んでいるあたりは、決定的な職人技と思うばかりです。

と書いてしまったのは、実はサイケおやじがウキウキと学生生活をスタートさせ、学内にあったバンドサークルに入れてもらった時、先輩レギュラー諸氏が練習していたのが、この「帰らざる日のために」であり、告白すれば、アメリカンロックを標榜していたがゆえに入れてもらったバンドが、何故に、こんな……!?

―― という不遜な思いから、ショックを受けたサイケおやじを踏み止まらせたのが、この「帰らざる日のために」でして、それはサイケおやじを含む新参者が先輩レギュラー諸氏と一緒に件の曲を演奏してみれば、例えばサイケおやじは、その16ビートで刻む以外に対応のしようがなかったリズムギターが全く弾けず、己の未熟さを露呈したのでした (>_<)

つまり……、これは後で推察出来た事ではありますが、先輩諸氏は我々新参者の力量をテストするために、この「帰らざる日のために」をやっていた様な気がするんですよ。

まあ、入れてもらったサークルのバンドが、オリジナル曲よりは、懐メロロック主体で、時には歌謡フォークも演じながら、パーティバンド等々でバイト的に稼いでいたという実情も加味しての施策だったわけですが、そんなこんなも、泣き笑いの思い出であります (^^;

ということで、冒頭の話に戻れば、テレビドラマそのものが現在のテレビ放送枠では極めて少なくなっている以上、テレビ主導でヒットする歌や演奏なんてものは、夢物語なんでしょうかねぇ…… (^^;

そんなことを書いているサイケおやじにしても、ほとんどテレビには無関心ですから、それでも納得するわけですが、ちょっとばかり寂しい気分なのも確かです (^^;

う~ん、既にしてネット社会にも乗り遅れている自分を感じてしまいますねぇ……。

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする