OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

串田アキラの青春ソウル歌謡

2023-05-05 19:39:36 | 歌謡曲

からっぽの青春 / 串田アキラ (EXPRESS / 東芝)

串田アキラと云えば、アニソン歌手の人気スタアとして、夥しいレコーディングを残している事は説明不要、その他にもCMソング等々の活動も多いわけですが、もちろん、本来はソロシンガーとして昭和44(1969)年に本日掲載のシングル盤A面曲「からっぽの青春」で公式デビューしているという履歴も、良く知られているところでしょう。

しかし、サイケおやじが、この串田アキラが歌う「からっぽの青春」をラジオで聴いた当時、まさか後年、アニソン歌手として大ブレイクするなんてこたぁ~~、全く想像もしていなかったわけで、これはサイケおやじと同世代の皆様であれば、ご理解いただけると思うんですが、何故ならば、件の「からっぽの青春」は、その頃の我が国歌謡界で流行の兆しがあった如何にもド真ん中のR&B歌謡でしたからねぇ~~♪

とにかくイントロから重心の低いリズムセクションのグルーヴが素晴らしく、またギターのキザミやオカズの入れ方、オルガンの下支えも最高というお膳立ての中、ミディアムテンポでソウルフルなメロディを歌う串田アキラのハスキーな声質による黒~い節回しには忽ち惹きつけられてしまったですよ (^^)

もちろん、楽曲そのものもサイケおやじの好きな世界ですから、乏しい小遣いを有効利用するべくゲットしたシングル盤のクレジットを確認してみれば、なんとっ!

作詞作曲は、Joe South という外人名が記載されており、それは当然ながら、その頃のサイケおやじには知る由もなかった南部系フォークロック&スワンプロックの偉大なるシンガーソングライターのジョー・サウス、その人だったんですが、提供された原曲に訳詞を施したのは片桐和子、そして編曲は青木望が前述したとおり、黒人ソウルのフィーリングを大切にしたイイ仕事 (^^♪

ちなみに件の原曲タイトルが「For The Love Of A Woman」という真相を初めてサイケおやじが知ったのは後の事で、しかもジョー・サウスの自作自演バージョンを聴いたのは、既に4年ほどの後、作者がキャピトルから出したLP「ジョー・サウス」に収められていた音源だったんですが、それはほとんどフォーク&スワンプロックという仕上がりだったのも、時代性というところかもしれません。

もちろん、ジョー・サウスは、これまた良く知られているとおり、所謂縁の下の力持ち的存在して業界では重宝されていたキャリアは侮れず、例えばディープ・パープルの「Hush」やリン・アンダーソンの「Rose Gatden」等々の世界的ヒット曲は日本でもウケまくったほどですからねぇ~~、串田アキラがジョー・サウスの楽曲を歌ったとしても、それは自然の成り行きかと思いきや、実は件の「For The Love Of A Woman」は、1969年にアメリカのウィルバー・ウォルトン・ジュニアと名乗る歌手がシングル盤に収録発売しており、それが我が国でも「からっぽの青春」の邦題で、東芝から出ていた事を知って、またまた吃驚仰天!?

つまり串田アキラはジョー・サウスというよりも、こっちのウィルバー・ウォルトン・ジュニアのバージョンをカバーというか、もしかしたら競作盤扱いとして制作されていたという可能性もあるんじゃ~なかろうかと……?

で、問題(?)のウィルバー・ウォルトン・ジュニアのシングル盤を後年、なんとかゲットして聴いてみたら、ダーティな歌声ながら、どこかしら白人っぽい様な感じで、ジャケ写がイラストスリーブだった所為もあるんですが、もしかしたら白人シンガーだったんでしょうか……?

このあたりもサイケおやじには真相が全く掴めておりませんので、今日のところは、ここまでとさせていただきます <(_ _)>

なによりも現在、件のウィルバー・ウォルトン・ジュニアの「からっぽの世界」のシングル盤そのものが手元に見つからず、おそらくは借りているトランクルームに置いてあると思われますので、探してみますね (^^;

閑話休題。

で、肝心の串田アキラは結局、以降数枚の歌謡曲シングルを出しながら、特段のヒット盤には無縁という活動を経て、既に述べたとおり、CMソング等々を歌うセッションシンガーとしての存在感を強め、ついにアニソンの世界で大輪の花を咲かせたわけですが、そ~なっても時折は自分のルーツたるロッキンソウルなライブギグをやっており、そこでは公式デビュー曲となった「からっぽの青春」を歌っていたのかなぁ~~?

そんなこんなも大いに気になるサイケおやじであります。

う~ん、それにしても「嵐を呼ぶ男」状態のジャケ写も、実にカッコイイですねぇ~~♪

ということで、本日は能登半島地域で大地震が発生し、悲惨な災害が……。

何処で、何時、何が起こるかわからない世の中ではありますが、被災された皆様には、心からお見舞い申し上げます <(_ _)>

そして、心はひとつ!

それを信じているのでした。

コメント
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