OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

キャンディ・ステイトンはディープソウルの裏女王か?

2013-01-28 14:58:19 | Soul

ベイビーとよんで c/w What Would Become Of Me / Candi Staton (Fame / 東芝)

1970年代中頃、ディープ~サザンソウルに目覚めたサイケおやじが、ひとつでも多く聴きたかったのが、キャンディ・ステイトンのレコードでした。

ところが当時はそうしたブームが萎みつつあり、黒人大衆音楽はニューソウルやフィリーソウル、またはディスコ系も含んだ後のブラコン風ブラックミュージックが主流になっていましたから、殊更我国でもキャンディ・ステイトンを聴かんと欲すれば、それなりに「運」と「努力」が必要とされていたのです。

つまり先輩コレクターに礼を尽くしてカセットコピーをお願いしたり、中古屋でのソウルコーナー探索は必須だったんですよねぇ~~。

そしてようやく手に入れた最初のブツが、本日掲載のシングル盤というわけです。

さて、そこでキャンディ・ステイトンは本質的にアメリカ南部育ちのゴスペルシンガーであり、若くして結婚したことから、実力は充分ながらも長い間、所謂芸能界とは無縁の生活を送っていたと言われていますが、ゴスペルグループに参加しての巡業は時々やっていたそうですから、世俗でのレコードデビューも運命の流れだったのでしょう。

本格的なきっかけはR&Bの大物歌手だったクラレンス・カーターの紹介により、アラバマ州にあったフェイムというマイナーレーベルと契約レコーディングを開始!

それが1969年頃であれば、フェイムレーベルを運営していたリック・ホールのプロデュースによってバックを務めるのがジミー・ジョンソン(g)、バリー・ベケット(key)、ジェシ・ボイス(b)、フリーマン・ブラウン(ds) 等々の所謂マスル・ショールズ~フェィム・ギャングの面々ですから、ハードに粘っこい演奏と真っ黒なブルース衝動に満ち溢れた歌の仕上がりは、聴かずとも最高であろう事がソウル好きの共通認識でしょう。

実際、1973年頃までにフェイムで作られたキャンディ・ステイトンのレコードにハズレは無いんですよねぇ~♪

この「ベイビーとよんで / He Called Me Baby」にしても、幾分大雑把なストリングスとバカラック調のホーンアレンジが如何にも発売された1971年型ソウルミュージックでありながら、その奥底から滲んでくるディープなフィーリングは、これぞっ! キャンディ・ステイトンのしなやかでブルージーなボーカルの力量に他なりません。

同時にリズムセクションが提供するシンプルなミディアムテンポのグルーヴ感も良い感じ♪♪~♪

一方、B面に収録された「What Would Become Of Me」の泣き節ボーカルと正統派サザンソウルの演奏が醸し出す醍醐味も最高で、ナチュラルにハスキーな領域へ踏み込んでいるとしか思えないキャンディ・ステイトンのボーカルには、思わず震えを誘われてしまうほどです。

う~ん、なんて素晴らしいシングル盤なんでせう!

以降、ますますキャンディ・ステイトン中毒が進行した事は言うまでもありませんが、思えばサイケおやじが最初に彼女の歌声に接したのは、FENから流れてきた「Stand By Your Man」という、せつなくも熱い名曲名唱でありました。

そのあたりの事は追々、拙ブログでも書いてまいりますが、もうひとつ、特筆しておきたいのが、このシングル盤を制作したフェイムレーベルとブロデューサーのリック・ホールの存在、そして件の現場だったフェィムスタジオ所縁のセッションミュージシャンのあれこれであり、それは1970年代前半の大ブームであったサザンロックやスワンプロックとも密接に関係しているわけですから、その影響力は計り知れない歴史でしょう。

ということで、結果論ではありますが、キャンディ・ステイトンを聴くようなった事で、1970年代ロックの要点やソウルミュージックのキモを尚更に強く意識するようになったのがサイケおやじの実相です。

ただし、そんな屁理屈を持ち出さなくとも、キャンディ・ステイトンの歌には素直に感情を揺さぶられる事が必至であり、それは言い古されたとはいえ、同時代のアレサ・フランクリンに匹敵するレディソウルの真髄と思っています。

なかなか聴くことが容易では無かったフェイム制作の音源も、今日ではコンプリートに近い編集盤CDが出ていますので、ぜひともお楽しみ下さいませ♪♪~♪

ビリビリにシビれること、請け合いです。

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