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OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

グルーヴィン松島トモ子

2013-01-07 15:55:37 | 歌謡曲

コーヒーと仔犬 / 松島トモ子 (東宝)

何時の時代も子役は汎用性が高いわけですが、特にサイケおやじに強い印象を残しているのが松島トモ子であり、これは同世代の皆様にとっても一緒じゃ~なかろうか?

と推察が易いほど、松島トモ子は知られた存在でした。

それは映画演劇の世界では「鞍馬天狗」の杉作少年が十八番のボーイッシュな魅力、あるいは「月光仮面」等々のサスペンスアクション物における、お金持ちの令嬢とか、劇中では誘拐されたりする、なかなか被虐のヒロインも似合う存在でありました。

また、歌の世界では所謂童謡のレコードをどっさり出していますし、少女雑誌の表紙やグラビアを飾るのは毎号の定番企画であり、同時にファッションモデルとしても活躍していたのですから、芸能界では立派なトップスタア扱いだったのが昭和40年代中頃までの松島トモ子です。

しかし子役期を過ぎてからは、些か飽きられたというか、失礼ながら、まだ……、やってたの? という気分で彼女に接する人が多かったような気がする事も確かです。

ところが例によって天の邪鬼なサイケおやじは、そういう時期に出していた「松島トモ子の歌謡曲」が好きでして、中でも本日掲載りのシングル盤A面曲「コーヒーと仔犬」には今も完全中毒させられているんですねぇ~~♪

ズバリッ! これはグルーヴ歌謡ポップスの大傑作であり、松島トモ子のパンチの効いたアルトボイスとグッと重心の低いビート感がたまらない演奏パートの潔さは絶品でしょう。

あぁ~、イントロからドンパチ弾けるドラムスとブラスセクションのツカミはOK! そしてウネル節回しの松島トモ子のボーカルスタイルは間奏のギンギンギターと最高の相性を聴かせてくれるんですよっ!

要所でキメる、ちょいと鼻にかかった声も良い感じ♪♪~♪

もちろん発売された昭和46(1971)年早春、テレビでこれに接したサイケおやじは、絶対にレコードをゲットする決意を固めさせられたほどです。

ちなみに藤公之助の作詞には意図的なんでしょうか、子供から大人の女へと変化変貌していく突然の衝動が――

 ひとり過ごした 白い 白い部屋だけど
 赤いアネモネ 青い絨毯

 夢だけ追った 冷えた 冷えた部屋だけど
 今では 今では あなたが

 仔犬はあげましょう さみしい誰かに
 あなたとふたりよ 明日からは

 おとなの味を 知ってみたくて
 ひとりで飲んだ 苦い 苦いコーヒーも

 ひとりぼっちの 慰めだった
 膝の仔犬も みんな みんないらないの

 今では 今では あなたが

――という感じで綴られているんですよねぇ~。

そして都倉俊一が書いた抜群にカッコ良すぎるリズメンブルースの歌謡メロディ♪♪~♪

全く敢然することのない傑作にして、大名唱だと思います。

だって、これは現在でもリメイク出来る他の歌手なんか、出て来れないでしょう!

ということで、今となっては松島トモ子と言えばライオンに食い殺されそうになったタレント?? なぁ~んていうネタ先行の懐かし芸人と思われがちなんですが、まずはとにかく「コーヒーと仔犬」を聴いてみて下さいませ!

これぞっ! 昭和40年代でなければ作られなかったグルーヴ歌謡の決定版として、サイケおやじは永遠に楽しみ続ける覚悟をしているほどです。

アナログ盤シングルのジャケットもなかなか味わい深いものですし、今日ではきっちりCD化もされていますので、聴かずに死ねるかの1曲として、本日は強く推薦させていただきます。

コメント (2)
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