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OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

ルージュリアンって、なぁ~に?

2019-11-05 18:14:31 | Singer Song Writer
星のルージュリアン / 松任谷由実 (東芝)

昭和55(1980)年秋にヒットしたユーミンのシングル曲なんですが、サイケおやじは、これを最初に聴いた時、ちょっぴり違和感に近いものを覚えました。

たって曲調そのものが重苦しくて、化粧品のCMソングにしちゃ~、聊かミスマッチ?

なぁ~んて不遜な事を思っていたのですが、しかし同時にカッコイィ~演奏パートのアレンジにはグッと惹きつけられましたですねぇ~~♪

極言すれば、アレンジとカラオケのパートがあればこそのユーミン節が冴えわたり!?!

みたいな結果オーライ♪♪~♪

もちろん、楽曲は作詞作曲がユーミンであり、アレンジは夫君の松任谷正隆という何時もの家内制手工業(?)であれば、納得するしかありません。

なにしろそれは当時流行のブラコン系AORがド真ん中であり、それゆえにミディアムテンポで演じられるカラオケにリードされたかのようなユーミンのボーカルは、時として金属的な響きさえ感じさせるんですが、いかがなものでしょう。

皆様ご存知のとおり、今となっては当時のユーミンが、このシングル曲直近に出したアルバム「時のないホテル」も、なんだか暗い色彩に満ちていた印象でしたから、もしかしたら作者本人の心象風景に陰りでもあったのでしょうか……。

正直、楽曲そのものがユーミンの諸作の中では常套的な印象で、歌詞にも新鮮味が薄い様な気がしますし、メロディラインも、また然り……。

しかし、それをサポートしている松任谷正隆のアレンジによって、暗くて重い歌詞やメロディが活かされているのは明らかだと思いますし、逆に推測すれば、最初っからアレンジの方向性が定まっていたところへ合わせるようにユーミンが歌詞とメロディを作っていたのかもしれないなぁ……、なぁ~んて、またまた不遜な妄想が!?

う~ん、この曲がリアルタイムじゃ~アルバム未収録、つまりはシングル盤オンリーの扱いだったのも、その所為なんでしょうかねぇ~?

あぁ……、ここまで書いてしまっては、御本人や関係者各位、そしてファンの皆様からのお叱りは覚悟しなければなりません。

しかし、昭和55(1980)年秋のサイケおやじのウォークマンにセットされたカセットには、この「星のルージュリアン」がきっちり入っていましたですよ ♪♪~♪

ということで、現在ではベスト盤CD等々で簡単に聴けますし、現実的にヒットしていたんですから、サイケおやじの様な者が、これ以上の戯言を述べるのは、やっぱり不遜です。

それでも最後に素朴な疑問、ルージュリアンって、なんですかぁ~~?
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ニール・ヤングは、やっぱりイイですねぇ~♪

2019-10-26 18:26:46 | Singer Song Writer
オンリー・ラブ c/w ローナー / Neil Young (Reprise / ワーナーパイオニア)

ニール・ヤングが、これまで発表してきた夥しい歌の中で、サイケおやじが特に好きなのが本日掲載のシングル盤A面曲「オンリー・ラブ / Only Love Break Your Heart」です。

皆様ご存知のとおり、ニール・ヤングはバッファロー・スプリングフィールド解散後のソロ活動を経て、クロスビー・スティルス&ナッシュ=CS&Nと合流し、クロスビー・スティルス・ナッシュ&ヤング=CSN&Yとして大ブレイクしたのが1970年代初期のロックの歴史なんですが、それと同時に前述のソロ活動時に出していた諸作も再注目され、我が国でも一躍人気者になった事は所謂シンガーソングライターのブーム、そして歌謡フォークの大流行に一役買っていた様に思います。

その魅力は何と言っても、あの女々しさがいっぱいの曲メロと自虐的とも思える歌詞、まあ、これはあくまでもサイケおやじの拙い英語力による誤解かもしれませんが、それを独特の甲高い声質で節回すという、一種の「泣き節」が染み入ったんですねぇ~~♪

この「オンリー・ラブ / Only Love Break Your Heart」は全くその典型と申しましょうか、悲しい色合いのメロディと強いビートを感じる演奏が交じり合い、ちょいと説教っぽい歌詞を切々と歌ってしまうニール・ヤングの個性が全開していますから、1970年に出された自身のLP「アフター・ザ・ゴールドラッシュ」からシングルカットされたのも必然と思うばかりです。

もちろん、ライブギグでも必須の演目であり、CSN&Yではクロスビー&ナッシュのコーラスを従えてアコースティックギターによる弾き語りがひとつのハイライトで、これはニール・ヤングやCSN&Yのアーカイヴ集やブート等々でも楽しめますが、実は初出のオリジナルスタジオバージョンはピアノに蠢くベース、そして力強いドラムスがバックを固めた所謂バンドスタイルになっているので、どちらとも十人十色の好き嫌いがあるやもしれません。

サイケおやじとしては、シンプルな弾き語りバージョンを好みますが、最初に聴いて好きになったという印象では、オリジナルのバンドバージョンにも愛着があります。

さて、ニール・ヤングの魅力としては、もうひとつ、ロック丸出しの曲における無頓着(?)なエレクトリックギターが欠かせません。

はっきり言わせていただければ、決して上手いとは申せませんが、自分の好きなように、感じるがままに弾いてしまう、ある意味では唯我独尊の姿勢が、あの迫力と説得力の源なんでしょうか。

掲載のシングル盤B面に収録の「ロナー / The Loner」は前述したバッファロー・スプリングフィールド解散後の1968年末に出した自己名義最初のアルバム「ニール・ヤング」に入れられていたんですが、これまた紆余曲折があったようで、翌年にはアメリカでシングルカットされながら、これが本人の希望で後のアルバム再発時にリミックスされたらしく、実はサイケおやじは、それを人伝に聞いただけなので、このシングル盤のバージョンの真相については、そこまで知る由もなく、また拘る事も出来ません。

しかし、そんなこんなよりも、ほとんどバッファロー・スプリングフィールドがそのまんまの歌と演奏が最高なんですよっ!

なにしろ幾分バタバタしたドラムスに味のあるオルガン、賛否両論のストリング、そして個性たっぷりのギターが鳴り響けば、ニール・ヤングの泣き節歌唱も説得力が満点なんでねぇ~~♪

いゃ~~、本当に久々に聴いたニール・ヤングは、やっぱり好きですよぉ~~~♪

そして、またまた中毒症状が、ぶり返しそうです。

ということで、ニール・ヤングの歌全般は、ほとんど自己否定みたいな世界があるのかもしれませんが、しかし同時に前向きなエネルギーも確かに感じてしまうところがサイケおやじを魅了してしまいます。

遥か昔の高校生の頃、ニール・ヤングを聴き狂った自分の気持ちは今も変わらず、それを自分の成長の無さ、あるいは停滞とは思いたくないのですが、それが自分に言い聞かせる言い訳だとしたら、こりゃ~本当に……。

失礼致しました。
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茶木みやこのAORな秋

2019-10-08 19:37:27 | Singer Song Writer
静かな夜 / 茶木みやこ (ハーベスト)

洋楽のブームを直ぐに取り入れるのが我が国音楽界の常識的意欲ですから、殊更そ~ゆ~情報が普通にどんどん入って来る様になった昭和50年代には、洋楽と全く変わらぬ気持ちで日本人ミュージシャンのレコードを聴ける環境が整備されたと言っては、例によってサイケおやじの大げさな独断でしょうか。

しかし、中でもニューミュージック系の歌手やグループには自作自演が得意な才能が次々に登場し、所謂シンガーソングライターが有能なスタジオ系ミュージシャンと共に作ったレコードには、今も不滅の輝きを持った作品が少なくありません。

一番有名なところでは松任谷由実=ユーミンを引き合いに出せば、納得されるはずと思いますが、昭和52(1977)年に本日掲載のシングル盤を出した茶木みやこも、ピンク・ピクルスとしてデビューして以降のしばかくは歌謡フォークのシンガーソングライターという認識だったんですが、洋楽でも当初はシティミュージックと呼ばれていたAORが主流になると、畑違いの歌手やバンドがそれらしいサウンドを志向するようになり、結果的に玉石混交のレコードがどっさり残された中にあって、茶木みやこはきっちり傑作を出していて、そのひとつが作詞:岩沢律&作曲:茶木みやこによる掲載盤A面収録の「静かな夜」です。

とにかくミディアムテンポで幾分曖昧なメロディラインにちょっぴり露骨(?)な女性の欲望とまでは言いませんが、寂しい夜の独白みたいな歌詞を儚くもハートウォームな声質と節回しで歌ってくれる茶木みやこに寄り添うストリングスと絡みつくエレピ、さらにはシンコペイトしたベースとビシッとキメたドラムス、ノー文句に上手いギターという見事な演出コラボ(?)が本当に気持ち良いんですねぇ~~♪

実はこの「静かな夜」は同年に製作発売されたアルバム「レインボウ・チェイサー」のA面ド頭に収録されていて、そこからのシングルカットなんですが、件のLPは全篇が同系のサウンドに纏められていて、プデュースとアレンジはミッキー吉野、バックを務めたのは当然ながらゴダイゴの面々が中心ですから、今も人気の名盤になっているのは必然と納得されるはずです。

そうです、ここでの素晴らしいエレピはミッキー吉野 ♪♪~♪

また、当時の茶木みやこは既に述べたとおり、AOR路線に入っての名曲名唱を連発しており、「静かな夜」の前作シングル曲「まぼろしの人」、そして次作「あざみの如く棘あれば」という2作がTBS系列で放送されていた古谷一行主演のテレビドラマ「金田一耕助」シリーズのテーマ&挿入歌に使われていたのですから、お茶の間への浸透度も高く、もちろん前述LP「レインボウ・チェイサー」にも収録されています。

しかし、これはファンとしての一方的な嘆きではありますが、この翌年にはレコード会社を移籍し、結婚等々から活動を休止されてしまったのは寂しかったですねぇ……。

それゆえにと言うのは許されないとは思いますが、サイケおやじは今もLP「レインボウ・チェイサー」は愛聴盤になっていますし、シングル盤にも好きなレコードが幾枚もあります。

もちろん、現在も活動している茶木みやこは他にも多くの名作を残している事は言うまでもありませんので、本日のご紹介は、あくまでもサイケおやじの私的愛聴盤ということで、ご理解願えれば幸いでございます。

皆様にも、機会がございましたら、ぜひともお楽しみ下さいませ。
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夏でも秋でも八神純子の節は永遠

2019-10-05 19:53:19 | Singer Song Writer
Touch You, Tonight / 八神純子 (ディスコメイト)

今日は、なんか10月とは思えないほど暑かったですねぇ~~~!?!

そこで季節外れの夏向きの曲をお題にしようとレコード棚を漁っていたら、掲載盤のジャケットが引っかかって、あれぇ~~、八神純子のレコードだけど、ジャケ写はちっとも本人らしくないよねぇ~~!?

正直、忘れていたとはいえ、八神純子のレコードだとは瞬時に分からなかったという自らの不明を恥じ、針を落としてみたら、これが秋にはジャストミートのAOR歌謡だったんですから、いやはやなんとも、言い訳にも窮する次第です。

しかし、繰り返しますか、作詞:三浦徳子&作曲:八神純子が狙ったのは完全に大人の世界ですし、瀬尾一三のアレンジも当時の流行最先端だった、ちょっぴりブラコン系のAORがド真ん中 ♪♪~♪

なによりもサウンド作りが、発売された昭和57(1982)年10月という時代そのまんまで、当時を体験された皆様ならば、これこそ典型的な同時代の「洋楽の音」と、納得して懐かしい気分になられるんじゃ~ないでしょうか。

演奏メンバーは今剛(g)、西本明(key)、岡沢茂(b)、林達夫(ds) というリズム隊をメインに当時トップのスタジオミュージシャンが参集しており、それはこの「Touch You, Tonight」も収録して翌年に発売されたLP「ロンリーガール」へ受け継がれる現在進行形の流行歌でありました。

しかし、決してこの「Touch You, Tonight」はヒットしたとは言い難く、まあ、その頃はニューミュージックに分類される歌手やグループならば洋楽同様、アルバムが主戦場と申しましょうか、シングルヒットがなかろうとも立派に評価された時代だったんですが、それにしても彼女の場合は例のパクリ騒動があったにしろ、問題の「パープルタウン」の大ヒットからCMタイアップやテレビの主題歌がらみのシングルヒットを連発していた頃でしたから、何か妙に落ち着いた感じがしましたし、カッコ良すぎて敷居が高かったイメージもありますから……。

で、そんなこんなを思い出しながら聴いていると、それでも全篇「八神純子の節」が出まくっているのは心地好いですねぇ~~♪

ということで、ほとんど「らしくない」ジャケットではありますが、中身は「八神純子」がたっぷり楽しめる裏名曲かもしれませんよ、「Touch You, Tonight 」は。

うむ、秋に発売されるにふさわしいと思うばかりです。
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アッパー気分な恋は流星

2019-08-28 16:54:21 | Singer Song Writer
■恋は流星 part Ⅰ c/w 同 part Ⅱ / 吉田美奈子 (RCA / RVC)

掲載したのは吉田美奈子が昭和52(1977)年春に出したシングル盤なんですが、実は同時に新作LP「TWILIGHT ZONE」も発売されていながら、当時のサイケおやじは金欠病で、彼女の熱烈なファンだったにもかかわらず、そのアルバムが買えず……。

という苦渋の選択という次第でこれを入手したわけですが、それでもジャケットスリーブの裏に、アルバムとは別バージョン云々という注意書き(?)があったので、無理に自分を納得させていましたですね、恥ずかしながら。

しかし帰宅して針を落とした瞬間、おぉ~~~っ! なんてカッコイイ~~フュージョンディスコ歌謡なんだっ!

もちろん当時は既にニューミュージックという概念が、その業界用語よりも先にリスナーには自覚されていた頃でしたから、洋楽っぽさが濃くも薄くも入っていなければ、所謂売センではなかったわけで、その意味では立派に商業主義を標榜出来る仕上がりという見方も、今日では当たり前かもしれません。

しかしリアルタイムでは、相当に前のめりというか、A面に収録の「part Ⅰ」こそ気持ちの良いリズム&ビートにソウルっぽさ満点のボーカルが乗っかったキャッチーな仕上がりも、これがB面の「同 part Ⅱ」になると基本は同じ演奏の延長にある中で、ほとんどインスト主体のホーンのアドリブ合戦や柔軟なリズム隊の遊び(?)が楽しめる、まさに同時期に流行っていたクロスオーバー&フュージョンがそのまんまなんですねぇ~~~!?!

で、クレジットを確認してみると作詞作曲は当然ながら吉田美奈子、しかし編曲は山下達郎という、今となっては自然の成り行きの如く、すんなり受け入れられるのかもしれませんが、個人的には誰か、もっと演奏やアレンジでスタジオワークに携わっている専門家の仕業かと思っていましたですねぇ~~。

このあたりは後に知った事ではありますが、基本的にこのレコーディングセッションはスタジオでの一発録りで、それゆえに用意されていたアレンジ譜から自然発生していくグルーヴが大切にされるプロデュースが狙いだったのでしょうか。

その場に集められたミュージシャンの凄腕も必然的なポイントかと思います。

そして、それこそが、この「恋は流星」も収録されている前述のLP「TWILIGHT ZONE」が吉田美奈子の代表的な傑作盤と今も称賛される要因かもしれません。

ですから、矢も楯もたまらず、ど~にか金策してゲットした件の「TWILIGHT ZONE」が、忽ちサイケおやじの愛聴盤になったのは言わずもがな、問題(?)の「恋は流星」のアルバムバージョンを聴いてみると、う~ん、やっぱり分割されたシングルバージョンよりも自然に楽しめるなぁ~~~♪

と感じたのも束の間、やっぱりシングルバージョンはスリーブ裏に掲載されていたとおり、単なるシングルカットじゃ~ありませんっ!

イントロには宇宙的なSEが被せられているし、ボーカルのミックスが多少強くなっている気がします。そして何よりもリズムアレンジが決定的に異なり、特に「part Ⅱ」ではアドリブパートが完全主役という仕上がりで、演奏時間そのものもAB面合わせるとアルバムバージョンよりも長くなっているんですから、今となってはマニア泣かせでありましょう。

ただし現在ではCD化もされていますし、両バージョン共に聴き比べが可能であれば、それこそリスナーの好みの問題かもしれません。

ということで、実は冒頭に述べたとおり、このシングル盤を思い出す時、サイケおやじはやっぱりその頃の自分の生活あれこれが……。

あぁ……、勉強に身も入りず、お気楽な学生生活の中にあって、ロマンポルノをメインに洋ピン物や独立系成人映画に夢中になって闇に蠢き、またそこから進んで所謂フルーフィルムの探求&研究に足を踏み入れ、無責任なバンド活動やバイクのガソリン代を稼ぐためのバイトに勤しんでいたという日々こそが、実はサイケおやじにとっては人生最良の時期だったと思うばかりです。

そして今でも「恋は流星」を聴く時、だからこそなんでしょう、気分が高揚するのでした。
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寒い時こそ、北欧サウンド

2018-01-17 18:08:44 | Singer Song Writer
フィヨルドの少女 / 大瀧詠一 (Niagara / CBSソニー)

何か冬真っ盛りのレコードはないかなぁ~~、と如何にもの思惑で棚のあちこちを探索し、本日取り出したのは大瀧詠一が昭和60(1985)年晩秋に出した掲載のシングル盤です。

それはまず、何と言ってもスリーブデザインに用いられたイラストのイメージが、A面曲タイトル「フィヨルドの少女」にジャストミートですし、もちろん松本隆が綴った歌詞にもリンクしていることは、レコードに針を落としたその時から最後の最後まで、裏切られません。

なにしろ大滝詠一が狙っていたのは所謂北欧サウンド、殊更エレキインストの世界では顕著に表現されていた哀愁と爽やかな後味とでも言うべき透明感が滲み出るセンチメンタルな歌謡曲だとすれば、ここでリードギターを弾いているのが、そのジャンルの人気バンドであるフィンランドのムスタングスで活躍するマッチ・ルータラというのは、最高に嬉しいプレゼントでありました♪♪~♪

あぁ~~、アップテンポで流れるようなメロディラインは、全く大瀧詠一が絶妙に折衷した和洋混合ポップスの奥儀でしょうねぇ~~♪

当然ながら、例のナメクジ系の節回しがソフトな声質と相まって、こ~ゆ~曲調には、この声、この歌い方しかありえない世界を提供しているわけですが、そこには賛否両論が確かに否定出来ません。

ご存じのとおり、この「フィヨルドの少女」はそれなりにヒットしたわけですが、レコーディングに関しては既に発売の2~3年前からスタートとしていたとされる真相も含めて、ど~にも大瀧詠一は自らの信者に有難い御宣託を!?

そんなふうに思えば、これに歓喜して聴くのは唯一度だけ、後は後生大切に保管するのも、大瀧詠一という趣味人からの教えでありましょう。

ですから、楽曲の某所で鳴り響くあのSEの唐突感にも稚気があって憎めません。

また同時期に発売され、大ヒットした小林旭のシングル曲「熱き心に」が、作詞:阿久悠&作曲:大瀧詠一からの提供であった事は、そのサウンドの雰囲気からして、この「フィヨルドの少女」と親密な関係というか、そのネタ元に関しても興味深く、コアなマニア心を擽ってくれるのも流石と思うばかりでした。

ということで、冬は寒いから「らしい」という季節感は大切ではありますが、本音は早く暖まりたいです、身も心ねぇ~~~。
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雪の夜にこんばんわ

2018-01-12 19:36:15 | Singer Song Writer
こんばんわ / 中島みゆき (キャニオン)

中島みゆきの持ち歌の中でも、サイケおやじの好きな1曲が掲載したシングル盤A面収録の「こんばんわ」です。

もちろん作詞作曲は本人自作自演ですから、今となっては珍しい彼女の独白的語りから始まる曲調も、西崎進が施したジャズっぽいアレンジに相性が良く、場合によっては失礼ながら浅川マキっぽい感が無きにしもあらず……。

ですから、実は昭和51(1976)年春に初出となった3作目のシングル曲でありながら、彼女の発表するリアルタイムのアルバムには未収録となっていたのも、なんだか穿った推察に繋がってしまいそうです。

しかし、だからこそサイケおやじは、中島みゆきの「こんばんわ」が大好きで、アコースティックギター、オルガン、フルート、そしてバイオリンをメインとして作られたサウンドをバックに些かヤサグレ気味に節回す彼女には、なんとも可愛さを覚えてしまうわけでして、それが勘違いであればお叱りは覚悟するのみであります。

でも、ここでのフルートの演奏は、本気でイカシているのも確かな事実なんですよねぇ~~♪

それが中島みゆきの歌のフィーリングにミスマッチの魅力を与えているような気さえするほどです。

ちなみに今や有名な逸話として、曲タイトル「こんばんわ」は正規盤であり、サンプル盤では「こんばんは」とジャケ写に記載されているそうですが、サイケおやじは現物を持っていません。

それどころか、この私有盤にしてもオリジナルプレスではなく、昭和58(1983)年に再発されたものでして、実はレコードがグリーンのカラービニールだったウリに惹かれたという、いやはや、やっぱりサイケおやじは歌より物欲という本性を露呈したというわけです。

また、既に皆様ご推察のとおり、これを本日取り出したのはジャケ写イラストの雪国イメージが現在の日本列島大寒波にジャストミートしていますからねぇ~~~♪

こんな夜にやって来て、こんな歌の世界を独白している美女が愛おしいです。
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柴田容子に癒される

2017-12-23 19:44:18 | Singer Song Writer
とまり木 c/w うまくいかなくても / 柴田容子 (キャニオン)

煮詰まりまくっている仕事はそのままに、昨夜は忘年会でウサ晴らしとキメ込みましたが、そのまんま流れに流れて、ちょいと馴染の小さな酒場に辿り着いてみれば、やっぱり中途半端な自分が哀しくもなりました。

そこでそんなこんな気分で聴きたくなり、帰宅して取り出したが柴田容子の自作自演によって昭和53(1978)年早々に出された本日掲載のシングル盤で、殊更A面収録の「とまり木」はストライクゾーンのど真ん中!

もちろん曲タイトルのとおり、これは所謂居酒屋演歌系のニューミュージックであり、女がひとりで酒を飲みつつ、周囲に馴染もうとするも……、みたいな気分はロンリーな歌でして、柴田容子の節回しも弘田三枝子っぽい抜群の歌唱力の素地を活かした泣きのメロウフィーリングが最高に良い感じ♪♪~♪

 ねぇお兄さん……、一緒に飲もうよ……

しかも戸塚修の施したアレンジにはエレピが素敵な隠し味になっていますし、当然ながら曲調にジャストミートする泣きのギターには、思わずコピー意欲を刺激されるんですねぇ~~♪

ご存じのとおり、柴田容子は八神純子や中島みゆき、そして庄野真代あたりと同時期に登場してきたヤマハ系のシンガーソングライターで、一躍注目されたのは昭和50(1975)年の世界歌謡祭における歌唱賞を獲得した自作の「ミスター・ロンサム」という、洋楽フィーリングがたっぷりの名曲名唱だったんですが、何故か本人は地元の名古屋に留まり、ラジオのDJやヤマハの音楽スクールをメインに活動していたもんですから、リアルタイムでは決してブレイクしていません。

しかし昭和53(1978)年、ついに制作発表されたLP「とまり木」は時代の空気を存分に感じさせるソフト&メロウな傑作で、このシングル盤もそこからの先行カットでしたから、ラジオでもそれなりに流れれていましたし、実はサイケおやじも、それによって彼女を再認識させられたというわけです。

う~ん、「ミスター・ロンサム」を歌っていた柴田容子が、ここまで演歌チックな歌謡フォークを出してしまうなんて、その極端な方向性には愕然とさせられながら、それでもレコードをゲットせずにはいられなかった衝動は本物でした。

ちょっぴりキャンディーズのスーちゃん似のルックスも好きですよぉ~~♪

そしてB面「うまくいかなくても」が本領発揮のファンキー歌謡ポップスで、まさに山下達郎が率いていたシュガー・ベイブあたりがお好きな皆様であれば、ノー文句でシビレしまうこと請け合いのグルーヴィな名曲名演ですよっ!

あぁ~~、これまた現在のサイケおやじの心境には、きっちり寄り添ってくれますねぇ~~♪
 
そうそう、書き遅れていましたが、柴田容子は声質も最高に魅力的なんですよっ!

そして、このシングル盤両面で聴かせてくれた二律背反みたいな音楽性が、前述のLP「とまり木」ではさらにたっぷりと入っているわけでして、それこそが如何にも1970年代後期のソフト&メロウな和製シティミュージックの魅力でありました。

確か、だいぶ以前にCD化されていましたので、ぜひとも皆様にもお楽しみいただきたい隠れた傑作盤として、オススメさせていただきます。

また、既に廃盤になっていたとすれば、当時の彼女が残した未発表作品をも含む復刻&リマスターのCDを再発していただけるよう、決死的に希望しているのでした。
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想い出まくらの印象

2017-11-18 17:58:01 | Singer Song Writer
想い出まくら / 小坂恭子 (キャニオン)

ネットが普通に使われている現在、世の中の様々な事情はそこから広まっていくのが常態化しておりますが、それ以前、殊更昭和50年代にはテレビが圧倒的な影響力を誇示しており、それが音楽の世界においては、テレビに出ている歌手やミュージシャンのレコードが売れる、あるいはテレビ番組やCMで使われた楽曲がヒットするという方程式が成り立っていました。

ところが、それを逆手に活かし、あえてテレビに出ない事で注目され、レコードが売れるという歌手やバンドも確かにあって、例えば本日掲載のシングル盤A面曲「思い出まくら」は、自作自演で歌った小坂恭子のイメージは知らずとも、その歌詞とメロディ、そして歌声は昭和50(1975)年の我が国を席巻したのですから、皆様も一度は耳にしたことがある楽曲だろうと思います。

それでは何故にこの「想い出まくら」が流行ったかと言えば、それはラジオや有線という、当時はテレビに押されて存在感が薄くなりつつも、まだまだしっかり固定の影響力を維持していたメディアがあったからで、特に居酒屋あたりで侘しい気持ちを紛らわせたり、気の合う仲間とウダウダやっている時に有線から流れて来る小坂恭子の「想い出まくら」は、スブズブにマイナーな心情を逆なでするが如き不思議な優しさに満ちていたんですねぇ~~♪

もちろん、「想い出まくら」は失恋と未練がいっぱいと傷心の歌であり、しかしそれでいてリスナーに傷を舐め合う事を求めない、そのなかなかクールな印象がウケたのでしょう。

そして既に述べたとおり、リアルタイムでの小坂恭子はテレビに出る事は無かったと記憶するばかりで、実は彼女はヤマハ主催のポプコンで注目された歌手ということもあり、ピアノの弾き語りがメインとあっては、例の「あなた」のメガヒットを飛ばした小坂明子と名前が似ているもんですから、両者を混同してしまうという、笑えない実状までもが確かにありました。

しかし、それでも「想い出まくら」は大ヒットし、今でもカラオケの裏定番になっておりますし、歌の上手いクラブのチイママあたりが歌ってくれたりすると、その場は本当にイイ雰囲気に♪♪~♪

当然ながら、これからの宴会シーズンにも、これは先に歌った者が勝ち!?

てな、名曲でありましょう。

ということで、今日はこれから、そんなこんなの場へ誘われているということに感謝であります。

うむ、今夜は嘆き節を抑えていくつもりです。
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秋の雨の日の胸キュン歌謡

2017-10-29 19:28:33 | Singer Song Writer
雨の日のサンシャイン / 沢田聖子 (クラウン)

台風の所為もあるんでしょうが、またまた今日も雨ですなぁ……。

気温も低くて、こ~ゆ~時には陽射しが恋しいということで、ついつい本日、思い出して取り出したのが沢田聖子が昭和56(1981)年秋に出した掲載のシングル盤なんですが、もちろん狙いはA面に収録された「雨の日のサンシャイン」であります。

皆様ご存じのとおり、沢田聖子(さわだしょうこ)はシンガーソングライターでありながら、ルックスからアイドルっぽさが強く滲んでいたもんですから、同時期にブレイクしてしまっていた「松田聖子」と字面が似ているので、比較混同される事も度々だったとはいえ、それが不運になるどころか、「松田聖子は死ぬほど嫌いだけど、沢田聖子は最高に好き♪」なぁ~んて公言して憚らない業界人やリスナーが、それなりに表に出ていなくても、しっかり大勢存在していたのですから、レコードの売り上げもLP中心に伸びていたようですし、ライブの集客も好調だったところに出たのが、如何にもヒット狙いという、アップテンポのアイドル歌謡ポップスがモロ出しの「雨の日のサンシャイン」だったという印象は、サイケおやじの勘違い的記憶でしょうか?

しかし、中里綴が提供の歌詞は、これまでの沢田聖子が十八番の「内気な片思い」であり、それに彼女自身が附したメロディが明るさ優先モードであった事は、全く当時の芸能界の流行を意識したと思われても、それはそれで結果オーライだったのかもしれません。

渡辺博也が施したアレンジも、そのあたりを踏まえた口当たりの良さがニクイばかりですし、なによりも沢田聖子の歌いっぷりに迷いが感じられないのは、上昇期の勢いだったはずです。

ところが現実は厳しいというか、このあたりを境にして、失礼ながら沢田聖子はどっちつかずの雰囲気に呑み込まれたというか、今にして思えば、デビュー当初からの内気路線を継続して欲しかったと願うのは、サイケおやじだけでしょうか……。

ただし、それはそれとし、この「雨の日のサンシャイン」は、とても良く出来た胸キュン歌謡ポップスである事にちがいはありませんっ!

と、思わず力が入ってしまい、些か面映い気分ではありますが、ジャケ写のポートレートも素敵ですし、まさにこんな秋の雨の日にはジャストミートの1曲と思うばかりです。
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