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OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

ばんばひろふみ、AORを歌う

2021-08-11 18:09:43 | ニューミュージック

最終フライト05便 / ばんばひろふみ & ホットスタッフ (CBSソニー)

ばんばひろふみは昭和50(1975)年に「いちご白書をもう一度」を大ヒットさせたバンバンのメンバーであり、そして同グループ解散後にソロシンガーとなっての昭和54(1979)年、「SACHIKO」をロングセラーヒットさせた事で知られる歌謡フォーク系のボーカリストではありますが、実は……、その間にホットスタッフと名乗るバックバンドを従えたロックグループ形態での活動もありました。

で、掲載したのは、ばんばひろふみ&ホットスタッフ名義の初シングル盤で、特に作詞:有川正沙子&作編曲:筒美京平が手掛けた収録A面「最終フライト05便」は、これが発売された昭和53(1978)年4月の洋楽最前線であった、ハリウッドスタイルのAORがモロ出しとなった歌謡ロックなんですねぇ~~!?!

実際、サウンドのツボはボズ・スキャッグスとか、そのラインを意識している様にも思えますが、ばんばひろふみの声質や節回しが、それほど黒っぽくないので、ちょいと最初は違和感を覚えるかもしれません。

ところが曲が進行していく中の最終盤あたりになると、妙に不思議な盛り上がりが感じられるんですよねぇ~~???

このあたりは作編曲を担当した筒美京平のマジックと云えるのかもしれませんし、繰り返しますが、面映ゆい中にも不思議な高揚感があるんじゃ~ないでしょうか。

ちなみにホットスタッフのメンバーは川口充、森村献、三島一洋、伊藤喜博とジャケ写スリーブ裏に名前が記載されておりますが、サイケおやじは彼等を見たことがないので、担当楽器等々については全く知りません。

そうですよ、つまり……、ばんばひろふみ&ホットスタッフは、テレビ出演等々のプロモーションが不足していたのかもしれず、サイケおやじにしても、この「最終フライト05便」という楽曲は耳にしていたんですが、まさか……、これを歌っていたのが、ばんばひろふみ!?

という真相は当時、全く知りませんでした。

どうやらアルバムも1枚制作しているらしいんですが、結局は立ち消えプロジェクトになってしまい、ばんばひろふみは本格的なソロ活動へ入ったのだとしたら、その狭間に出していたバンド形態でのレコードが何時の日か、再評価されるかもしれませんねぇ~~ (^^;

ただし、失礼ながら、ばんばひろふみはロック~AOR向きのシンガーではないと思いますし、だからこそ歌謡フォーク調のヒット曲が出せたのだと思えば、こ~ゆ~回り道もファンにとっては大切なはずです。

ということで、人に歴史あり!

その生き様に無駄なものは無いと思うのが、サイケおやじの気持ちであります。

自己矛盾も自己否定も、そりゃ~~、時には必要ですが、闇雲に全てを無かった事にするのは愚行と思っているのでした。

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和製AORと云えば、稲垣潤一でしょう

2021-07-20 16:55:02 | ニューミュージック

夏のクラクション / 稲垣潤一 (東芝)

1970年代後半からの洋楽最前線の中に顕在するAORのブームは、つまりは大人向けの歌謡ロックであり、真正ロックでは面映ゆい大人の世界の機微や人生の意義までも包括した耳に優しい音楽でしたから、我が国でも所謂ニューミュージックの定着と連動するかの様に、多くのヒット曲が残されてきました。

そこで本日は季節柄、その中でも決定的な「夏歌」として忘れられない皆様も必ずやいらっしゃるにちがいない、稲垣潤一の「夏のクラクション」であります(^^♪

既に述べたとおり、稲垣潤一は本来はドラマーとしてプロ活動をスタートさせながら、実はボーカリストとしての資質を業界関係者から高く評価され、昭和57(1982)年に「雨のリグレット」のスマッシュヒットを放って、堂々のメジャーデビューを飾ったのは鮮烈でした。

その声質はハイトーンとアルトボイスの巧みな変換と申しましょうか、なかなか耳に心地良い節回しの上手さ共々に、これぞっ!

ニッポンのAOR!

なぁ~んて思わせられる個性と味わいがありましたから、忽ちレコードの売り上げは安定し、またライブステージ活動やテレビ出演も活性化していく中で、ついに昭和58(1983)年7月、カセットテープのCMと連動しつつ発売したのが、この作詞:売野雅勇&作曲:筒美京平とのコラボも冴えわたりの「夏のクラクション」でありました。

いゃ~~、これが実に小憎らしいほどのAOR胸キュンソングと申しましょうか、男の哀愁と青春の残滓が仄かに漂う楽曲の味わいに加え、ミディアムテンポで構成される井上鑑のソフト&メロウなアレンジが、稲垣潤一のクールでありながらハートウォームな歌いっぷりにはジャストミート ♪♪~♪

筒美京平ならではのフックが効いたメロディ展開と売野雅勇の綴った悄然ギリギリの歌詞の世界には、これほど相応しいボーカリストは稲垣潤一だけじゃ~ないでしょうか。

名曲‎ゆえに今日まで、幾多のカバーバージョンが制作発表されていますが、本家を凌駕するトラックは無いと断じてしまいたくなるほどです。

ちなみに、ここまでの完成度を求めた所為でしょう、この1曲だけのレコーディングだけで数日を要したという伝説(!?)が残されているのも、納得です。

そうそう、もうひとつ、伝説と云えば、稲垣潤一は昭和58(1983)年末にライブアルバムを出しているんですが、凄腕ミュージシャンを従えての一発録りレコーディングが基本ながら、レコード化する編集過程で、当然の如く手直し、つまりは各パートの差し替え等々を行っている作業の結果、本人のボーカルやバックの演奏の大部分がスタジオで録り直されたっ!?

なぁ~んていう噂が当時、実しやかに流布されていたんですが、真相はど~なんでしょうかねぇ~~ (^^;

そんな都市伝説が流れてしまうのも、稲垣潤一の完全主義があればこそだと思います (^^;

ということで、「夏歌」は決して女性シンガーの切り札ではなく、男性ボーカリストだって古今東西、数多の名唱を残していますから、鬱陶しくない範囲でご紹介させていただく所存です。

例えば、本日の主役たる稲垣潤一は、鬱陶しさとは無縁の存在ですからねぇ~~、その人気の要因も、ひとつには、そこだと思うばかりです。

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本末転倒ご容赦ください、はつえ様

2021-07-09 16:34:15 | ニューミュージック

陽気な訪問者 / かとうはつえ (フィリップス)

1970年代の音楽的改革のひとつとして、制作されたレコードの演奏メンバーがジャケットに記載される等して、つまりは裏方だった凄腕プレイヤーの存在が知られる様になった事は、同時期から活性化したフュージョンの大ブームと連動していく重要ポイントでもありました。

そして結果的に、世に出たレコードで主役として歌っているシンガーよりも、そのバックで演奏しているメンバーの音が聴きたいというマニアックなファンが普通に増えていったという、なんとも本末転倒な音楽鑑賞のスタイルさえ堂々と成り立ち、ついには制作側もボーカリストの歌声に事寄せて、バックの演奏を重点的に聴かせようとしたとしか思えないレコードまでもが売られていたんですから、それはそれで幸せな状況だったと、今では思います。

例えば、本日掲載のシングル盤はシャンソン歌手の「加藤初枝」が、ど~ゆ~経緯なのか、昭和54(1979)年に「かとうはつえ」名義で制作発売したニューミュージック風味溢れるデビュー作?

とにかく、作詞:生来えつこ&作編曲:井上鑑が企図提供のA面「陽気な訪問者」は、ミディアムアップでキメが多いフュージョンサウンドをバックにした、これが如何にもAORのアンニュイな歌世界なんですが、既に述べたとおり、シャンソン歌手の彼女のボーカルスタイルが、なかなか違和感無く溶け込んでいるのは、やはり演奏パートの完成度の高さがあるからでしょうか?

実は同時期には、この「陽気な訪問者」を含むアルバムも制作されており、そのLP「カスケード」に記載の参加メンバーは松本恒秀(g)、土屋昌巳(g)、吉川忠英(g)、杉本喜代志(g)、井上鑑(key)、高水健次(b)、村上秀一(ds,per)、山本秀夫(ds,per) 等々の凄い顔ぶれの名前が並んでいるのですから、さもありなん!?

冒頭に述べたとおり、実はサイケおやじは、そのシャープでテクニカルな演奏パートに惹かれてしまうのが本音でありまして、もしかしたら……、その制作意図は演奏メインなのか?

なぁ~んて、かとうはつえには失礼千万、サイケおやじが基本的にシャンソンが苦手な所為もあるんですが、そんな極めて不遜な妄想までやらかしてしまうほど、このセッションのカラオケは永久保存されるべきかもしれません (^^ゞ

ということで、1980年代も末頃になると演奏パートそのものがデジタル化されてしまい、プレイヤーの個性が表面的にならなくなってしまったもんですから、以上に述べた様な別角度の楽しみは失われてしまった感があります。

それが本来の姿であると言われれば、それは全く……、そのとおりなんですが(^^;

う~ん、バックミュージシャンの名前でレコードを聴いていた、あの頃が懐かしいばかりです (^^;

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夏歌先取り気分

2021-05-17 19:30:12 | ニューミュージック

さよならトリコロール / 永尾美代子 (invitation / ビクター)

今年は世相がそうさせるのか、梅雨入りも早まっているそうですし、社会全体が下向きのヤケッパチ傾向という感じなのは否めません。

そこで、サイケおやじとしては、少しでもスッキリ爽やかにやっていきたいと思い、本日は早々と夏向きのレコードを鳴らしてみました。

それが昭和56(1981)年に永尾美代子が出した掲載のシングル盤A面曲「さよならトリコロール」で、作詞:松宮恭子&作曲:小野香代子が企図提供したのは、ニューミュージック系ボサノバ歌謡の決定版♪♪~♪

平野孝幸のアレンジも、そのあたりをきっちりと摑んだ、所謂ブラジリアンAORと申しましょうか、ギターやキーボードの用い方やリズム&ビートの心地好さが楽曲の意図するところにはジャストミートの確信犯でしょうか、とにかく永尾美代子のボーカルと相まっての胸キュン感には、完全降伏ですよ (^^♪

ちなみに彼女は当時、現役の女子大生シンガーにして、本物のお嬢様!?

なぁ~んて、大いに喧伝されていたんですが、ジャケ写ポートレート共々、イメージ的には竹内まりやとカブる雰囲気はあるものの、そこまでの意地の悪さ(?)は無くて、その節回しにナチュラルな品性を感じさせるあたりは、やっぱり本物のお嬢様なんでしょうかねぇ~~ (^^;

ちなみにサイケおやじは、こ~ゆ~ノースリーブ姿の女性を見ると、そのワキノシタあたりが非常に気になるんですが、彼女の場合も、……ですねぇ~~ (^^;

しかし、それはそれとして、こんな鬱陶しい世相とジメジメした季節には、皆様にもお楽しみいただきたい名曲にして名唱であります。

もちろん、曲タイトルからして、歌詞は「夏の終わり」「あの夏の思い出」っていう世界ですが、だからこそ夏前に聴いてしまう楽しみも、レコードという文明の利器があればこそっ!

ということで、こ~やって季節を先取りして生活すれば時間も早まり、伝染病なんて災厄も早く通り過ぎる様な気もするんですが、思い込みでしょうねぇ……。

まあ、それもサイケおやじの独断と偏見と、ご勘弁願う次第であります。

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胸キュン千円の旅とルーツ・オブ・ニューミュージック

2021-04-13 18:07:52 | ニューミュージック

千円の旅 / ポップコーン (MGM / ポリドール)

所謂「ニューミュージック」というジャンルの端緒は知る由もありませんが、それを広く一般大衆に認識させたのは昭和54(1979)年に桑江知子が大ヒットさせた「私のハートはストップモーション」だというのがサイケおやじの考え方であり、そのルーツは荒井由実と名乗っていた頃のユーミン、加藤和彦、尾崎亜美、そしてブレッド&バターやハイ・ファイ・セット等々のシンガーソングライターや都会派のグループだと思えば、ど~しても取り上げておきたいのが、昭和48(1973)年に本日掲載のシングル盤を出したポップコーンと名乗る女性デュオです。

しかし、最初っから言い訳を繕う事になるんで、申し訳ない気持ちでいっぱいなんですが、サイケおやじはポップコーンのレコードは、これっきりしか所有しておらず、グルーブそのものについても、松尾理恵子と山崎綾香の2人組という以外に、プロフィールやキャリアに関して、全く知るところがありません。

それでも、ここに収録のA面曲「千円の旅」には最初に聴いた瞬間から、その洋楽系オシャレ度数の高さにイチコロにやられましたですねぇ~~♪

なにしろ基本は「気ままな旅」と「乙女心」の夢見る世界観に現実の厳しさを対比させた様な歌詞の世界をソフトロック調の歌謡ポップスに色付けした雰囲気ながら、全体的にはバート・バラカック系の所謂「A&Mサウンド」に加えて、ジャズっぽさも微妙に感じられるコーラス&ハーモニーの妙、さらにはシンプルでありながら、実は奥深い音作りがきちんと纏められている感じでして、いゃ~~、こんなイカシた洋楽(?)が日本でも制作されるのかっ!?

みたいな、そんな大いなる勘違いをさせられてしまったんですが、これって、つまりは前述した「ニューミュージック」のプロトタイプだったのかもしれないなぁ~~、なぁ~んていう、これまたトンデモ系の勘違いをさせられてしまうわけですよ (^^;

で、肝心のソングクレジットはポップコーンの2人の共作であり、洗練されたアレンジを担当したのが馬飼野康二と確認出来ますが、この仕上がりの素晴らしさは曲作りの段階からだったのか、それともアレンジを附していく過程で練り上げられたのかは推察出来ずとも、とにかく松尾理恵子と山崎綾香の2人が素敵な歌声を披露している事には聊かの衒いもないと思います。

そして冒頭に述べたとおり、これが世に出た昭和48(1973)年と云えば、ユーミンがデビューシングル曲「返事はいらない」を出したのが前年7月であり、「ニューミュージック」の礎ともされる傑作LP「ひこうき雲」の発売が昭和48(1973)年11月だったという歴史を鑑みても、やはりポップコーンの登場は早過ぎたのかもしれません……。

実際、このシングル盤が売れていたという事は無かった様で、サイケおやじにしても、アルタイムじゃ~経済的な問題から買えませんでしたので、例によって中古ゲットを狙いながら、入手までは相当な年月を要したほどです。

しかし、やっぱり現物のレコードで聴く「千円の旅」の素晴らしさは格別でありました (^^♪

あ~ぁ、この胸キュンなコーラスワークとメロディラインの美味しさは、何度でも聴きたくなる事、請け合いですよっ!

ちなみにジャケ写のイメージは、それこそ当時流行っていた「ディスカバージャパン」なる旅行キャンペーンがド真ん中ではありますが、おそらくはポップコーンの2人であろう人物の面立ちが……、はっきり確認出来ないのは残念というか、勿体無いと申しましょうか……。

ということで、この「千円の旅」がCD化されているかは未確認ですが、機会があれば、皆様にもお楽しみいただきたい名曲にして名唱です。

うん、今の季節にもジャストミートですからねぇ~~♪

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名曲名演に巡り合う幸せ

2021-04-11 20:31:04 | ニューミュージック

■その風の妖精 / トゥインクル (CONTNTAL / テイチク)

失礼ながら、ご本人のオリジナルバージョンはそれほど売れていないのに、プロ・アマを問わずにカバーされている名曲ってのは案外と多いもので、トゥインクルと名乗る女性デュオによって昭和56(1981)年に出された本日掲載のシングル盤A面曲「そよ風の妖精」も、その好例たる名曲でしょう。

なにしろ爽やかで美味しいメロディを次々に積み重ねたが如き曲展開とトゥインクルが演じるボーカル&ハーモーの妙こそは、正に歌謡フォークとニューミュージックの折衷スタイルと決め付けるには、あまりにも魅力的なんですねぇ~~♪

告白すれば、サイケおやじは冒頭に述べたとおり、このトゥインクルを聴く前に、某アマチュアグループが生ライブで演じていた同曲に接し、忽ち楽曲の良さに惹かれてしまったんですが、その時は詳細を尋ねる事も儘ならず、心にひっかかり(?)続けて幾年月、その間にもアマチュアでしたが、2~3のグループやソロシンガーが、これを演じている場に遭遇し、ついに「そよ風の妖精」という件の曲名だけを知り得てからは、中古猟盤の標的のひとつになっていた次第です。

そして、ついに現物をゲット出来たのは発売から5年も過ぎた昭和61(1986)年の事で、その時になってようやく演じていたのが後藤美喜子と早坂弘美のデュオ=トゥインクルがオリジナルバージョンを歌っていた事を知ったのです。

で、肝心の収録A面曲「その風の妖精」は作詞作曲:後藤美喜子! 

つまりは彼女達の自作自演曲であり、レコードに刻まれたソフトロック系の仕上がりに関わるアレンジャーが後藤次利であれば、リズム隊の躍動感や洋楽的フィーリングに溢れた節回しが所謂ニューミュージックっぽさにどっぷりという好ましさ♪♪~♪

一聴してサイケおやじが虜になってしまった事は、あらためて述べるまでもありません (^^♪

そしてトゥインクルについて、あれやこれや情報を集めてみたんですが、どうやらヤマハ系のグループらしく、レコードも……、おそらくは、これを入れてもシングル盤だけを2~3枚程度しか残していないと思われるんですが、ど~なんでしょうねぇ……。

もちろん、サイケおやじにしても、掲載盤だけしか所有していないのが現実ですし、ジャケ写に登場している2人と名前が一致していないのも、また然りというわけです (^^;

しかし、何度聴いても、この「その風の妖精」が名曲ですし、トゥインクルのオリジナルバージョンは名唱名演だと、強く思っております。

ということで、大きなヒットにはならずとも、名曲&名演はレコードという文明の利器をとおして膾炙し、人の心を和ませる続けるのですから、オンタイムでは売れないと嘆く事は当然ながらも、世の中は決して冷たくはないと思いたいですねぇ~~ (^^;

そ~ゆ~レコードに1枚でも多く巡り合いたいものです。

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Miwako's Mood '78

2021-04-08 19:41:48 | ニューミュージック

エピローグ / 松木美和子 (日本コロムビア)

芸能界には何が本職なのか?

分類不可の人種(?)が確かに存在しており、そ~ゆ~人達が芸能界を面白くしているのも、また事実と思います。

例えば昭和53(1978)年秋に本日掲載のシングル盤を出した松木美和子は、そのルックスからも皆様ご推察のとおり、ダンサーやモデルとして活動していたらしいのですが、ヤマハ系のミュージシャンという別の顔も局地的には有名だったらしく、特にピアノや各種キーボードの演奏にも秀でた才能があったと云われていますから、シンガーソングライターとして音楽業界から嘱望されていたと云われています。

しかし、彼女が一番に知られているのは、阪神タイガースの名選手にして監督としても辣腕を発揮した松木謙治郎の愛娘という現実でありましょうか。

ただし、それはそれとして、やっばり松木美和子としての存在感は所謂「敷居の高さ」を滲ませているものだとしたら、ユーミンのライブステージではコーラスばかりかバックダンサーとしての目立ち方も、得心する他はありません (^^♪

さて、そこでこのシングル盤A面曲「エピローグ」は林哲司と高橋拓也の共作とされるAORな歌謡メロディに加え、たかたかしの下世話な都会派の歌詞が附されたミディアムテンポのニューミュージックに仕上がっており、如何にも大谷和夫らしいシンプルなフュージョンアレンジが、ちょっぴり不安定な松木美和子の節回しにはジャストミートの仕上がりなんですねぇ~~♪

そうです、彼女は決して歌が上手いというボーカリストではなく、むしろ雰囲気優先のビジュアル系シンガーという側面は否定出来ないんですが、しかしそれを堂々と成立させているのはレコードに刻まれた音源だけからも伝わって来ますし、何よりもジャケ写ポートレートと同じ雰囲気の声と節回しが楽しめてしまうんですよ ♪♪~♪

曲調が全く発売された昭和53(1978)年にどっぷりという、この雰囲気を感じていただけるでしょうか (^^♪

ということで、冒頭に述べたとおり、様々な「顔」を持つ芸能人の常として、決定的な大活躍が記憶されなかったのは松木美和子も同じだったとはいえ、やはり忘れられない存在だった事は令和の時代なればこそ、再発見に値する様に思います。

残念ながらサイケおやじは彼女のレコードは、これっきりしか所有しておりませんし、活動の全貌・概要についていも知るところは本当に少ないもんですから、こんな拙文は恥の上塗りかもしれません。

唯……、気になる美女という認識は揺るぐ事はありませんねぇ~~ (^^;

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広谷順子のピュアボイス

2021-02-23 17:54:03 | ニューミュージック

道 / 広谷順子 (ポニーキャニオン)

昭和50年代中頃に活動していた広谷順子は素敵なボーカリストであり、優れたソングライターでもありましたが、一般的な人気よりも業界内での評価が高かった様で、何時の間にか裏方のセッションボーカリストとして、当時制作されていたアイドルやニューミュージック系シンガーのレコードでコーラスパートを担当した仕事は夥しく残されています。

しかし、昭和54(1979)年の公式デビューから数年の間に出した自己名義のレコードは、今日でも忘れられないものばかりなんですよっ!

本日掲載したのは、その彼女の最初のシングル盤で、作詞:山上路夫&作曲:村井邦彦から提供されたA面曲「道」は、持ち前の綺麗な声質を活かしたソフトロック調の歌謡ポップスで、発売された時期の昭和54(1979)年2~3月にNHK「みんなの歌」の放送曲になっていたほどの傑作なんですが、個人的には萩田光雄が施したジミー・ウェッブ風の大仰なアレンジが聊か鬱陶しく、しかし、だからこそ広谷順子のピュアな歌声が伝わって来るんですねぇ~~♪

それは、おそらく確信犯的な狙いだったと思いたくなりますが、いかがなものでしょう。

歌詞の主題が「元気を出して進む、この道は!?」みたいな、前向きな応援歌っぽいところもジャストミートしているんですが、同時代の子供達が、この「道」を聴いて、どれだけ勇気づけられたかは定かではありません。

しかし、広谷順子の「声」と「節回し」の素晴らしさを確実に後世へ伝える役目は果たしていたと思います。

ということで、既に述べたとおり、結果的に彼女の活躍は数枚作られたリーダー盤よりも裏方としての仕事が知られているかもしれませんが、サイケおやじとしては、広谷順子名義のレコーディングはコンプリートでの収集に値すると決め込んでおりまして、実は今世紀に入ってからは再び表舞台での活動も始めたのですが、残念ながら昨年、天国へ召されたとか……。

最後になりましたが、このデビュー曲「道」は職業作家からの提供作品だったんですが、優れたソングライターとしての彼女の才能は、以降に出されたシングル盤やLPで、きっちりと楽しむ事が出来ますので、追々にご紹介させていただく所存です。

あぁ……、広谷順子の「声」は確かに耳に残っているのでした。

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今こそ卒業ソングが必要でしょうか

2021-02-02 19:11:41 | ニューミュージック

卒業通り / ブービーズ (日本ビクター)

昭和40年代後半に大ブームとなった歌謡フォークが、昭和50年代に入ると所謂ニューミュージックに進化(?)していく過程を考察する事は、令和の今になっては尚更に面白い探索作業かもしれません。

実際、サイケおやじは、そ~した流れをリアルタイムで聴く事が出来た幸運があるとはいえ、その頃に夥しく発売されていた全てのレコードを知るなぁ~んて知識は無くて当然ですから、結局は後追いで諸々の歌や演奏に接しつつ、当時を懐かしみ、温故知新の楽しみに浸っているというわけです。

さて、そこで掲載したのはブービーズと名乗る女子大生デュオが昭和51(1976)年に出したシングル盤で、ジャケ写だけ見ると、如何にも歌謡フォークがド真ん中のイメージかもしれませんが、どっこい!?

作詞:ブービーズ&補作詞:中里綴、そして作曲:川口真の制作クレジットがあるA面曲「卒業通り」は、オシャレ系のメロディと薄口のコーラスボーカルが儚い青春のメモリーを滲ませるという、なかなか洋楽系のポップス歌謡で、弾む様なピアノや意図的であろうバタバタしたドラムス、アコースティックギターやベースの深い味わい等々を巧みに配置した水谷公生のアレンジも流石の冴えまくり♪♪~♪

演奏パートを強く前に出したミックスも恣意的であろうと思えば、だからこそ、せつなさが伝わってくるブービーズの脱力系ユニゾンボーカルが素敵なんですねぇ~なんとも♪♪~♪

極言すれば冒頭に述べたとおり、プレ・ニューミュージック的な面白さに満ちていると思いますが、いかがなものでしょう。

ちなみにブービーズのメンバーは小川ほのか&日影範子とされていますが、もちろん、彼女達の子細なプロフィールやインディビジュアルもジャケ写からは窺う事が叶いませんし、ライブステージやテレビ出演にも接した事はありませんが、この「卒業通り」の歌やサウンドを聴く限り、サイケおやじには大いに気なるデュオグループでして、他にもレコードを探しているという告白をさせていただきます。

ということで、今年もアッという間に2月に入り、所謂「卒業シーズン」も真っ只中ではありますが、現在のコロナ禍にあっては、そ~した別れと旅立ちの儀式も儘ならないというのでは、せつないです……。

そこで、せめても「卒業ソング」を本日は取り上げてみた次第です。

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素直に聴ける石川優子

2021-01-21 19:11:29 | ニューミュージック

Kiss me すうぃ~と c/w セピア色の物語 / 石川優子 (ラジオシティ)

掲載したのは石川優子がブレイクする直前だった昭和55(1980)年晩秋に出したシングル盤で、特に作詞:三浦徳子&作編曲:大村雅朗とクレジットされたA面曲「Kiss me すうぃ~と」のAOR系歌謡ロックな歌いっぷりは痛快でした♪♪~♪

なにしろ彼女には安定した歌唱力と恵まれたルックスがありましたから、後は時代にアクセスした楽曲さえあればっ!?

なぁ~んて、なんとも不遜な事をサイケおやじは思っていたところに出たのが、この「Kiss me すうぃ~と」でして、まず特筆しておきたいのが、歌詞の生臭みと申しましょうか、付き合い始めた男が忘れていった手帳の中身には、知らない女の名前が、びっしりと……!?!

みたいな、如何にもの事情から女心が揺らいでしまうという、ありがちな下世話感に満たされていながら、石川優子は持ち前のフレッシュな歌声で、アップテンポに作編曲されたメロディを節回すんですから、たまりません。

そして、ここで大村雅朗が提供した作編曲の素晴らしさは圧巻と申しましょうか、もちろんサイケおやじの好みにジャストミートしているだけと言われれば、反論も苦しくなるんですが、タイトでヘヴィなリズム隊、執拗に弾けるギターのリフとアドリブソロ、低音重視のストリングスとキーボードの存在感にキャッチーなメロディが負けていないという、その雰囲気はユーミンの様でもあり、松田聖子の諸作にも通底するところは確かにありますが、そこは流石に石川優子!

可愛さ余って憎さ百倍!?

とは申しませんが、いゃ~~、実に歌謡曲の本質を滲ませたニューミュージックに仕上がっていますよ♪♪~♪

そして、その意味でも素敵なのがB面に収録された彼女の自作曲「セピア色の物語」で、歌詞の中身はA面曲「Kiss me すうぃ~と」の後日譚? 

という雰囲気も濃厚ではありますが、それを頭サビのキャッチーなメロディで聞かせる楽曲の良さが、これまた大村雅朗の附したソウル系AORなアレンジで歌われるとなれば、ますます石川優子の魅力にどっぷりと惹き込まれるというわけです♪♪~♪

皆様ご存知のとおり、彼女は次作「シンデレラサマー」のメガヒットによって幅広い人気を集めるのですが、そこに至るまでの楽曲も決して侮れないと思っています。

以前にも書きましたが、石川優子はシンガーソングライターでもあり、キュートなボーカリストでもあり、だからこその中途半端さがマイナス要因と云われる事も確かにありますが、そこに安心感があるのも揺るぎない真実です。

こんな逼塞した現在の世界で、どれほど彼女の歌に有用性があるのかは、それこそ議論の対象にさえならないとは思いますが、聴きたくなった時に素直に聴くという行為が似合うのも、石川優子の魅力じゃ~ないでしょうか。

本日も独断の偏見、失礼致しました <(_ _)>

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