goo blog サービス終了のお知らせ 

OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

人は変わってこそ…

2023-08-07 17:56:10 | ニューミュージック

酔いたい気持 / 渋谷祐子 (キングレコード)

昔の知り合いに久々に会って、ちょいと吃驚するなぁ~んて事は珍しくもない、つまりは歳月は人を変えるってやつなんでしょうが、サイケおやじが本日、偶然にも再会した知人には、ちょいと驚かされました。

なにしろ件の知人は、どちらかと云えばネクラっぽい性格で、しかし、それでいて仕事は冷静沈着、真っ当な結末を常に追求していた内省的な真面目人間だったんですが、それが……、何があったかは知る由も無いとはいえ、何か……、「ふっきれた」感じだったんですねぇ~~~。

う~ん、妙に前向きというか、明るくて、力強い印象に変貌していたのは、これ如何にっ!

そんなこんながサイケおやじを戸惑わせたわけですが、そこで思い出したのが昭和53(1978)年に渋谷祐子が出した本日の掲載盤A面曲「酔いたい気持」です。

これは作詞:三浦徳子&作曲:渋谷祐子、そして編曲:瀬尾一三という制作クレジットが確認出来る、ラテンロック調のニューミュージック歌謡であり、歌詞の世界は所謂男女の別れ、愛想尽かしの女の独白という、なかなか下世話な演歌色も滲んでいるんですが、キャッチーな曲メロとミディアムアップのラテンロックなアレンジ、そして頭サビで力強く歌い回す渋谷祐子のボーカルが三位一体という仕上がりは高得点♪♪~♪

実際、当時の有線では、それなりに流れていた人気曲だったと思うですが、ここでサイケおやじが前述した気分に共通点を見出したのは、歌っている渋谷祐子の変貌ぶりに意表を突かれたからでして、実は彼女はヤマハ系のシンガーソングライターとして昭和49(1974)年に栗秋雅子と組んでいた、ドド=DoDo と名乗るフォークデュオで公式デビューして以降は、イノセントな雰囲気も強い、お淑やかで如何にもの歌謡フォークを聴かせていたんですから、この変わり身の凄さにはっ!?!

というか、これは後で聴いたんですが、渋谷祐子は、この「酔いたい気持」以前に実質的なソロデビューのシングル曲「レディ・マドンナはもう歌わない」という、ネクラなスローバラードを出しており、そこでも前述したフォークデュオのドドから引き継いだ様な自作自演を披露していたんですからねぇ~~ (^^;

まあ……、こ~ゆ~変貌は女の常という捉え方もあるのかもしれませんが、この「酔いたい気持」を含んだ彼女のアルバム「POP LADY Ⅱ」には、さらにオシャレ系のニューミュージックがテンコ盛りであり、発売された昭和54(1979)年当時の流行ド真ん中というサウンドに彩られた歌の世界が楽しめますよ (^^♪

ちなみに、アルバムタイトルからも皆様ご推察のとおり、渋谷祐子名義では、これ以前に「POP LADY」というLPが制作発売されているんですが、そちらにあった「軽い重苦しさ」という、ちょいと二律背反したイメージが、この 2nd アルバムからは感じられないと思っていますので、お楽しみくださいませ。

と、書いてはみたんですが、彼女の音源って、CD化されているんですかねぇ~~ (^^;

完全に無責任な文章で、申し訳ございません <(_ _)>

しかし、人は何かの「きっかけ」で、変わってしまうということを本日は述べさせていただいたというわけです。

最後になりましたが、冒頭で述べた件の知人は4年前に癌を克服したとか (^^)

う~ん、死の淵から蘇った人間は強いという証なんでしょうかねぇ~~♪

そ~ゆ~、変身・変容は素晴らしいと思うばかりです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シン歌謡ソウルの彼女

2023-06-14 19:17:40 | ニューミュージック

■イマジネーション c/w ユア・ラブズ・アウェイ
                 / 沢田久美子
(クリスタルバード / キングレコード)

最初に聴いた瞬間、ブッ飛ばされ、サイケおやじを心底シビレさせながら、不思議なほどブレイクしなかったのが本日の主役たる沢田久美子です。

それは昭和54(1979)年、サイケおやじは某レコード屋の店内で流れていた本日掲載のシングル盤B面収録「ユア・ラブズ・アウェイ」を耳にしてからの印象と記憶であり、とにかくも件の楽曲タイトルを知る前に、タイトで激しいリズムパターンを活かしたアップテンポのソウル歌謡をウネリの効いたボーカルスタイルで、しかも絶妙のダビングコーラスまでも歌っている女性シンガーは誰っ!?!

そして速攻で店主に尋ねて、出してもらったシングル盤を確認すれば、それこそが沢田久美子と名乗る、ちょっぴりイケイケタイプのクールなオネ~チャン (^^)

というか、まあ……、失礼ながらルックスに好き嫌いはあろうかと思いますが、それにしてもソウルフルでハートウォームな歌いっぷりの良さは完全にサイケおやじの好みのツボにジャストミートしておりましたし、演奏パートのキリリッとしたロッキンソウルなグルーヴもニクイばかりでしたから、アッという間に、お買い上げ (^^♪

そして、あらためてレコードやスリーヴを確認してみれば、なんとっ!

この「ユア・ラブズ・アウェイ」はB面収録であり、しかも作詞作曲:沢田久美子&編曲:竹田和夫、そして演奏:クリエイション!!?!

――という、驚愕のクレジットがあったんですから、心は騒ぐばっかりだったんですねぇ~~♪

えっ、沢田久美子って、シンガーソングライターなのかっ!?

また、もちろん、竹田和夫と云えば、GSブーム衰退後に全く商業ベースから外れた日本のロックを牽引したギタリストであり、自ら率いるブルース・クリエイションでブルース&ハードロックを実践演奏し、その英語詞に拘った楽曲や重苦しい(?)サウンドスタイルは決して当時の日本の芸能界には馴染まないものでしたから、数回のメンバーチェンジを経ながらも、ついにアメリカでジョニー・ウインターキッス等々の前座を務めるまでの活躍は日本ロック界の伝説でありましょう。

しかし、日本における成功とされるのはクリエイションとバンド名を変えた昭和50(1975)年頃からでしょうか、あのマウンテンをプロデュースしていたフェリックス・パパラルディや内田裕也との共同作業、そして例のザ・ファンクスの入場テーマ曲として爆発的なプロレスブームを煽ったヒット曲「スピニング・トーホールド」を出して以降と思われますが、これは皆様ご存じのとおり、ハードロックというよりも、当時流行のフュージョンロックであり、だからこそ、ソウルやファンクに接近した演奏を披露するクリエイションの新しい路線が鮮明になっていた頃、ここに沢田久美子とのコラボが実現したのかもしれません。

―― とはいえ、それはサイケおやじの思い込みかもしれず、まず以て沢田久美子のプロフィールを今に至るも全く知り得ていない以上、独断と偏見でしかありません。

しかし、そんなこんなを抜きにしても、ここでのクリエイションの演奏は素晴らしく、レコーディング参加メンバーは竹田和夫(g)、桜井久夫(key)、奥本亮(key)、竹内正彦(b)、樋口晶之(ds)、ペッカー(per)、包国充(sax)、清水保男(back vo) 等々とされている内実については、後に入手した彼女のLP「ラブ ミー オア リーブ ミー」の記載データからの情報でありますが、いゃ~~、流石ですよねぇ~~♪

そして肝心の収録A面曲「イマジネーション」は、これまた作詞作曲:沢田久美子&編曲:竹田和夫の歌心が素晴らしいミディアムテンポのメロウソウルな歌謡バラード♪♪~♪

う~ん、ここでも沢田久美子が持ち前のハスキーボイスを活かした節回しと演奏の相性はバッチリであり、泣き節が滲むテナーサックス、味わい深いピアノ&エレピの伴奏、しぶとくグルーヴするベースや芯の強いビートで演奏をダレさせないドラムスの存在感は、今でも全く色褪せていないと思うばかりです (^^♪

ただし、だからと云って、こ~ゆ~シングル盤が当時の我が国芸能界でヒットし難いのは厳しい現実であり、つまりはニューミュージックでも扱いが苦しいという時代性の問題からでしょうか、そのあたりに沢田久美子が何時しかフェードアウトしてしまった要因があるとしたら、サイケおやじとしても、全くライブギグに接する事が叶わなかった「幻」への憧れは強まるばかりでございます。

ということで、先日発見したんですが、ここにご紹介したシングル盤収録の両面2曲を含むLPが現在、見事にCD化され、普通に発売されていたんですよっ!

気になる皆様は、お楽しみくださいませ (^^)

うむ、日本の再発状況も、満更捨てたもんでもありませんねぇ~~♪

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ささやかな人生だからこそ

2023-05-22 18:03:37 | ニューミュージック

ささやかなこの人生 / 風 (クラウン)

諸々があるにしろ、今や最も世間を騒がせているのは人気歌舞伎役者の市川猿之助の騒動じゃ~ないでしょうか。

サイケおやじが件の悲報を知ったのは、ゴッサムシティから帰朝する直前の現地であり、それは日本時間では5月18日だったんですが、もはやネットでは様々な憶測が入り乱れている状態で、本人や家族の容態安否も全く不明という……。

で、ようやく今日になって、各方面からの情報を自分なりに確認してみれば、猿之助は自殺未遂らしく、しかし両親は死亡というのでは、一家心中を図ったのか、それとも……???

―― 等々のところに事件性も極めて大きく介在しているわけですが、同時に猿之助の身辺に取り沙汰されている個人的性癖や変態性等々は、あまりにも一般マスコミでは報道し辛い部分が多く、それゆえに真相が捩じ曲げられて世間に膾炙されるのでは、何とも息苦しいばかり……。

この世で一番大切な「命」を無為に扱う事は決して許されるものではありませんし、また個人的嗜好や心持を一概に否定・揶揄するなんて事もあってはならないとはいえ、やはり人の世には保守性に基く道徳的概念が根強くあるもんですから、そこからズレた感性の持ち主は白眼視され、だからこそ、人は其々に秘密を持つのが当たり前の人生になるのでしょうか……。

今回の騒動における猿之助の動機なんてものは結局、本人にしか分かり得ないものでありましょう。

さて、そこで思い出してしまったのが、伊勢正三と大久保一久が組んでいた風と名乗るフォークデュオが昭和51(1976)年にヒットさせた本日掲載のシングル盤A面曲「ささやかなこの人生」でした。

説明不要とは思いますが、伊勢正三は昭和40年代後半の歌謡フォークの爆発的ブームの中でも人気が高かった南こうせつとかぐや姫のメンバーとして活躍し、リーダーとは味わいの異なる、ちょいとハイセンスなメロディラインの楽曲を多く作っていた事から、同グループ解散後に結成した風には当初からの安定したファン層に加えて、所謂ニューミュージックから興味を抱いたリスナーの注目もあった様に思っています。

そして前述したとおり、ヒットした「ささやかなこの人生」では、柔らかな視点の人生観を綴った歌詞にアメリカ西海岸ロック風味、平たく言えば初期のイーグルスっぽいメロディを附しての自作自演を披露し、さらには瀬尾一三が十八番の都会的なカントリーロックという、なかなかAORなアレンジもイイ感じの仕上り♪♪~♪

南こうせつは好きではなかったサイケおやじでさえも、伊勢正三には惹きつけられるものがあったという告白は面映ゆいばかりですが、ここでは詳しく記す事が叶わない歌詞の世界は、現在の猿之助にも聴いていただきたく思うほどです。

ちなみにサイケおやじが中古ながら、このシングル盤をゲットしたのは、この「ささやかなこの人生」に聴かれる初期イーグルスっぽいサウンドの妙に惹かれるところが多く、リズムアレンジやバンジョー&ストリングスの用い方、おまけに曲終わりで微かに鳴り続けるバンジョーなんて、もう感涙させられるわけですが、歌詞の世界のセツナチズムと申しましょうか、こ~ゆ~生き方って、ひとつの憧れの様な気分にさせられましたし、久々に聴いた今になっても、それは変わらぬものでした (^^;

ということで、他人の不幸を詮索するのは聊かの気後れはあるにしても、下種の勘繰りばかりとは云えないところが、今回の猿之助騒動なんでしょうか……。

十人十色の性癖なんか、それを認めるか否か、そこまで白黒をはっきりさせるべき問題じゃ~ないと思うんですよ。

だから……、猿之助が自殺を図ったというのは、それなりに追い詰められていたと思えば、おそらくは今後、更なる激しいトンデモ報道が予定されていたという推察も易いでしょう。

う~ん、基本的に変態性癖を持っているサイケおやじにしてみれば、落ちれば地獄に底もある!?

そ~、思いたいばかりです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

やっぱり好きだった石川優子

2022-12-24 17:45:47 | ニューミュージック

涙のロートレック / 石川優子 (ラジオシティ)

所謂「流行り物」に飛び付くのは人の世の習いかもしれませんし、人気稼業ともなれば、それは当然ではありますが、果たして、その結果が全て「良」とならない事も、これまた浮世の常でありましょう。

中でも、サイケおやじが幻滅させれるのが、それをやっている本人に決して似あっていないと思わされた時で、例えば最新ファッションのヘアメイクや服装が浮き上がっている場合等々、悲しくなってしまうのは……。

さて、そこで取り出したのは、石川優子が昭和60(1985)年9月に出した本日掲載のシングル盤A面曲「涙のロートレック」で、如何にもの曲タイトルを使って綴られた作詞は秋元康!?!

―― というだけで、これを聴く前から、サイケおやじは嫌~な予感に満たされてしまったんですが、それに上乗せしたかの様な媚びたアレンジが平野孝幸!?

もう……、具体的には当時流行りまくっていた洋楽の産業ロックが丸出しで、実際、ミディアムアップの曲調のイントロからして、大袈裟なキーボードにエッジの効いたギター、そしてボカスカなリズム隊!?

―― と、やられてしまっては、石川優子が書いた胸キュンの曲メロが犯されている気がするほどで……。

しかし、だからこそ、石川優子の刹那な節回しがナチュラルキュートな声質と相まって、自己矛盾してしまいそうなほどにイイ感じなんですから、困ったもんですよ…… (^^;

いゃ~~、本音で、これは好きになってしまったんですよ…… (^^;

しかし、同時に、こんなの……、何も石川優子が歌う必要があるのかっ!

誰が……、ニューミュージック寄りのアイドルシンガーにでも、提供するのが正解じゃ~ないのかっ!?

―― みたいな、そんな気恥ずかしい気分が確かにあるんですよ、サイケおやじには (^^;

それゆえに、ご推察の皆様もいらっしゃるでしょうが、サイケおやじは、このレコードは自室の壁に鎮座させてしまいました。

だって、このジャケ写ポートレートの石川優子は、完全にサイケおやじの好みのツボですからねぇ~~ (^^♪

告白すれば本日、この駄文を認めるために久々に取り外して、針を落としたんですよ。

そして結論として、やっぱり「涙のロートレック」の石川優子は素敵、例え似合っていなくてもっ!?

ということで、何時もながらの自己矛盾も、本日は居直りモードに埋没という次第で、ご容赦お願い申し上げます <(_ _)>

そうですよ、基本的に石川優子が好きなのでした (^^;

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シティ・ポップも歌謡曲

2022-06-12 19:12:11 | ニューミュージック

行かないで / 来栖ANNA (BOURBON / 徳間音工)

最近、「シティ・ポップ」ってのが流行っているというので、どんなんかなぁ~~?

と思っていたら、何のこたぁ~ねぇ~、我が国で昭和50年代を中心に制作発売されていたニューミュージックやAOR歌謡の事だったのは肩透かしだったんですが、考え見れば、最近の起承転結の不明確な音楽ばかりの世の中においては、フックの効いたメロディラインとシンコペイトしたリズム&ビート、そしてオシャレなコード進行に乗せられた胸キュン&ハートウォームな歌詞の世界等々が廃れるはずもないわけでして、そこには外国語もナチュラルに取り入れた歌詞の語感の良さやオンタイムで売れていた洋楽からの巧みな剽窃等々、つまりは和洋折衷&雑食性が顕著な昭和歌謡曲のハート&ソウルが息づいているわけですよねぇ~~ (^^♪

まあ……、そのあたりは例によって、サイケおやじの独断と偏見ではありますが、だからこそ、ご紹介させていただくのは、今だからこそ聴いていただきたい名曲名唱!

それが昭和56(1981)年に来栖 ANNA が出した本日掲載のシングル盤A面曲「行かないで」であります。

結論から言えば、これは勝目梓のハードボイルド小説「獣たちの熱い眠り」を三浦友和主演で映画化した作品の主題歌でして、村川透監督による本篇は正直、好き嫌いが分かれる仕上がりだと思いますが、この来栖 ANNA が歌った「行かないで」はノー文句の傑作でありましょう。

なにしろ作詞:長沢ヒロ&作曲:速水清司、そして編曲:鳴瀬喜博という、日本のロックにどっぷりの制作スタッフが企図したのは、哀切のラブバラードであり、クールな情感を後押しするストリングスも鮮やかですし、それをミディアムテンポで歌ってくれる来栖 ANNA のジンワリ染入る洋楽系のボーカルが実にイイんですねぇ~~♪

もちろん、楽曲の中には英語のパートが仕込まれている事は言うまでもありません (^^)

ちなみに彼女は確かハワイ出身で、これ以前にも幾つかの芸名でレコードを出しているんですが、中でも昭和47(1972)年に来栖杏奈としてレコーディングした「刺青志願」は凄絶な流離演歌の決定版!

その年の晩秋~年末にラジオの深夜放送で流れる事も多かったんですが、売れるとか云々より前に急に聞かれなくなったのは、放送禁止にでもなったんでしょうか?

ちょいと真相は不明なんですが、レコード現物は中古ながらゲットしてありますので、追々ご紹介させていただきますね (^^)

ということで、「シティ・ポップ」とか言ったって、結局はメロディとか歌詞に共感出来る音楽は何時の世にもウケるという事で、あらためて、それが証明されたのは、個人的にも嬉しいです (^^♪

そして、これを契機として、再び歌謡曲やニューミュージックがビシバシに楽しめるテレビ番組の復活を強く望んでいるのでした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ハイウェイが夢だった頃

2022-01-04 18:15:54 | ニューミュージック

中央フリー・ウェイ / 庄野真代 (日本コロムビア)

昨日は失礼いたしました <(_ _)>

しかし、それにしても高速道路ってのは便利さと危険性の二律背反で成り立っている事を痛感させられた次第ではありますが、諸外国に比べれば、まだまだ日本は安全第一!?!

ドイツなんかは例のアウトバーンにおいて、時速二百キロぐらいでの走行は当たり前ですし、悪天候でも、そんなに速度規制が無かった時代をサイケおやじは体験していますので、尚更です。

しかも、中にはハンドルから手を放して飲食している奴までいるんですから、いやはやなんとも…… (^^;

さて、そこで本日取り上げますのは昭和52(1977)年初夏にヒットした、これが庄野真代にとっては3枚目のシングル盤A面曲「中央フリー・ウェイ」であります。

もちろん、これは皆様ご存じのとおり、ユーミンが荒井由実と名乗っていた時代の昭和51(1976)年に出した傑作アルバム「14場面の月」に収録されていた人気名曲のカバーなんですが、実はご紹介の庄野真代バージョンが売れた事で、オリジナルのユーミンバージョンが一般的に知られる様になった気がしているんですが、いかがなものでしょう。

ちなみに庄野真代は公式デビュー時にはシンガーソングライターとして登場したんですが、結果的にブレイクしたとは言い難く、それゆえに「ユーミン頼み」という、その頃からの業界内切り札(?)に縋ったと言えば、なんだか安易に思われるかもしれませんが、他にも様々に作られた同曲のカバー作の中では、特段に良い仕上がりかと思います。

なにしろ、庄野真代バージョンのアレンジは佐藤準でして、ど~やら売れセン狙いが最初からあったんでしょうか、当時流行のシティミュージック、つまり後年のAORの前兆とも思える口当たりの良さは絶品で、原曲のフワフワした曲調をパーカッションやキーボードで彩ったリズム隊にホーン&ストリングスを絶妙に配した周到さ故に、「可愛い女」を恣意的に聴かせる庄野真代のボーカルもイヤミになっていない感じですし、こ~ゆ~芝居っ気を普通(?)に節回してしまうあたりが、いよいよ「飛んでイスタンブール」からスタートするニューミュージック歌謡路線の大ブレイクに繋がったんだとしたら、これがユーミンのバージョンよりも好きだというサイケおやじの心持を、ご理解いただければ幸いでございます。

ただし、このジャケ写ポートレートの彼女は、なんとも動物的で、なんだかなぁ…… (^^;

でも、これを聴くと、お気楽に遊び惚けていた学生時代を思い出す事も確かでして、もちろんガールフレンドを乗せて、ハイウェイをドライヴするなんていう贅沢は夢のまた夢でありました (^^;

そして、だからこそ、こ~ゆ~憧れを歌ってくれるシンガーこそが、ニューミュージックを根付かせてくれたわけで、今でも漠然とした幸せを感じるのでした♪

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今井優子はアナログですか?

2021-11-18 18:10:40 | ニューミュージック

さよならを言わせて / 今井優子 (Crystal Bird / キングレコード)

その立ち位置は微妙ながら、とことん根強い人気のボーカリストは少なくありませんが、サイケおやじにとっての今井優子は、その「わからなさ」故に気になる存在です。

まあ、やっている事はAORの歌謡曲的展開、つまりはニューミュージックって分類されるんでしょうが、一応本人は曲も書けるし、プロデュースも手掛ける才能があるというわけで、これまでに相当数のレコードやCDが残されているのは、中古市場に出回る彼女のブツの多さにも明らかだと思います。

しかし、サイケおやじにとっては、とにかく本日掲載のシングル盤A面曲「さよならを言わせて」が、取っ掛かりの一番手!?

もちろん、これが世に出たのは平成2(1990)年ですから、サイケおやじは異郷の地で島流しの辛酸を……、という時期だったもんですから、リアルタイムの我が国でのヒット状況、そして今井優子の人気度は知る由もありません。

それでも、平成6(1994)年の御赦免帰国後からサイケおやじが必死になって「失われた時間」を取り戻そうとした中古屋巡りの獲物の中に、この掲載したブツを発見し、針を落とした時の不思議な安堵感は、なかなか感慨深いものがありましたですねぇ~~♪

なんというか……、妙に懐かしい様な、ウキウキさせられる音楽の世界が、そこにあったんですよ (^^♪

実際、繰り返しになりますが、やっていた事は作詞作曲&編曲:角松敏生によるダンサブルなジャパニーズAORであり、アップテンポのサウンド作りにしても、デジタル色が濃厚ですから、そ~したグルーヴに酔わされたことは言い訳不可な状況とはいえ、肝心の今井優子のボーカルが反比例的にパワー不足の節回しで、本来であれば、それこそサイケおやじにとっては苦手のはずが、なかなか夢中にさせられる魔法があるんですよ、この「さよならを言わせて」には (^^ゞ

ちなみに掲載したのは、アナログの7吋盤であり、時代的には既にCDが普通に流通していた頃ですから、案の定、これは「非売品」との記載があったわけでして、だからこそ、いきなりCDで聴いていたとしたら、そこまで夢中になれたかは、自信が全くありません (^^;

正直、ファーストコンタクト以降、彼女の音源を聴いてみようと欲すれば、全てがCDばかりになっており、それを聴いてみても、なんか……、ちがうんですよねぇ……。

でも、それが浮世ってもんかもしれません (^^;

サイケおやじが今井優子に対し「わからなさ」を覚えてしまうのは、ひとつの要因が、そこにあると思うばかりです。

ということで、本日は結果的に「礼賛アナログ盤」の如き内容になってしまいましたが、今井優子が提供している和物AORの歌と楽曲は、ど~にもサイケおやじの好みであり、また、決してCDそのものを否定するものではありません。

ただ……、出会いの衝撃が鮮烈だったもんですから、そのあたりをご理解願えれば、幸いでございます <(_ _)>

そして彼女のライブステージに、一度も接した事が無いのが、心残りなのでした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

小室みつ子の歌声に思う

2021-11-13 17:42:02 | ニューミュージック

■Angel Walk / 小室みつ子 (BLOW UP / 日本コロムビア)

しかし、それにしても、全く収まる気配が見えない「マコムロ」騒動は、いよいよ迫る渡米に関する特別扱いまでもが疑惑と疑念の塊という中で、果たして国民の不快感は一掃されるのでしょうか……。

サイケおやじとしては、国家国民に後足で泥をかける様に逃げていく「マコムロ」には、これからも嫌悪感を抱き続けるであろう、そんな予感に満たされているところに激憤あるのみっ!

そんな心情なんですが、だからこそ、永久に忌み嫌われれて過ごす「マコムロ」に対し、それを擁護している勢力の中心に存在するマスコミのバカ野郎どもにも嫌悪感が増幅している次第です。

なにしろ昨夜、長年の不義理を重ねてきた借金の清算に赴いた小室圭を、ほとんど善行を施したが如く扱っているのですから、たまりませんねぇ……。

さて、そこで本日のご紹介は、結局は大きなブレイクは果たせなかったものの、当時から業界ウケが非常に良く、また現在でも根強いファンが多い小室みつ子であります。

実際、今となっては、同じ「小室」であっても、全く人気とか人徳が大違いなんですから、小室みつ子の本質は、それほど好印象だったという逆説的高評価が成り立ってしまうほど!?

実際、彼女はシンガーソングライターという認知が一般的でしょうが、本人は公式デビュー以前から新進ソングライターとして楽曲の提供に才を発揮していたらしく、また、その流れの中で自作自演で歌っていたというのですから、ついには昭和56(1981)年のレコードデビューは既定路線だつたのかもしれません。

それが掲載のシングル盤でして、ところが曲作りに長けていたはずの彼女に与えられたのは作詞:松本隆&作曲:筒美京平という、当時のヒットメーカーコンビから提供の「Angel Walk」だったんですねぇ~~!?!

結論から述べさせていただければ、まずは小室みつ子の清涼にしてソフトな声質と節回しを存分に知っていただきたいという制作方針だったと思うんですが、確かにアップテンポで弾む様な曲調のメロディラインには、筒美京平が十八番の胸キュンコードが仕込まれており、特にサビ前の演奏のブリッジパートは完全にサイケおやじの大好きポイント (^^♪

また、松本隆が綴った歌詞の世界にしても、失恋男の考え過ぎた弱気節が全開しているもんですから、そんな心情とキャッチーな曲メロの不安定さが小室みつ子の歌心によって巧みに広がっていくあたりの快感は、何時聴いてもイイもんですねぇ~~♪

残念ながらシングルヒットには至らなかったんですが、この頃のニューミュージック系ボーカリストはアルバムで勝負するのが当然という風潮がありましたから、それなりにアルバムは売れていたんじゃ~ないでしょうか。

ということで、歌手ならば「歌声」にも「徳」があると思えば、小室みつ子が業界でのウケが良かった事も納得させられてしまいます。

今となっては、裏方のソングライターとして、時には「西門加里」、つまりカーリー・サイモンのモジリ名義での活動が有名かもしれませんが、彼女の歌声は好きな人には好きとしか言えない魅力があるんですねぇ~~♪

やはり、この世で生かされている限りは、他人に恨まれたり、疎まれたりするよりは、穏やかに、安らかな暮らしが一番でしょう、例え貧乏していたとしても。

冒頭で述べたとおり、なんとか日本を脱出し、どこからか入ってくる大金で贅沢を満喫するとしか国民に思われていない「マコムロ」にも、小室みつ子の歌声が届いて欲しいものです。

以上は、当然、恨まれている事では人後に落ちないサイケおやじの独善的な告白であります。

失礼いたしました <(_ _)>

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

いつかと言わず、直ぐにでも

2021-10-28 17:51:23 | ニューミュージック

いつか何処かで / 中川よしの (BLOW UP / 日本コロムビア)

元皇族という品格も何処へやら、今や……、すっかり変人扱いされている小室眞子に、果たして新たな道は開けるのか?

現状では、自由を求めたはずが、逆に一生涯を怯えて暮らさねばならない、そんな「負の連鎖」に落ち込んだ感があるのは、サイケおやじとしても、煮え切らない気分です。

あくまでも、独断と偏見ではありますが、彼女が浮いてしまった要因のひとつが、自らの生まれ出でたる宿命であるとすれば、ここに至つた以上、積極的に庶民と関わり、世間と馴染んでいく他はないと考えるのですが、いかがなものでしょう。

しかし、実際問題として、なかなか……、それは難しいという事であれば、ひとつの提案として、彼女にはネットで「マコチャンネル」でも開設したらイケるんじゃ~ないでしょうかねぇ~~。

そうですよ、既に彼女は一般人なれど、例えば「今日は初めて町中華」とか、「自宅でカラオケ、やっちゃいましたぁ~~」等々、何をやったって、今の小室眞子なら、再生回数は億単位まで狙える様な気がするんですけどねぇ~~。

おそらくは史上最強の「ゆ~ちゅ~ばぁ~」になれると思いますよっ!

そうすれば自然に世界中の皆と仲良くなれるし、それで炎上しようが、落ちりゃ~地獄に底もあるっ!

てなもんですよ (^^♪

ど~ですかぁ~、皆様、もしも「マコチャンネル」がスタートしたら、見るでしょう~~ (^^♪

どうか、彼女には真剣にご検討願いたく、これを入力しております。

さて、そこで本日のご紹介は、新しい旅立ちに期待と不安を抱きながら、それでも何処かへ辿り着きたいという願いが歌われた、中川よしのが昭和54(1979)年に発売の掲載したシングル盤A面曲「いつか何処かで」です。

歌っている中川よしのは、シンガーソングライターというのが一般的な認識ではありますが、この「いつか何処かで」は作詞:杉山政美&作編曲:淡野保昌というクレジットがあるとおり、彼女のハイトーンボイスを活かすべく練り上げられた提供曲という事になるんでしょうか、実際ここではスローテンポの美メロ曲を芯の強い歌声で節回す彼女のボーカリストとしての魂に惹きつけられますよ (^^♪

結果的に、それほど売れたレコードではありませんでしたが、この頃から盛り上がり始めた「ニューミュージック」という新しい歌謡曲のジャンルにおいては、何時までも古びないスタンダードかもしれません。

ということで、すっかり地に落ちた自己のイメージを再び上昇させるためには、それ相応の根性やエネルギーが必要であり、時には居直りと誹謗中傷されようとも、やり抜くところに活路は開けるはずっ!

不肖サイケおやじは、元々落ちてしまう様な良いイメージそのものはありませんが、時には失地回復に全力を傾注した経験だって、それなりにあるんですよ、周囲がど~思っていたとしてもね (^^;

年寄りの戯言かもしれませんが、小室眞子には、ここらで一発「マコチャンネル」の開設を強く望むものであります。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

秋の石川優子は、これですよ

2021-10-17 18:12:16 | ニューミュージック

涙のソリティア / 石川優子 (ラジオシティ)

すっかり寒くなりましたですねぇ、今日は……。

これも秋の風情かと思えば、こんな日にサイケおやじが聴きたくなるのは、石川優子が昭和57(1982)年初秋に出した掲載のシングル盤A面曲「涙のソリティア」です。

皆様ご存じのとおり、彼女は基本がシンガーソングライターという事で、それなりに時代の流行にアクセスした楽曲も作っていたんですが、それにしても完全に自作の「涙のソリティア」を最初に耳にした時のサイケおやじは、これって、てっきり大瀧詠一から提供されたものと思い込んでしまったですよ (^^;

だって、ミディアムスローな曲調にはハリウッド系オールディズのフィーリングが滲みまくり、彼女の節回しにしても、ほとんどナイアガラ仕様と申しましょうか、ちょい前のアン・ルイスとかシリア・ポールに近い感じさえしたほどで、しかもカラオケパートの演奏はキーボードサウンドを主体にしていながら、ピアノの使い方やリズムの用い方が、大瀧詠一のメガヒットアルバム「A LONG VACATION」を強く想起させるアレンジになっているんですねぇ~~♪

もちろん、サイケおやじは、一発で気に入って、速攻でレコード屋を急襲したわけですが、そこにクレジットされていたのは作詞作曲:石川優子&編曲:鷺巣詩郎!?!

う~ん、これには驚かされましたですよ、実際 (^^;

結局、失礼ながら、これは確信犯なんでしょうか……?

もちろん、当時は前述した大瀧詠一のアルバム「A LONG VACATION」が爆発的に売れていて、それが業界全体をリードするほどの勢いになっていた事は間違いのない現実でしたが……。

しかし、聴くほどに……、この「涙のソリティア」は大瀧詠一が「A LONG VACATION」で推奨していたフィル・スペクター流儀の「音の壁」サウンドに拘っていませんし、むしろユーミンの諸作に近い感じもあるほどで、つまりは石川優子と鷺巣詩郎には、時代の流行を意識しながら、ちゃ~んと自分達の個性と矜持を刻んでいたと思うんですが、いかがなものでしょう。

そして、そんなこんなの屁理屈よりは、素直に石川優子が歌ってくれる「涙のソリティア」に聴き惚れてしまう時間は大切 ♪♪~♪

ということで、本日は石川優子に対し、失礼な事を書いてしまいましたが、サイケおやじとしては彼女が本当に大好きですし、密かにコンプリートなコレクションを目指す気持ちも高まっているんですよ、最近は (^^ゞ

奥の細道とは申しませんが、趣味に生きるのがサイケおやじの境涯!?

―― なぁ~んて、覚悟を求められている次第です <(_ _)>

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする