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旅行やら映画やらの独り言

「カセットテープ・ダイアリーズ」

2020-07-08 22:23:00 | 映画
「ジャーナリスト、サルフラズ・マンズールの回顧録をベースにした青春ドラマ。1987年のイギリスの町で生活しているパキスタン系の高校生が、ブルース・スプリングスティーンの音楽と出会う。スプリングスティーン自身の協力のもと、未発表曲を含めた楽曲が多く使用されている。」

なので、少々観るのをためらう。
だって、ブルース・スプリングスティーンだよ。
ファンの人には、最後の方に聖地巡礼もあって、素直に楽しめるのだろう。
けど、ブルース・スプリングスティーンの私のイメージって、ファッションがダサいしゃがれ声で怒った歌を歌うオジサンのイメージがしかなく。
ごめんなさい。



ブルースの歌は、16歳の主人公の男の子の心情にピッタリの歌詞で。
1987年のサッチャーの時代の閉そく感、不況、パキスタン人含む移民へのあからさまな差別とイジメ。家長絶対のイスラム教の家族。
「子供じゃない!一人の人間だ!」という歌詞をやたら主人公が叫ぶんだが、おばさんの私から見れば、やっぱり16歳は子供だ。
むしろ年齢が近い、パキスタン人の両親の気持ちに寄り添えてしまう私。



主人公の気持ちは、もちろんよく分かる。誰もが通る道だから。
そして、いろいろあって、最後のスピーチで、映画の原題になっている「BLINDED BY THE LIGHT」のブルースの歌詞が活きてくる。
でも、観る人の年代によって、ブルース・スプリングスティーンじゃなくてもいいんだよなあ。



私ですか? 吉田拓郎に脳内変換して映画を観てました。ブルースファンにとっては、拓郎の方がダサいだろうなあ。
観客によっては、尾崎豊とかかもしれないし。とにかく、日本人の歌詞でないとピンと来ないなあ。

ゆっくり成長してる主人公より、ちゃっかり1年以上も彼氏がいて、ギグに参加して着替えて踊りまくってる妹の方がイギリスのパキスタン社会に馴染んでて凄いなあと。



そして、高校の(16歳が新入生でカレッジって言ってたけど)先生たちがまた偉い! 生徒の才能を見込んで伸ばすために陰で滅茶滅茶努力してる。校長先生も生徒の才能を摘むことを全くしない! 主人公は、本当にこの高校に行ったからこそ、アメリカのセミナーにも行ってブルースの聖地巡礼もできて、街を出て、大学にも進むことができたんだ。
無駄なシーンもなく編集もいいし、ラストもすっきりしてハッピーな気持ちになれるし、いい映画だと思うけどやっぱり「シング・ストリート 未来へのうた」の方が私は好きだなあ。




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