PG12だ。どこかだ? 基本は「小さな恋のメロディ」だ。小学生高学年なら見ても理解できるだろうに・・・。
初ジョン・カーニー監督作品だ。1985年のアイルランド・ダブリンが舞台だ。
主人公は14歳の設定らしいが、16歳だと思ってみた方がしっくりくる。学校の仲間とバンドを作って、成長してダブリンから飛び出していく。
1980年代のロックがガンガン流れるし、そのころのPVがネタになってるから、おばさんは楽しいぞい!
ファッションや髪型や化粧も、分かる分かる!あの頃はそうだった!
ただ、時系列的には変だし(転校してわずか数日で楽器のできるメンバーがそろったり、ドンドン演奏も唄も上手になっていったり。)、現実的にはダブリンに残ったバンドメンバーのその後も気がかりだ。特に何でも「いいよ。やろう!」と賛同してくれる、B&Bの島田洋八のような、しかし音楽的才能にあふれるエイモン君の今後が特に心配だ。
まあ、ファンタジーだと思えばいい。あの小舟で無事に2人はイギリスに上陸して、ロンドンまで行けたかどうかなんて「小さな恋のメロディ」でトロッコに乗った2人がどこに行ったか論じる位無意味な事さ。デュラン・デュランから始まって、U2になっていったコナーだから、きっと大丈夫。
当時のデュラン・デュラン、本当にカッコ良かった! だから、2003年の再結成の日本公演、行ったさあ。NHKまで特番やってさあ。懐かしい曲ガンガンやって、うれしかった。そりゃ会場満員になってなかったけど。そしたら、翌年「ロジャー・テイラーが足の小指を「骨折」した為、予定されていた日本ツアーをすべてキャンセル。しかし、日本ツアー予定日当日にロジャー・テイラーが元気にドラムを叩く姿が海外で放送された為、各方面で物議を醸す。」事件だ。これで、私の中では終わってしまったのだ。
ラフィーナへの想いばっかりこの映画の紹介ではクローズアップされているけど、14歳の(雰囲気16歳)少年には、家族問題がもっと重くのしかかってる。両親が別居(実質離婚)に向けてののしりあう声が響く中、兄弟3人で、ホール&オーツのマンイターをガンガンかけて踊るシーンは泣きそうになった。プロムパーティーみたいので、「バック・トゥー・ザ・フィーチャー」のシーンみたいな幻想の演奏シーンで、一度離れたラフィーナが戻ってくるのと共に、両親が楽しそうに踊っている姿を妄想するのにも泣きそう・・・。
お兄ちゃんが、お兄ちゃんの苦悩をコナーにぶつけるシーンも、お姉ちゃんである私にはとっても分かる。お兄ちゃん、いい味出してたもん。
私が中学や高校の時、バンド組むとモテタから、やたらみんなバンド組んでたけど、オリジナル曲演ってた奴らはプロになったもんな。コナー君とエイモン君の曲作りを割とじっくり見せていたんで、人気バンドもあんな風に曲作ってんだろうなあ、と思いながら見てた。
そして、今、あの頃の学生バンドがオヤジバンドとして、復活してる。もちろん、主張する事はないから、コピーバンドだけどね。
エンドロールで、シングストリート高校が実在したらしいみたいな事が書いてあったように思えてもっと知りたくなって、10年以上買ってなかったパンフレットを購入。900円もした。びっくり。実在してた。そして、流れた全曲の解説もあった。