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旅行やら映画やらの独り言

「女王陛下のお気に入り」

2019-02-21 22:41:59 | 映画
「アクアマン」より遥かに面白かったんだが、私は。



昔の大映テレビのTVドラマみたな感じ。18禁の、さっぱりしてきっぱりとしたエロありで。



もう、3人の絡み方が面白くて。レイチェル・ワイズは冷たい品と知性、エマ・ストーンは可愛らしさと分かり易い野望。アン女王に扮するオリヴィア・コールマンはプレッシャーに負けそうもない体で演じる孤独な権力者。
もう、この3人が男なんて何!とばかりに、暴れ回る。これが1国の、いやいやヨーローッパの運命を決めちゃうんだよ。
もう、クスクス笑いっぱなしです。悪趣味と言われるかもしれないけど。
そうですかあ、「舌を使うから」ですかあ。ハハッ!



新婚初夜の今後の計画を練るアビゲイル(エマ・ストーン)の表情と、それとは切り離されたの右手の動きなんて面白くて。馬に引きずられるサラ(レイチェル・ワイズ)を助けたのは売春宿の女将だったり。サラの旦那への連絡方法が「ハイドパークでアヒルを散歩させてる男を探して」だよ。
戦争と貴族の退廃とが混沌としてて、なんて時代なんだ! 戦争の相手はあのルイ14世です。





善人が一人も出てこないで、皆見事な程みんな、腹黒くて面白い。冒頭アビゲイルに馬車でやらかす男やら、お風呂に案内すると思わせていきなりサラに合わせる女中頭や、思い切り意地悪する先輩女中。もう、最初から悪人ばっかり!
サラを味方につけたいハーリーも、サラをいきなり蹴飛ばしたり、なかなかの子悪党振り。



宮殿の部屋のタペストリーば見事で。ああっ、こんな風に実際は使っていたんだなあ。
衣装も、女王は白いクジャクの羽のような模様、そのほかの女性はカラスの濡れ羽色に近い光沢のある紺とオフホワイトの2色でまとめて、見ごたえあり。
なんだかんだと、この時代から「議会」政治をしてるイングランド。カツラで与党・野党を分かり易く色分け。本当かな?



ラスト、アン王女に全てを気づかれて、今後はただの、本当の寝室付き女中として扱われるだろうアビゲイル。
イングランドを追われたサラ夫婦。
でも、実際の歴史ではその後、サラ夫妻は見事に復活。サラはなんと84歳まで生きる。おまけにサラ夫婦の苗字はチャーチルで、子孫にはスペンサー伯爵もいる。

いやあ、やっぱり面白いイギリスの王族たち。
コメント
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