こんにちは! ただち恵子です

政治と社会、日々の暮らしの小さな喜び。思いつくままに綴ります。

「いのちの格差を是正する」

2014-05-31 21:50:00 | 読書
2013年12月、全日本民医連は、本書のサブタイトルでもある「人権としての医療・介護保障めざす提言」を発表した。

その提言の根拠となった、医療、介護の実態調査の資料が大半を占めている。


読み進むほどに、「人格権」を高らかにうたい原発の再稼動にノーをつきつけた福井地裁の判決文が浮かぶ。

「個人の生命、身体、精神及び生活に関する利益は、各人の人格に本質的なものであって、その総体が人格権である。人格権は憲法上の権利であり、わが国の法制下ではこれを超える価値を他に見出すことはできない。」

「生命を守り生活を維持するという人格権の根幹部分に対する具体的侵害のおそれがあるときは、人格権そのものに基づいて侵害行為の差し止めを請求できる。」



社会保障の一環であるはずの公的社会保険制度そのものが、制度の度重なる改悪によって「格差と貧困」を生み出す元凶となっている。

「生命を守り生活を維持するという人格権の根幹部分」に向かって牙をむき出しにして、おそいかかろうとしていると言えるのではないか。


「お金がなければ医療も介護も受けられない」「介護保険が最低限度の生活の維持を保障していない。」・・・本書で紹介されたような具体的事例は身近なところにある。

その言葉を聞き取り、伝え、あきらめずに社会保障の魂を取り戻していきたいと思う。

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