こんにちは! ただち恵子です

政治と社会、日々の暮らしの小さな喜び。思いつくままに綴ります。

中学校給食が今すぐには実現できない理由

2016-12-14 22:54:16 | つぶやき
「中学校給食」は、その年頃の子どもを持つお母さんから寄せられる切実な願いのひとつです。

20年以上前、「中学校給食を公約にしたら、あなたを応援するのに」と言われたことがあります。


橋下前知事が、「大阪の中学校給食」の実施率が低いことから、「新たに実施する自治体に施設整備費の2分の1補助」という制度を5年限りという限定付きで実施。

近隣の市町村でも、中学校給食の実施が広がりました。

「未実施は、泉大津と東大阪だけ」ということになっていますが、「実施」を始めた市町村でも、「給食とは名ばかり」のところも少なくありません。

「選択制(希望者が購入)の業者弁当」で、生徒たちに人気がなく、利用率がとても低い自治体もあります。


泉大津市も、「5年限りの補助制度」に乗ろうと検討した時期がありましたが、3校中2校が府下有数のマンモス校で、教育環境を損なわずに実施することが物理的に無理という結論になりました。


今、「中学校給食」を公約に掲げている前市議も、その事情はご存知のはず。ですから、数年前に「中学校給食」をテーマに議会で質問した時も「早期実施」を求めたわけでも、具体案を提案したわけでもありません。

市が「当面の実施を見送り」したときの前市議の決算委員会での発言は以下の通りです。

中学校給食の話もありました。今回は見送りということになったんですけれども、いつも思うんです。すごく保護者の方々が共働きで忙しい、そんな中で栄養のある温かいものを成長期の学生に食べていただく、それはすごく大事なことだと思うんですけれども、果たして、それは大事だけれども卒業したときに何が残るかとなったときに、生きる力はついているのかというのは、また、私は、別だと思っております。やはり、先ほども議論にありました自立が究極の目的だというのであれば、やはり自分で調理をするというのは大きな力だと思います。

「泉大津の保育をみんなでよくする会」が、両候補への「公開質問状」の中で「中学校給食」についても質問しています。

それに対する伊藤市長の「回答」を以下に転載しておきます。


現在、誠風中学校、東陽中学校は府下有数のマンモス校で、プレハブ校舎の対応をしている状況です。自校給食の調理場の施設やセンター方式の給食についても、配膳室・保冷室等の施設設備が必要となるため、場所の確保が非常に困難です。今、目の前にいる子どもたちの学習・スポーツ環境を守ることが急務であり、以下はそのことを優先し推進することをお約束します。また、小学校・中学校のエアコン設置など、他市に先駆けて行ってきたところですが、自校調理方式の給食を実施することをお約束します。


ここには書かれていませんが「実施が無理」という判断のもと、希望者が購入するスクールランチに市が補助することで、給食並みの値段にしています。アンケートなどで利用者の声を聴き、内容も改善してきました。


ちなみに前市議の「回答」も紹介しておきます。

成長期の生徒の食育の観点や働く女性応援宣言の一環として、実施にむけて取り組む。

病院問題同様、議会での発言と「選挙公約」との間には、大きな隔たりがあります。


今日の東助松長寿園での伊藤市長の個人演説会で市長は「生徒数も減少期に入っている。ここ数年の間には検討できる」として「中学校給食の実施」を約束しました。

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