こんにちは! ただち恵子です

政治と社会、日々の暮らしの小さな喜び。思いつくままに綴ります。

「地域医療再生と自治体病院」

2011-10-14 19:29:27 | 読書


第1章の冒頭、民主党が政権交代を果たした「2009年マニフェスト」を掲載している。

「医療崩壊を食い止め、国民に質の高い医療サービスを提供する。」
具体的政策として「OECD平均の人口当たり医師数を目指し、医師用整数を1.5倍にする」「救急・産科・小児・外科等の医療提供体制を再建するため、地域医療計画を抜本的に見直し、支援を行う。」等々・・・。

全国に先駆けて独立行政法人化した大阪府立病院機構の「驚異的な収支改善」の影で「効率化のしわよせ」がどんな形であられているのか。具体的な報告もある。


決算議会で「市立病院への一般会計からの繰り出しの大きさ」が大問題となった。自治体病院の経営悪化は、本市だけではない。国の「医療費抑制政策」のもとで作られたものであることは明らかだ。
それを、国の政策の抜本的転換を求める(それは、政権与党である民主党の「公約」でもある。)ことと切り離して論じ、ただただ病院の自助努力に活路を求め、その「努力」の結果が思わしくなければ自治体病院として存続することを「財政的に無理」と結論づける。・・・それは、「地域の医療を支える」保障を崩壊させることにつながるのだという危機感がつのる。

泉大津市立病院の「経営形態のありかた」が議論になっている。
大きな視野で、しかも市民的な議論にしていかなければならないと思う。

著者:金川佳弘(五所川市立に市北中央病院勤務・自治労連自治体病院闘争委員)
   藤田和恵(フリーライター)
   山本裕(京都府立医科大学勤務)
発行:自治体問題研究所
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