♪ラジオ放送・文字版「世の光」

   1952年以来、キリスト教会が協力して全国民放ラジオで放送して72年、
PBA『世の光』を文字で 

■土づくり / 山本陽一郎

2023年01月25日 | Weblog

2022/7/27放送

 「世の光」の時間です。いかがお過ごしですか? 山本陽一郎です。
時々、地元の方が、自分の畑で収穫した野菜を持ってきてくださいます。採れ立ての野菜で食べる料理って本当においしいですよね。また、秋には教会の皆さんと一緒に、近くの畑へ芋掘りに行かせてもらうのも毎年の行事になりました。

 野菜がよく育つために欠かせない大事なことは土づくりです。水はけがよく、保水性もあり、通気性がよい土を作っておくこと。そのためには土をしっかりと耕す必要があります。私たちの人生においても、この土づくりに当たるときというのがあるように思えてなりません。

 旧約聖書に登場するヤコブは、いろいろなことを経験した人です。視力の衰えた父イサクを騙して兄になりすまし、本来なら兄が受ける神様の特別な祝福を横取りしました。怒った兄からいのちを狙われたヤコブは、伯父のラバンのもとへ身を寄せ、一生懸命に働きます。

 ところが、この伯父、一癖も二癖もある人物でした。ヤコブはラバンの下の娘ラケルを愛していました。ラバンはそれを利用し、娘との結婚の条件として、7年間ヤコブを働かせます。約束を果たした7年後、ラバンはなんとラケルではなく、長女のレアをヤコブのもとへ送るのです。朝起きてヤコブが隣を見ると、ラケルではなくレアだった!

 「あなたは私に何ということをしたのですか。私はラケルのために、あなたに仕えたのではありませんか。なぜ、私をだましたのですか?」 創世記29章25節に書かれているヤコブの訴えは悲痛です。ラバンは何食わぬ顔で、今度はラケルと結婚する条件として、さらにあと7年間働くようにヤコブに言うのでした。

 騙されたのです。かつて人を利用し騙したヤコブが、人から利用され騙される痛みを知ったわけです。


 私たちも、人との関係を通して自分の姿を振り返らされ、時には自分の罪を示される経験へと導かれることがあります。それは、神様による土づくりの大切な過程です。神様は私たちを愛し、取り扱ってくださるお方。手間暇かけ、さまざまな人や出来事を通して私たちを入念に耕して、豊かな実りをもたらしてくださることを忘れずに歩みたいものです。

 

    ( PBA制作「世の光」 2022.7.27放送でのお話しより )


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さて、この番組を制作しているPBAの「世の光」の係りでは分りやすい聖書通信講座を用意していて、初めての方には無料の入門コースがお勧めとの事。詳しくはPBAに案内書を申し込みましょう。日曜日に教会を覗いてみるというのもいいんじゃないかなあ。日曜日は大抵、朝10時か、10時半頃からお昼頃まで集まっていて誰が行ってもオーケー。でも、新型コロナ禍で集まるのを制限したりオンラインの集まりに切り替えたりしているかもしれません。PBAに聞くと近くの教会を紹介してくれるので、気軽に問い合わせるといいでしょう。問い合わせ先は、mail@pba-net.comです。
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 このサイトは URL名として   http://yonohikari.biblica.info  が使えます。携帯からもこのURLでどうぞ。

 


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