湘南発、六畳一間の自転車生活

自転車とともにある小さな日常

二日酔いで晩秋の日光・志津林道へ

2010年11月06日 | MTB


 自分でも少し意外な気がするのだけれども、まだ訪れたことのなかった日光・志津林道をMTBで走って来た。

 前の晩に日ノ出町で飲み会があり、目覚ましで朝4時に起きたときはひどい二日酔いだった。21時頃には席を立ち、22時頃には帰宅できればなんて思っていたのに、結局23時過ぎまで店にいて帰宅したのは日付がかわってからだった。頭の痛みと残るアルコールと寝不足の気持ち悪さがきつかったけれども、ここを逃すと紅葉の時期に日光方面へ出かけるチャンスはもうないので、実際走るかどうかは現地に着いてから決めようと、なんとか始発電車に乗りこんだ。

 家を出るまえに軽く何か食べ、電車のなかでコンビニおにぎりをいくつか食べて走り出すというのが輪行時のいつものパターンだったのだけれども、この日は食欲がまったくなく、義務的にお茶を少しずつ体に補給するくらいしかできなかった。新橋までの横須賀線、浅草までの都営浅草線、そこからの東武。幸いすべて座れたけれども、睡眠不足よりも気持ち悪さが勝り、電車のなかでの睡眠もわずかだった。それでもわずかなうとうとが効いたのか、日光に着いたときはとりあえず走れる状態にはなっていた。今日は70km弱のコースなのでこれならなんとかなるだろう。良かった。

 日光駅から林道のピークまではほぼ上り。中禅寺湖畔、戦場ヶ原が少しフラットなだけだ。紅葉の時期はひどい渋滞になるらしいいろは坂は、まだ時間が早いからか、それとも紅葉のピークは過ぎたからか土曜日にしては車の通りはそんなに多くない。と最初は思った。しかし明智平あたりからは車の数が目立つようになった。そこからは、周囲の景色はなかなかなのだけれども、「観光地を走っているんだなぁ」的ななんとなくすっきりとしない気持ちでペダルをまわした。まぁ観光地が別に悪いというわけではないんですけどね。 







 中禅寺湖に到着してからは、車の喧騒から逃れて菖蒲ヶ浜まで湖畔の遊歩道を走った。たくさんの観光客がいるはずなのに、遊歩道を歩いている人はほとんどいなかった。遊歩道から眺める中禅寺湖は舗装路から見るより、静かな雰囲気だった。





 中禅寺湖からは戦場ヶ原までまた上り。竜頭の滝をへて、中禅寺湖に流れ込む湯川。



 戦場ヶ原に出ると、山頂に少しだけ雪をかぶった日光白根の姿が目に入った。日光白根も今日その周囲を走ることになる男体山もまだ登ったことのない山。いつか登ってみたいなぁ。日光白根はできたら冬に登ってみたい山なのだけれども、山頂直下の急斜面がなんちゃって登山愛好家である僕には条件によってはちょっと危険な気がする。そう考えると、夏から秋にかけての時期に自転車をアプローチに使って、日光白根と男体山を2日かけて登るというプランも悪くないかもしれない。などといったことを、走りながら考えたりした。



 そして戦場ヶ原を望む三本松ドライブイン近くのベンチに座って、ようやく今日はじめての食事。空腹はなんとなく感じている。でも食欲は皆無ということで、ここまでずっと水分以外のものは口にしてこなかったのだ。



 三本松ドライブインからは少しだけシングルトラックを走った。上の写真の右下の看板と自転車は、加工してははめ込んだもの。普段はほとんど気にならない、「クマ出没注意」の看板が今年はやはりちょっと気になる。両側が熊笹に覆われているせいもあり、走り出した直後はガサガサというちょっとした物音でヒヤッと感じたりした。



 短いシングルトラックのあとは、カラマツの林のなかを走る林道へ。この林道は裏男体林道というのだけれども、この裏男体林道と志津林道、それから野洲原林道をまとめて志津林道と呼んでしまうことがサイクリストのあいだでは多いようだ。



 左側に開けた見事なカラマツの森。奥に見えるのは何の山なのだろう?太郎山とかかなぁ。すみません、このあたりは名前すら知らない山ばかりなのです。



 こちらは男体山。残念ながら紅葉のピークは過ぎているけども、こういう雰囲気も嫌いではない。



 林道に入ってからは傾斜もきつくなり、ゆっくりでもそこそこ心拍数が高くなったけれども、売り切れたりすることはなく、林道のピークであり、男体山への登山口にもなっている標高1786mの志津乗越に無事到着することができた。



 さて、ここからはお待ちかねのダートの下り。素晴らしい雰囲気に気持ちが昂揚する!!



 もっとも景色や雰囲気が良いので、止まってばかりでなかなか前に進まないのだけど・・・



 さらに標高1550m以下になるまでは路面が結構荒れているところも少なくなく、そういうところはかなり慎重に下った。



 しかしここらからはかなりの快走モード。



 単独行だし、人気のあまりない林道なので、もちろん安全には気をつけたけれども、ギャップを利用してときどき軽くジャンプをしたりと遊びながら楽しんで下ることができた。
 人気があまりなかったのは週末だったから。平日は森林作業のための車が入ってくると思われるので注意。



 王滝に出るまでは、ジープロードの下りの楽しみを僕はそんなに知らなかった気がする。でも慣れてくると、もちろん荒れ具合や乾き具合にもよるけれども、快感になる。病みつきになる。トレイル。ジープロード。MTBの楽しみも少しずつ広がっている。







 最後は舗装された林道を下り、国道に出て日光駅に戻った。

 そして予定よりも早い時間に戻って来れたこともあって、駅から2~3km離れた日光温泉まで行って汗を流してから帰りの電車に乗った。行きは東武で来たけれども、帰りはJRに乗った。だって、宇都宮で1回乗り換えるだけで鎌倉まで帰って来れるのだから。素晴らしき湘南新宿ライン、である。



 本日の走行距離、思ったよりも少ない65km。景色も素晴らしいし、ダウンヒルもとても楽しめるまた走りに行きたくなるコースだった。朝はきつかったけれども、頑張って出かけて良かった。