
貴船は京都の奥座敷と称せられ、春は新緑、夏は川床、秋には紅葉と観光客が絶えないところです。
貴船神社はその昔、反正天皇の頃、神武天皇の母である玉依姫が黄船に乗って、加茂川、貴船川を遡り、祠を設けたのがその興りと云われ、鴨川の水源地にあたり、古来より水の神さまとして崇敬を集めています。
また、貴船と云う地名も、この黄船と関係しているようですが、一方古くは気生根、気生嶺と書いて「きぶね」と読んでいた時代もあると云い、気が生ずる所、気の生ずる根元と云う意味があるらしい。
日照りや長雨が続くと、馬を奉納し、降雨、晴天を祈願し、生きた馬に代えて「板立馬」を奉納したらしくこれが今に伝わる絵馬の原型だと云われています。
現在では縁結びの神様として参拝する人の姿が絶えません。
長い急な石段を登りはじめると、門の脇から幾本にも株立したカツラの巨木が聳えているのが見える。
この桂は、樹齢400年、幹周り4.6メートル、高さ30メートル、根元からいくつもの枝が天に向かって伸び、上の方で八方に広がっていて、これは御神気が龍の如く大地から勢いよく立ち昇っている姿に似て、貴船神社の御神徳を象徴して居るといわれて、御神木と崇められている。
しかし古い歴史の神社にしてはこの神木は、ちょっと頼りなさげであるけれど。
奥宮にもカツラの巨木があると書いてあるが、現地にはそれらしきカツラの巨木は見当たらなく、枯損してしまったのか別の場所だったのか??。
小さな幹のカツラが一本あっただけ。
撮影2007.3.31