奈良県の東端、三重県境に接して宇陀郡曽爾村が有る。
曽爾村は室生火山帯に属し、その山容の異様さや、曽爾高原の大ススキ原などがよくガイドブックなどに取り上げられ、関西のハイキングスポットとして有名なところです。
今はバイパスが開通していて、この地域は一目散に駆け抜けてしまうのだろうが、旧道を走ると曽爾小学校を越えて、曽爾村役場の少し手前を、左山手に進むと小長尾という集落がある。
2本の巨欅は神域の玉垣の中に有る
この集落の入り口辺りに、こんもりとした杜があって、産土神の天神社が鎮座している。
左側の欅の巨樹
この、境内は小さいながらも巨木が多いのには驚く。
道路を覆うように神殿を囲う塀の内よりその巨大な幹を突き出している。
突き出した幹ははるか上空で枝分かれして、まだ若葉の出ていない枝を、神社の杜を突き破って大空に広げている。
右側の巨欅・椿の枝が邪魔をして幹がよく見えない。
もう、1本巨大な欅の幹が神殿に向かって右奥にも見えるが神域の奥まったところにあって根元も幹周りもよく確認できないが、根元に大きな洞が在って小石仏が二体立っているのが見える
帰って、環境庁の巨樹データーを調べて見ると、曽爾村には幹周り8m以上の欅が3本存在していることに成っていた、それぞれ樹高は40~50mとあり、樹齢にあっては空欄になっていて不明である。
特別な名前も無く、又何の掲示板も無く人知れず、産土神の神木として崇められてきたであろう欅の巨木です。
撮影2006.4.30
この天神社はもともと巨木信仰から祀られたお社で、天神さんはあとから付け加えられたものじゃないかという気がします。
大きすぎて写真が撮れなくて心残りでした。
>巨木信仰から祀られたお社で・・・
そのような事例はあちこちに良く有りますよね、これもたぶんにそうかもですね。
確かにあの樹は画像にするのが難しい巨木ですね。