巨樹、巨木巡礼

僕が訪ねた大きな樹を紹介していきます。

 井手町上井手 地蔵院の枝垂れ桜

2011-04-15 | 京都府

此処は地元、我が家から車で五分ほど・・・・この地域では一早く咲く「地蔵院の桜」として昔から名高い。

井手町の高台、万葉集にも詠まれる山城の枕言葉の「つぎねふ」はこの辺りを通っていた山城古道にちなんだものだと言う。

付近には往古橘諸兄の旧居も存在したと云われ、木津川東岸域の台地に開け、古い歴史を秘めた処です。

桜の咲き出す時期になるとそれらしき話が何処からと無く聞こえてきて、バッチリ開花と共に昼休みにでも走っていきます。

国道24号線を京都方面から南下して来ると木津川と並行して走る事になる辺りから井手町に入る。

木津川堤防を走る国道24号線から左手山裾台地に建ち並ぶ屋並みが上井手台地。

国道24号線から木津川に注ぐ玉川沿いに上井手台地に駆け上がると家並みを見下ろすような地蔵院の桜がみえる。

地蔵院(地蔵禅院)は往古は華厳宗に属し、白鳳年間に創建された古刹で、本尊の地蔵菩薩は橘諸兄(たちばなのもろえ)の念持仏であったと伝えられています。

境内は郷社「玉津岡神社」参道脇の高台にあって付近の景観もすばらしい。

集落内を縫って参道を登りだすと右手に不思議な自然石を積み重ねたような石塔が有って「小町塚」と呼ばれており、平安女流歌人としてまた絶世の美女として名高い「小野小町」の墓だと言われているようです。

桜の老木は上井手台地を見下ろし、木津川の向こうに生駒山を遠望する最高のビューポイントに有って古びた鐘楼脇の石垣から枝垂れた花をそよがせている

境内石垣下から仰ぎ見るしだれ桜も絶景で、このポイントには寺側の計らいなのか近年毎年のように菜の花が咲き乱れ、この写真は何処でも見られるようになった。

この桜は京都円山公園の初代枝垂れ桜と母樹を同じくする古木で、享保12年(1727年)に植栽、樹齢約300年 幹周2.4m、樹高10mと成っている。

この歴史深い山城の地に有って一早く開花する桜の老大木は近郊農家にとっても春の田の準備の目安にもなっているとか??

境内下にも同じく二本の枝垂れ桜が有って見事に競演していて、訪れるの人の心を魅了しているようです。

いつもはがらがらの境内がこの時期だけは人があふれかえって大騒ぎ、近年益々人出が多くなったように感じます。

因みに駐車場も拝観料も無料なので、せめてお賽銭は奮発してあげて欲しい。

撮影2007.3.24/2008.3.30/2011.4.1・・・他



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