絵にはなるがオドロオドロしい様な雰囲気と静寂さに包まれた異空間に居るような錯覚にとらわれるところです。
一種独特の怪しい雰囲気さえ漂う森での長居はカンベンといった感じさえします。
伊勢方面からの帰り道、R42号線からR368の山越えコースで、旧飯南町経由、またまたひどい山越えで旧三杉町へと入って、更に県道15号線でJR名松線と平行して比津駅脇の県道666号線へと入る。
比津駅から県道の上り坂を登りきって道路が大きく左にカーブ、その左手山裾に集落の公民館らしき建物がみえる。
その建物こそが東平寺で集落の公民館と一体になっているようです。
まあ、そういうのは辺鄙な集落では良く見かけることで何の不思議も無いのですが、当然のことのようにここも無住です。
この建物の奥が墓地になっていて、鬱蒼とした昼なを暗い巨椎と竹林の中、石塔墓とともに現在でも埋め墓がそのまま存在していて不気味さを際立たせている。
多分ここでは現在でも土葬が生きているような気がしますが、どうなんだか??。
墓地入り口の崖上から境内に覆いかぶさるようにツブラジイの巨木が立並んで居るが、どの樹も古色然とした風格と言うより、累々とした根周りと古椎独特のうねるような主幹がいやがうえにも不気味さを倍加させる。
大きな二本の樹の間には白木丸太の鳥居があって、それが墓地のためのものなのか??、はたまたこの巨椎のためのものなのか??、シイの根元には役の行者らしい石像があったけど??
とにかく日ごろ見慣れない異空間のツブラジイの樹叢です。
とにかく、いくら巨樹好きの僕でもちょっと長居は禁物と言う気になってしまう程の異様な空気の流れる空間でした。
環境庁のデーターでは、幹周約5mクラスのツブラジイが4本記録されているが、実際にはもっと多かったように思います。
撮影2008.4.5