YS Journal アメリカからの雑感

政治、経済、手当たり次第、そしてゴルフ

2012年アメリカ大統領選挙(5): 第三回目、最後の大統領討論会:外交問題

2012-10-22 21:02:07 | アメリカ政治
討論会の最後に双方が締めのコメントを出すのであるが、圧倒的にロムニーが良かった。英語表現の Presidential (大統領としての風格が漂う)がピッタリという感じであった。

討論会自体は、出だしにロムニーが硬かったが、中盤で挽回した。後半は互角だったので、結論としては今回も引き分けという感じであった。内容的には今回も目新しいものはなかった。まず冒頭に司会者がリビア問題の件を持ち出したが、ロムニーは意識的か無意識的か、大統領を糾弾する事は無かった。

オバマは今回もやはり現職大統領としては攻撃的過ぎたと思う。ロムニーの方は大統領の外交方針を基本的に肯定し、圧倒的に情報の多いオバマとの差を出させない戦法であった。但し、今回の大統領討論会の特徴となった感があるが、細かい差異や外交問題と関係無い個人攻撃や過去の言質についてのオバマのいつもの品の無い口撃については、激しいやり取りとなった。

外交問題を討論会でやるのは無理だろう。これまでの大統領討論会に比べて直接にやり取りをする事が多かったが、今後は、重要なトピックについて10分、15分のプレゼンをお互いにした上で討論さすような形式の改善が必要であろう。

結局オバマは、第一回目討論会のボロ負けを第二回、第三回で挽回出来ないまま直接対決を終えてしまった。

ロムニーは追い上げの勢いを保ったまま二週間の最後のストレッチに入る。


追記:ロムニーが、アフガン問題をパキスタンが持っている核兵器の保全と関連して考えている事は重要なポイントだったと思う。(オバマは一言もコメントも反論もしなかった)核兵器がテロリストの手に渡る事が、アメリカだけでなく世界の平和にとって一番の脅威なのだ。イランの核開発に対する経済制裁もそういう流れで考えるべきであろう。

オバマもロムニーもイランに対する経済制裁を強く支持しているが、日本は石油輸入で特例を認めて貰っていた。現在はどうなっているのだろう。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿