YS Journal アメリカからの雑感

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オバマのChangeはあるのか?

2009-12-13 12:21:41 | アメリカ政治
ノーベル平和賞のスピーチを巡っては、百家争鳴の感がありますが、私も一つ付け加えておきます。

このスピーチは、先日発表したアフガン増兵の決断演説の間の抜けたあとがきの様なものです。一字一句を云々するのはナンセンスです。

結局ノーベル平和賞は、アメリカの大統領としてのオバマにたいした影響を与える事が出来ず、権威の失墜を決定的にしたと思います。(4万人の増兵要請が3万人になったくらいでしょうか)余分ですが、これからしばらくノーベル平和賞は政治色の薄い人権活動等に携わる人々の受賞が続くと思います。

オバマ大統領はこれまで、就任してからずっと自分のテリトリー(考え方)を超えた発言や決定は無かったのですが、、アフガン増兵の決断は、彼にとって初めてのアメリカ大統領としての仕事だったと思います。つまり,これまでの経緯を踏まえて、オバマなりの最良の判断をしたのです。(判断が最良かどうかは、今後の展開を待つしかありません。)

その過程を通して、オバマはやっと大統領の職務がどういうものかという事に気がついたのです。

オバマは、このアフガン増兵決断の政治的影響を未だ計りかねている状態だと思います。そんな中での受賞スピーチなので、自分の決断を否定するわけにいかないし、でも本来は戦争は嫌いで苦手なので、どっち付かずな歯切れの悪いレトリックになっております。一つ評価出来るのは、アメリカの大統領であると言う立場を強く滲ませている所です。オバマが大統領として唯一成長した所だと思います。

今後、自分の殻へ戻って、民主党の、それも革新的左派の大統領へ戻る可能性は大なのですが,一度殻を破った事で、アメリカ市民の代表としての大統領への意識変革もあり得ます。

オバマはアフガン問題に判断を下した事で、やっと大統領になるチャンスを得たのです。


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