YS Journal アメリカからの雑感

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オバマ政権の行うポピュラリズムの欺瞞と限界

2010-08-04 21:13:44 | アメリカ政治
オバマ政権のアリゾナ州移民法及び Obamacare の法廷闘争は、権力の座にある者が行うポピュラリズムの欺瞞がハッキリ見えてくる。

健康保険は市民の権利である、不法移民にも恩赦を与えてアメリカ市民にすると言った、根本的に間違った理想が根底にあるのが、それぞれの闘争の根源にある。

Obamacare では増税にはならないと口当たりの良い事を、アリゾナ州移民法によってヒスパニックの人種差別が行われると脅し文句を、典型的なポピュリストの手法を使って、大衆を煽ってきた。

いざ、裁判となるとこれらの言い分では法廷審理が持たないので、全く違う法解釈をこじつけの様に持ち出してきている。

Obamacare では、健康保険代、加入しなかったときの罰金は税金である、アリゾナ州移民法では、移民政策全体が連邦政府の専任事項であると言う主張である。

ポピュラリストは、社会に実情に合わなかったり、現実的に不可能な政策を掲げて活動範囲を拡げているのであるが、いざ実現してみると、無茶苦茶な政策であると言う事が分かってくるのである。

オバマ政権の凄い所は、理想実現のために自分たちの主張が通らないと思うと、次々と屁理屈を持ち出す事である。エリートポピュラリストの本領発揮であろう。

オバマは、日本の村山首相とは違って、政権の座に着いたからといって変節、迎合しないのである。検証も反省もなく只突っ走るのみである。

この暴走をアメリカの政治システムが食い止めれるか、世界レベルから言うと桁違いに豊かな市民がどのような反応をするのか、歴史的にも興味深い社会実験がアメリカで今進行している。


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